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「話は聞いているよ。君の息子のやった事は、子供だからで済ませるには、遅すぎる。君の息子はやりすぎたんだよ」
悔しそうにする光の父。だが、相手は竜元財閥のトップだと分かっているからか、何も言わなかった
「なぜ我々まで、この場に来ているのか。少しは考えたのかい?子供のした事、それで済む話ならば親が出向く必要はない。だが、君の息子は犯罪を犯してしまった。この意味が分かるかい?」
「そ、そんな事はない!犯罪など、光はそんな事はしていない!」
「まだ認めないのか、往生際が悪いな。実際に手を下していなくとも、指示を出していた事は事実だ。これは変わりようがない。その指示によって、心も体も傷つけられた子がいる。しかも、発見が遅ければ、強姦されていたかもしれない状況だったと聞いている」
「うちの子には関係の無い事だ!」
「関係ないだと?そんな事は無いだろう。実行犯は言っていたぞ?」
「だからッ!」
「『ヤラせてくれたし、金もくれた。それにこの件が終われば、またヤラセテくれるって言うから』そう実行犯の3人は口をそろえて言っていたぞ?」
竜元がそう言った瞬間
「何だと!?うちの光が、そんな事をする筈がないだろう!竜元財閥の人間だからと言って、言っていい事と悪い事がある!なんと恥知らずな!」
顔を真っ赤にして、竜元にくってかかる光の父。そんな父の言葉に反応したのは、結良の祖父、花瀬の先代当主だった
「ほぉ…恥知らず、とな。それははたして誰の事を言うのじゃろうなぁ」
「な、なにを、」
「ん?恥知らずは、どっちだと言ったんじゃが?」
「なっ!急に出てきて何を言う!」
「そうか、お主は知ら何だか。『花瀬』の意味を」
「花瀬がなんだと言うのだ!」
「花瀬に分からぬ事は無し。花瀬に隠せる事は無し。少なくとも、何かしらで上に立っている者達であれば、知っている事だ」
「ふ、ふん!だからなんだと言うのだ!隠す事など何もない!」
「そうか、では言わせてもらおうかの。お主、その息子が幼い時より、性的な関係を続けて来たのだろう?ん?親が実の子を抱くのは、恥知らずではないのかの?」
「な…何故、それを……!い、いや!そんな事実は無い!」
「ホッホッホッ、言ったじゃろ?分からぬ事は無い。つまり、確証もなしにこんな事は言いわせん。それはつまり、その事に関しての証拠は、あると言う事じゃ」
「…っ」
青くなったり、白くなったりしている光の父
「あ、あなた…どう言う事?――――どう言う事なの!?」
怒りで顔を真っ赤に染めた、光の母が詰め寄り問いただす
「ち、違うんだ…!」
「何が違うの!?ほ、本当にひ、光を…!」
汚い物でも見るかのような顔をした、光の母
しかし、この母も本当の意味で分かっていなかった。光は父に無理やり犯された。そう思っていたのだ。だが、事実は違う。光にとってその行為は、一番愛されていると実感できる事だったのだから
だからこそ、行為を覚えた光は、率先してその行為をする様になって行った。父であったり、家の使用人であったり。友人であったり、と。見境なく関係を持っていった
光にとって、それは恥ずかしい事でもなく、悪い事でもなかったから
他人からの愛を実感でき、尚且つ快楽を与えてくれる、素晴らしい行為だと思っている
それが、他人から見ればおかしな事であっても、光は気づかない。いや、気づこうとはしないだろう。とことん甘やかされ、考えを肯定され続け。自分の間違った行動や、考えを叱ってくれる人なんて、光の側には居なかったのだから
悔しそうにする光の父。だが、相手は竜元財閥のトップだと分かっているからか、何も言わなかった
「なぜ我々まで、この場に来ているのか。少しは考えたのかい?子供のした事、それで済む話ならば親が出向く必要はない。だが、君の息子は犯罪を犯してしまった。この意味が分かるかい?」
「そ、そんな事はない!犯罪など、光はそんな事はしていない!」
「まだ認めないのか、往生際が悪いな。実際に手を下していなくとも、指示を出していた事は事実だ。これは変わりようがない。その指示によって、心も体も傷つけられた子がいる。しかも、発見が遅ければ、強姦されていたかもしれない状況だったと聞いている」
「うちの子には関係の無い事だ!」
「関係ないだと?そんな事は無いだろう。実行犯は言っていたぞ?」
「だからッ!」
「『ヤラせてくれたし、金もくれた。それにこの件が終われば、またヤラセテくれるって言うから』そう実行犯の3人は口をそろえて言っていたぞ?」
竜元がそう言った瞬間
「何だと!?うちの光が、そんな事をする筈がないだろう!竜元財閥の人間だからと言って、言っていい事と悪い事がある!なんと恥知らずな!」
顔を真っ赤にして、竜元にくってかかる光の父。そんな父の言葉に反応したのは、結良の祖父、花瀬の先代当主だった
「ほぉ…恥知らず、とな。それははたして誰の事を言うのじゃろうなぁ」
「な、なにを、」
「ん?恥知らずは、どっちだと言ったんじゃが?」
「なっ!急に出てきて何を言う!」
「そうか、お主は知ら何だか。『花瀬』の意味を」
「花瀬がなんだと言うのだ!」
「花瀬に分からぬ事は無し。花瀬に隠せる事は無し。少なくとも、何かしらで上に立っている者達であれば、知っている事だ」
「ふ、ふん!だからなんだと言うのだ!隠す事など何もない!」
「そうか、では言わせてもらおうかの。お主、その息子が幼い時より、性的な関係を続けて来たのだろう?ん?親が実の子を抱くのは、恥知らずではないのかの?」
「な…何故、それを……!い、いや!そんな事実は無い!」
「ホッホッホッ、言ったじゃろ?分からぬ事は無い。つまり、確証もなしにこんな事は言いわせん。それはつまり、その事に関しての証拠は、あると言う事じゃ」
「…っ」
青くなったり、白くなったりしている光の父
「あ、あなた…どう言う事?――――どう言う事なの!?」
怒りで顔を真っ赤に染めた、光の母が詰め寄り問いただす
「ち、違うんだ…!」
「何が違うの!?ほ、本当にひ、光を…!」
汚い物でも見るかのような顔をした、光の母
しかし、この母も本当の意味で分かっていなかった。光は父に無理やり犯された。そう思っていたのだ。だが、事実は違う。光にとってその行為は、一番愛されていると実感できる事だったのだから
だからこそ、行為を覚えた光は、率先してその行為をする様になって行った。父であったり、家の使用人であったり。友人であったり、と。見境なく関係を持っていった
光にとって、それは恥ずかしい事でもなく、悪い事でもなかったから
他人からの愛を実感でき、尚且つ快楽を与えてくれる、素晴らしい行為だと思っている
それが、他人から見ればおかしな事であっても、光は気づかない。いや、気づこうとはしないだろう。とことん甘やかされ、考えを肯定され続け。自分の間違った行動や、考えを叱ってくれる人なんて、光の側には居なかったのだから
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