心からの愛してる

マツユキ

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翌日、目を覚ました結良は、お見舞いに来ていた加賀城から、生徒会をリコールされた事を知らされた。結良は信じられない急な展開に、言葉が出ない

結良がしゃべれずにいると、加賀城は事の次第を説明し始める

「お前が倒れた後、俺も我慢の限界ってもんが来てな。それで、どうやってあいつらに報復してやろうか、顧問と風紀の皆で考えた結果。とりあえず、が帰ってくるまで放置することにした」

「え?…放置?」

「そうだ。お前が倒れて病院に運ばれた後、何処かから聞きつけたあいつらが、お前をリコールしようとしていると報告があった。一瞬、阻止しようと考えたが、そのままあいつらの好きにさせる事にした」

「でも、」

「お前が言いたいことは分かってる。それに、生徒会顧問とも生徒会の仕事は、お前が回復するまで、風紀でやる事が決まっていたんだ。だがな、よくよく考えてみれば、おかしな話だと思わないか?役員であるあいつらが、仕事もせずに遊びほうけて、その理由が転入生に惚れているから、お前が副会長なのが気にくわないから、だぞ?」

「それは…」

「結良。与えられた事に、責任を持つことは当たり前の事だ。俺たちは、それを学ぶために学園にいる。お前は十分すぎるほど頑張っていたんだ。今度は、あいつらが実感する番だ。俺はな、この事を通して、あいつらには分かってもらいたいとも思っているんだ」

「はい…」

加賀城の言いたいことは、十分に理解できた。結良よりも加賀城の方が、今の役員達を見て、嘆いていたに違いない

「結良、お前には申し訳、」

「僕にそんな事、言わないでください」

加賀城の言葉を遮り、結良はニッコリと言った

「正直、驚きました。だけど先輩の言う事は、十分理解できます。それに、僕も彼らには戻って来て欲しいんです。それを考えたら、今までの様なやり方では、到底無理だと分かりますから。それに、これは僕にとっても絶好の機会ですよ!堂々と仕事を休めますからね!」

ふふふ、と笑いながら結良は言った。結良の言葉に、ホッと息をこぼす。実はこの事で、結良がふさぎ込んでしまうのでは無いかと、心配していたのだ

「はぁー、心底安心したよ。お前がそう言ってくれて。ありがとな」

「ふふふ、先輩でも、ため息何てつくんですね」

「お前は俺を何だと思っているんだ…たくっ」

加賀城は、しばらく滞在した後、学園へ帰って行った。結良は、仕事の事を、もう考える必要が無いと知って、驚きはしたが、何処か安心もしていた

責任と言う重荷から解放されたせいだろうか。目を閉じると、久方ぶりの深い眠りについたのだった
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