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あれから、ギドさんに部屋に通されて、話をする事になった
アークスベルト大陸の、中間になる場所に居住を構えている事、そしてドワーフが3人共に暮らしている事を
「そうだったのか…しかし、ドワーフか」
「やっぱり、ドワーフって珍しいんですか?」
「あぁ、珍しいなんてものじゃない。今この世界で、ドワーフと接する機会がある人間は、片手で足りる程くらいしかいないと思うぞ?」
「そう、何ですね…」
世界で、片手で足りるって…相当閉鎖的であろうことが伺えるな
「それに、ミナ。お前の判断は正しい。実はな、ドワーフを奴隷として、買っている貴族連中もいるって話を、耳にした事がある。ドワーフ族は、人間には到底出来ないような技術を持っている者が多い。それゆえに、ドワーフが作った物は、品質もそうだが、繊細な技術で高値で取引されているんだ。だから、ドワーフを手に入れれば、自分のもうけに出来る。そう考える奴らがいるって事だな。奴隷に人権何てものは無い。奴隷になった者が、どう扱われるかは、想像できるだろう?」
「―――はい。曲がりなりにも、牢屋に入れられた事があるので、少しは理解できるつもりです。だけど、ずっとこのまま、あの大陸だけで、ってなんだかなぁって。私としては、私も自由にやりたい事をやってるから、3人にも同じように、自由に生きて欲しいんです。街にも興味が無いって事は、無いでしょうから」
「ふぅむ。ミナの言う事はもっともだな。ドワーフと言えど、人目を気にして生きて行くのは、息が詰まるってものだ。そこは、本人たちの気持ちもあるが、とミナ。暫くはいるんだろ?」
「?」
「ん?あぁ、アークスベルト大陸から、引っ越す事は、暫くないんだろう?」
「あぁ!いえいえ、私アークスベルト大陸が、住み心地がいいので、暫くと言わずに、ずっと住むつもりなんです。なので、お世話になります!」
「なんだ、そうだったのか!俺はてっきり、又何処かに行くもんだと思ってたよ。それなら、ドワーフの3人の事も、じっくり考えられるな!俺も、協力させてもらうから、ドワーフの3人にも、ミナの様に自由に生きて行ける術を、一緒に考えていこう」
「良いんですか!?そ、それはありがたいです!正直、私この世界の事、何も知らない様なものなので、どうすれば最善なのか、分からなかったので」
ギドさんが、協力してくれるって言ってくれて、正直ホッとした。私が、ダゴ達に言ったとしても、「そんな事、気にする必要はない」とか、メズルなんかは「俺達は満足してる」何て言われそうだから
3人と過ごした1年で、3人共好奇心旺盛で、探究心旺盛なのは良く分かっていた。そんな彼らが、見た事も無い、人間が住む町に、興味がない訳がない
きっと我慢しているであろう事が分かるが故に、私は皆に我慢しなくていいように、自由に。行きたい場所に行けるようにしてあげたかった
でも、私には知識もないから、どうすればいいのか分からなかったのだ。ドワーフの事なんて、公衆の面前で言う事なんて出来ない。信頼に値する人にしか、相談する事も出来ないと思ったから、時間がかかるけど、3人には待ってもらおうと思っていた
だけど、今回の一件で、ギドさんを始め、この町の人達の人柄が、見えた気がしたのだ。それにギドさんは、グラハムさんの知り合いだから、尚更、信頼できる人だと確信した
現に、とってもいい人だったしね
「では、ギドさん。これからもお世話かけますが、宜しくお願いします」
「あぁ。任された」
ギドさんは、笑いながらそう言った
アークスベルト大陸の、中間になる場所に居住を構えている事、そしてドワーフが3人共に暮らしている事を
「そうだったのか…しかし、ドワーフか」
「やっぱり、ドワーフって珍しいんですか?」
「あぁ、珍しいなんてものじゃない。今この世界で、ドワーフと接する機会がある人間は、片手で足りる程くらいしかいないと思うぞ?」
「そう、何ですね…」
世界で、片手で足りるって…相当閉鎖的であろうことが伺えるな
「それに、ミナ。お前の判断は正しい。実はな、ドワーフを奴隷として、買っている貴族連中もいるって話を、耳にした事がある。ドワーフ族は、人間には到底出来ないような技術を持っている者が多い。それゆえに、ドワーフが作った物は、品質もそうだが、繊細な技術で高値で取引されているんだ。だから、ドワーフを手に入れれば、自分のもうけに出来る。そう考える奴らがいるって事だな。奴隷に人権何てものは無い。奴隷になった者が、どう扱われるかは、想像できるだろう?」
「―――はい。曲がりなりにも、牢屋に入れられた事があるので、少しは理解できるつもりです。だけど、ずっとこのまま、あの大陸だけで、ってなんだかなぁって。私としては、私も自由にやりたい事をやってるから、3人にも同じように、自由に生きて欲しいんです。街にも興味が無いって事は、無いでしょうから」
「ふぅむ。ミナの言う事はもっともだな。ドワーフと言えど、人目を気にして生きて行くのは、息が詰まるってものだ。そこは、本人たちの気持ちもあるが、とミナ。暫くはいるんだろ?」
「?」
「ん?あぁ、アークスベルト大陸から、引っ越す事は、暫くないんだろう?」
「あぁ!いえいえ、私アークスベルト大陸が、住み心地がいいので、暫くと言わずに、ずっと住むつもりなんです。なので、お世話になります!」
「なんだ、そうだったのか!俺はてっきり、又何処かに行くもんだと思ってたよ。それなら、ドワーフの3人の事も、じっくり考えられるな!俺も、協力させてもらうから、ドワーフの3人にも、ミナの様に自由に生きて行ける術を、一緒に考えていこう」
「良いんですか!?そ、それはありがたいです!正直、私この世界の事、何も知らない様なものなので、どうすれば最善なのか、分からなかったので」
ギドさんが、協力してくれるって言ってくれて、正直ホッとした。私が、ダゴ達に言ったとしても、「そんな事、気にする必要はない」とか、メズルなんかは「俺達は満足してる」何て言われそうだから
3人と過ごした1年で、3人共好奇心旺盛で、探究心旺盛なのは良く分かっていた。そんな彼らが、見た事も無い、人間が住む町に、興味がない訳がない
きっと我慢しているであろう事が分かるが故に、私は皆に我慢しなくていいように、自由に。行きたい場所に行けるようにしてあげたかった
でも、私には知識もないから、どうすればいいのか分からなかったのだ。ドワーフの事なんて、公衆の面前で言う事なんて出来ない。信頼に値する人にしか、相談する事も出来ないと思ったから、時間がかかるけど、3人には待ってもらおうと思っていた
だけど、今回の一件で、ギドさんを始め、この町の人達の人柄が、見えた気がしたのだ。それにギドさんは、グラハムさんの知り合いだから、尚更、信頼できる人だと確信した
現に、とってもいい人だったしね
「では、ギドさん。これからもお世話かけますが、宜しくお願いします」
「あぁ。任された」
ギドさんは、笑いながらそう言った
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