召喚アラサー女~ 自由に生きています!

マツユキ

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私は今、ポレンストにある、洞窟の中に居る。私を挟むようにして、ハクとクロが歩いてくれている

洞窟の中は、薄暗く湿度が高い。そして、ジメジメとしていて、空気が悪い

洞窟を進んで行くと、前方の道が二本にわかれていた。この先を正しく進むには…

「『鑑定』」

そうそう、洞窟の地図は無かったから、試しに「鑑定」をしてみたら、なんと出来たんだよね。対象がどんなに大きな物でも、問題は無いみたい

一つの『洞窟』として、鑑定する事ができ、尚且つ『解析』も出来たので、また来る事があるかっもしれないと思って、地図を作っておく事にした

「右の道を真っ直ぐ進むと、罠があるっと。ゴブリンの巣があるのは、左側っと」

スマホに記録する。情報は詳細であればあるほどいいもんね

「クロ、どの位いるのか分かる?」

『ざっと52匹だな。ゴブリンが48匹に、ホブゴブリンが4匹だ』

「分かった。一気にやった方が良いかな?あ、でも証拠がいるから、それはまずいか」

『では、アローの魔法はどうですか?』

「アローって、矢の事?」

『そうです。お勧めの属性は、「火・風・水」ですね』

「分かった。本番に行く前に、ちょっとここで練習しよう」

それから数分、私は静かに、コソコソとしながら、アローを習得した。意外とすんなり出来たので、ホッと一安心だよ

忍び足でゴブリンが確認できる場所まで移動すると、確かに全部で52匹のゴブリンがいた

弓を持っていないので、弓があると思って構える。今回使う属性は風にした 

まずは、眠っているゴブリンに狙いを定めて、アローを放つ。放った魔法の矢は、眠っているゴブリンの眉間に、綺麗に刺さり、消えていく

これなら音もなく、静かにゴブリンを討伐する事が出来る。私は、眠っているゴブリンめがけて、何度もアローを放った

数分後、眠っていたゴブリン全てを討伐した私は、残っているゴブリン達に目を向けた

見張り役に、起きているけれど特段何かをしている訳でも、なさそうな感じのゴブリン。どのゴブリンから討伐するべきなのか、悩み所だ。避けられる戦闘は、避けた方が良いもんね

『主。後は、我々がやろう』

『そうですね。主には、一度私達の力も、見ていてもらわなくてはなりませんから。でもまぁ、ゴブリン如きに、使う力など限られてしまいますが、仕方ありません』

そう言って、ハクとクロは音も立てず、もの凄い速さで、ゴブリンの元へ行き、音もなくゴブリン達を討伐していく

見ている私ですら、何が起こっているのか分からないのだ。ゴブリンからしてみれば、気づいた時には―――って感じだろう。まぁ、その方が、痛みもなく、苦しみもないんだからいいか

呆然として、そんな事を考えている私の元に、ハクとクロが戻ってきた。まるで、ちょっと走ってきましたと、言わんばかりの二匹に、私が戦う必要性って、もしかして無いのではないだろうかと、考えてしまったのは仕方ないと思う
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