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「よし!行くか!」

あれから、皆で色々と話し合って、留守中の新お会いは無くなったので、冒険者の活動を再開する事になった。今日は、ネフェストに行く日だ

お供はクロである。久々の遠出とあって、クロは実に嬉しそうにしていた

「気を付けて行って来いよ!」

ダゴ達に、「行ってきます」と言ってから、クロに乗って出発した

クロとハクは、上位種なので、好戦的な魔物以外は、襲ってこない。なので、実に快適に大陸を根けることが出来た

大陸を出て、暫く進む。ティルファイア王国とは違い、緑のあまりない大地を進むと、威圧感を放っている巨大な塀が見えてくる

門までたどり着いた私は、クロから降りて、門兵にライセンスカードを見せる

「ようこそ、ネフェスト連邦国へ」

兵からライセンスカードを受け取り、中へ入ると、色味の無い建物が、密集して建つ街並みが広がっていた。大通りは、広いが路地裏は、人ひとりが通る事が出来る程しかない

見た目の印象は、暗く狭い。しかし、そこで暮らす人々の表情は、活気に溢れていた

「ここが、ネフェスト連邦国か」

住んでいる人々の事で言えば、ティルファイア王国よりも、この国の人々の方が、とても生き生きとしているのは間違いない

「さ、ギルドに行こう」

大通りを少し進むと、目的の場所に到着した。豪華さは無いが、しっかりとした建物に「ギルドーネフェスト本部」と書かれた看板が掛かっている

扉を開けて中に入ると、ここでも、冒険者たちの印象が、ティルファイアとは違った

ティルファイアにも、屈強な冒険者はいたが、ここは殆どの冒険者が、幾つもの修羅場を潜って来たかの様な、そんな印象だった

入った瞬間、一瞬だけ視線を集めるが、ティルファイアの様に、好奇の目で見る人は、殆どいない

国が違えば、人も違ってくるんだなぁ、と思いながら受付へ行った

「ティルファイア王国から、こちらに来ました。こちらでも、冒険者が出来ると伺っているのですが、依頼を受けても大丈夫でしょうか?」

受付のお姉さんは、一瞬居tんとした顔をしたけれど、直ぐに笑顔で、

「問題ありません。ようこそ、ネフェスト連邦国へ。遠い所から、お疲れ様です。こちらでも、登録いたしますので、ライセンスカードをお預かりいたします」

「あ、はい」

「あ。貴方がミナさんですね?マスターから、伺っています。ミナさんが、来られたら案内するようにと、言われているのですが、あいにくマスターは今、不在でして…」

申し訳なさそうにする、お姉さんに

「あ、大丈夫です。暫くは依頼を受けるつもりですので、いつでも。私も、ご挨拶しておかないといけないと思っていますので」

「ありがとうございます。あ、私はリリスと言います。ミナさんの担当は、私がする様にと言われていますので、ギルドに来られた際は遠慮なくお声かけくださいね」

「はい!では、依頼を見てきます」

そう言って、ボードの所まで行くと、ティルファイアと違って、依頼はあまり貼られていなかった。依頼自体が少ないのかもしれないな

そう思い、一枚の依頼書を取って、リリスさんの元へ

「お預かりします。カガス討伐の依頼書ですね。カガスは、巨体に見合わず素早い動きや、土魔法も得意何です。戦闘の際は、十分気を付けて下さい」

「分かりました!」

「はい。これで、依頼の受理は完了です。気を付けて、行って来て下さい」

「ありがとうございます。では、行ってきます」

早速、依頼の場所である、アークスベルト大陸付近にある、森に到着する。まぁ、森と言う程、木は密集していないから、森と言えるかは分からないけど

道中、カガスについて調べてみると、リリスさんの言う通り、土魔法が得意な魔物らしい。姿は巨大な四足歩行のトカゲ

想像しただけでも、怖い

「私、爬虫類ってにがてなんだよなぁ…」

『なぁに、心配はいらん。なんらな、我が全てやっても良いのだからな』

「いや、駄目だよ。戦う時は一緒に戦う!」

『ふふん。まぁ、どんと構えていろ。トカゲ如き、あられらの相手ではないわ』

もの凄い自信たっぷりなクロに、怖がっている自分が馬鹿みたいに思える

「はぁー…、そうだね!ここで生きて行くには、避けては通れない道!なら、突き進むのみ!」

『おぉ!主も言うではないか!フッフッフッ、それでこそ我が主よ!さぁ、参ろうぞ!』

何だか私もクロも、おかしなテンションだが、この一年、散々強い魔物と戦ってきたのだ。爬虫類が苦手だけど、きっと何とかなるさ

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