30 / 45
30
しおりを挟む
――――バゴンッ
「な、なんだ!」
欲望に濡れた目に、少し理性が戻った男は、急にものすごい音を立てて、倒れた扉を唖然として見ていた
(な、何なんだよ!何で、扉が倒れてくんだよ!あの扉、相当重くて頑丈だったろう!?)
そんな事を考えていた男の目に、人間のシルエットが映る。少しずつ近づいてくるその影が、恐ろしいと思ってしまう
そうして、男の目にシルエットの人物の姿が映った。背が高く、筋肉質な体つき。極めつけは、かなりの美形だと言う事
「ま、まじかよ…」
少し見惚れてしまった男だが、彼の目を見て恐怖に固まる。酷く冷たい目をした彼は言った
「何をしている?結良に…俺のものに何故触れているんだ?」
静かな声音で紡がれる言葉が、うすら寒くなるほどの恐怖を与える
恐怖で何も言えず、動く事すらも出来ない男たちの前に、とうとう彼、竜元がやって来る
竜元は、静かに視線を結良に向ける。体には暴行を受けたであろう跡が、無数に残っており、痛々しい程だった。そして、ズボンは完全に脱がされ、下着も脱がされかけている。上半身には何も身に着けていなかった
暴行の跡に、紛れるかのように残された強姦の印。鬱血がちらほらと見て取れる
「肌に、触れたのか?」
視線を男たちに戻し、竜元が言った。そして、何も答えない男の前髪を掴み、持ち上げ再度言った
「肌に、触れたのかと、聞いている」
「あ…あ…」
無表情の上に、何処までも冷たい目に見られて、声が出ない男を、竜元は力一杯地面に叩きつける
「ゴッ…ガハッ…!」
「結良の、美しい肌に、触れていいのは、俺だけだ」
そう言いながら、男を蹴る竜元に、容赦は無かった
暫く蹴り続ける竜元。それに耐えられなかったのは、男の方だった
意識を飛ばした男を見て、竜元は最後に強い力で蹴り上げ、次の男に移っていった
(結良に触れていいのは、俺だけだ。こんな、薄汚い奴らが、触れていいはずはない…!)
竜元は、倉庫に入った瞬間に、怒りで理性を飛ばしていたのだ。今の竜元は、己の中にある、怒りのみで動いている様なものだった
激しい怒りが、収まる事は無く。男を見ていれば見ている程、溢れてくる
(許さない…!許さない…!!許してなるものか!!結良が味わった恐怖と、屈辱を味あわせてやる!!)
そうして、怒りは竜元をのみ込もうとしていた。最悪の事態に、
(殺してやる…!恐怖の中で死ね!!!)
無表情の竜元の胸の中は、男たちを殺す事で、怒りを満たそうとする。理性の切れてしまった竜元は、その感情に抗う事無く、実行しようと動いていた
「な、なんだ!」
欲望に濡れた目に、少し理性が戻った男は、急にものすごい音を立てて、倒れた扉を唖然として見ていた
(な、何なんだよ!何で、扉が倒れてくんだよ!あの扉、相当重くて頑丈だったろう!?)
そんな事を考えていた男の目に、人間のシルエットが映る。少しずつ近づいてくるその影が、恐ろしいと思ってしまう
そうして、男の目にシルエットの人物の姿が映った。背が高く、筋肉質な体つき。極めつけは、かなりの美形だと言う事
「ま、まじかよ…」
少し見惚れてしまった男だが、彼の目を見て恐怖に固まる。酷く冷たい目をした彼は言った
「何をしている?結良に…俺のものに何故触れているんだ?」
静かな声音で紡がれる言葉が、うすら寒くなるほどの恐怖を与える
恐怖で何も言えず、動く事すらも出来ない男たちの前に、とうとう彼、竜元がやって来る
竜元は、静かに視線を結良に向ける。体には暴行を受けたであろう跡が、無数に残っており、痛々しい程だった。そして、ズボンは完全に脱がされ、下着も脱がされかけている。上半身には何も身に着けていなかった
暴行の跡に、紛れるかのように残された強姦の印。鬱血がちらほらと見て取れる
「肌に、触れたのか?」
視線を男たちに戻し、竜元が言った。そして、何も答えない男の前髪を掴み、持ち上げ再度言った
「肌に、触れたのかと、聞いている」
「あ…あ…」
無表情の上に、何処までも冷たい目に見られて、声が出ない男を、竜元は力一杯地面に叩きつける
「ゴッ…ガハッ…!」
「結良の、美しい肌に、触れていいのは、俺だけだ」
そう言いながら、男を蹴る竜元に、容赦は無かった
暫く蹴り続ける竜元。それに耐えられなかったのは、男の方だった
意識を飛ばした男を見て、竜元は最後に強い力で蹴り上げ、次の男に移っていった
(結良に触れていいのは、俺だけだ。こんな、薄汚い奴らが、触れていいはずはない…!)
竜元は、倉庫に入った瞬間に、怒りで理性を飛ばしていたのだ。今の竜元は、己の中にある、怒りのみで動いている様なものだった
激しい怒りが、収まる事は無く。男を見ていれば見ている程、溢れてくる
(許さない…!許さない…!!許してなるものか!!結良が味わった恐怖と、屈辱を味あわせてやる!!)
そうして、怒りは竜元をのみ込もうとしていた。最悪の事態に、
(殺してやる…!恐怖の中で死ね!!!)
無表情の竜元の胸の中は、男たちを殺す事で、怒りを満たそうとする。理性の切れてしまった竜元は、その感情に抗う事無く、実行しようと動いていた
93
お気に入りに追加
1,562
あなたにおすすめの小説
春を拒む【完結】
璃々丸
BL
日本有数の財閥三男でΩの北條院環(ほうじょういん たまき)の目の前には見るからに可憐で儚げなΩの女子大生、桜雛子(さくら ひなこ)が座っていた。
「ケイト君を解放してあげてください!」
大きなおめめをうるうるさせながらそう訴えかけてきた。
ケイト君────諏訪恵都(すわ けいと)は環の婚約者であるαだった。
環とはひとまわり歳の差がある。この女はそんな環の負い目を突いてきたつもりだろうが、『こちとらお前等より人生経験それなりに積んどんねん────!』
そう簡単に譲って堪るか、と大人げない反撃を開始するのであった。
オメガバな設定ですが設定は緩めで独自設定があります、ご注意。
不定期更新になります。
愛する人
斯波良久@出来損ないΩの猫獣人発売中
BL
「ああ、もう限界だ......なんでこんなことに!!」
応接室の隙間から、頭を抱える夫、ルドルフの姿が見えた。リオンの帰りが遅いことを知っていたから気が緩み、屋敷で愚痴を溢してしまったのだろう。
三年前、ルドルフの家からの申し出により、リオンは彼と政略的な婚姻関係を結んだ。けれどルドルフには愛する男性がいたのだ。
『限界』という言葉に悩んだリオンはやがてひとつの決断をする。
罰ゲームって楽しいね♪
あああ
BL
「好きだ…付き合ってくれ。」
おれ七海 直也(ななみ なおや)は
告白された。
クールでかっこいいと言われている
鈴木 海(すずき かい)に、告白、
さ、れ、た。さ、れ、た!のだ。
なのにブスッと不機嫌な顔をしておれの
告白の答えを待つ…。
おれは、わかっていた────これは
罰ゲームだ。
きっと罰ゲームで『男に告白しろ』
とでも言われたのだろう…。
いいよ、なら──楽しんでやろう!!
てめぇの嫌そうなゴミを見ている顔が
こっちは好みなんだよ!どーだ、キモイだろ!
ひょんなことで海とつき合ったおれ…。
だが、それが…とんでもないことになる。
────あぁ、罰ゲームって楽しいね♪
この作品はpixivにも記載されています。
一日だけの魔法
うりぼう
BL
一日だけの魔法をかけた。
彼が自分を好きになってくれる魔法。
禁忌とされている、たった一日しか持たない魔法。
彼は魔法にかかり、自分に夢中になってくれた。
俺の名を呼び、俺に微笑みかけ、俺だけを好きだと言ってくれる。
嬉しいはずなのに、これを望んでいたはずなのに……
※いきなり始まりいきなり終わる
※エセファンタジー
※エセ魔法
※二重人格もどき
※細かいツッコミはなしで
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる