心からの愛してる

マツユキ

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―――光

何でだ…何でだ!俺は愛されて当然なのに!何故俺は愛されない!!

皆に好かれて、愛されるべき存在の俺が、愛されない何ておかしい!!絶対あっちゃいけないんだ…!

俺を、俺を愛さない何て…そんなのあって良い訳ないんだ!間違ってる!!間違いは正さないといけない!!!


激しい怒りの感情だけが、光を支配していた


「全部あいつのせいだ!!あいつがいるから…あいつがいるから、竜は俺を見ない!あいつさえいなくなれば…そうだ、竜はきっと俺を見るはずだ!!」

激しい怒りは、間違った道へと光を導いていく

「ふふ…そうだよ!簡単な事じゃないか!あいつがいるせいで、俺を見ない。あいつさえいなくなれば、俺を見る様になる!邪魔なあいつは、消してしまえばいい…」

クスクスと不気味に笑いながら、光は校舎へと消えていった




――――――


何事もなく、本日の文化祭も終わりを迎えた

生徒たちは勿論、来てくれている人達も、楽しんでいる様子を見て、結良はホッと息をついた。このまま、何とか無事に文化祭も終われそうだと、一安心する

特に目立った問題もなく、終われた事には、本当に良かったと思っている。竜元の事も、心配ではあったが、所用があると言って、忙しくしていたので、顔を合わせる事は無かった

(今日は、会長忙しそうにしていたな…でも、良かった。自分の気持ちに気づいてから、直ぐに失恋だもんな。昨日今日で、気持ちの整理なんかつかなかったから、正直助かった…)

「後は、僕がやっておくから、もう帰って良いよ。今日もお疲れ様」

「副会長も、お疲れ様です。お言葉に甘えさせていただきますね」

「明日も頑張ろうーねぇ。じゃ、お先に~」

会計の園田が、緩く言った

「…副会長も、早めに帰ってくれよ?」

そう言ったのは、書記の糸賀だ。普段あまりしゃべる事のない、寡黙な彼が、そんな事を言った事に驚く結良だったが、本来の彼は優しい事を思い出し、ホッコリと暖かくなる

「糸賀、行くよ!副会長、糸賀の言う通り、早めに帰りなよ?副会長に何かあったら、大変な事になるんだからね!それじゃ、先に帰るね。また明日」

そう言ったのは、会計の日下部だった。小柄で、可愛らしい顔をしている彼は、究極のツンデレと言っても過言ではない。そんな彼も、糸賀と同様に根はとても優しいのだ

「…?分かった。気を付けて、早めに帰る事にするよ。明日も、頑張ろうね」

そう言うと、口々にお疲れ様と言い、役員達は帰って行った

来場者も帰って行き、生徒たちも片付けを終えて、帰って行く。結良も、片付けを終えて、詰所を施錠し寮へと帰って行った


寮に着いて、入浴を済ませて食事を作り、食べ終えてから、明日のスケジュールを確認した後、眠りについた


翌朝、今日は最終日だったので、少し早めに寮を出た結良。エントランスを出て、暫く歩いていると、突然後頭部に衝撃を感じて、そのまま意識を失ってしまった

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