転生貴族のスローライフ

マツユキ

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固まってしまった僕を放置して、ゲルドラ様が話してくれた内容はこうだ

1、僕の魔力は実質底なし
2、全属性を持っている(これは知ってる)。僕の全は、言葉のままであるらしい
3、魔力と属性から、全てとはいかないが殆どの職業に適性があるらしい

僕の代わりに、トトがゲルドラ様に

「あの・・・属性って、火と水、土と風。それから光と闇だけじゃないんですか?」

『うむ。良い質問じゃ』

ゲルドラ様がそう言うと、トトは頬を染めて嬉しそうにはにかんだ。とっても可愛い!

『火・水・土・風。これらは元素の属性であり、闇と光も元素であると言えよう。しかし、他の四つの属性とは異なるため、この二つは不可侵の属性とも言われておる。そして、この不可侵の属性には様々なものがあるのだ。そうさな、時。と言えばわかるか?』

「時・・・時間ですか?」

『そうだ。だが、時間そのものは時属性で言えば、浅いものに過ぎん。つまり、人がなんとか理解する事が出来る属性が世に広がり、理解できぬものが不可侵と言われておるのじゃ』

「じゃぁ・・・」

そう言って、トトは僕をジッと見てくる。とってもキラキラした目で

『そうじゃ。訓練は必要だが、マリスは全ての属性魔法が使用可能と言う事じゃな』

「す、凄い!」

興奮しているのか、顔を赤くしながら鼻息が凄くなってきている

『だから、マリス。そなたもトトと共に修行するがよかろう。さすれば、召喚魔法が扱える様にもなるじゃろうて』

「あ、でも。召喚魔法はさておき、他の属性魔法を扱える人がいないんじゃ?バハトからも不可侵で言えば、教わったのは光と闇。その他に属性があるなんて話は聞いてませんし、教わってません。教えてくれる人がいないと、どうやって扱えばいいのか・・・」

『最もだな。出来るからと言って、闇雲に扱って良いものではないからの。じゃが、安心せい。我がおるのじゃから、心配無用だ』

「はっ!それじゃぁ!?」

『我も言わずもかな、扱える。我が鍛えてやろう』

そう言ったゲルドラ様は、とても嬉しそうに笑った

『ふぅむ・・・教えると言う事は、マリスは我の弟子と言う事じゃな。我が弟子をとるのは初めての事。光栄に思うが良いぞ』

神獣であり、守護神であるゲルドラ様に教えてもらえるなんて!こんな光栄な事はないだろう

「はい!精一杯頑張ります!」

『うむ。良い心構えじゃ。マリスに教えるついでに、トトにも先ずは基本から教えよう。自分の魔力に慣れ、魔法に慣れる事が大切じゃ。己の限界を知る事もな。修行はキツいものになるだろうが、しっかりとついてきなさい』

「はい!僕も、頑張ります!」

トトは、と言うより領民の殆どは生活魔法が中心であっただろうし、子供に至っては洗礼も受けていない幼い子ばかりだから、先ずは基本からなのだろう

「トト、頑張ろうね」

「はい!」

とても嬉しそうにはにかんだトトは、それはもう可愛かったのは言うまでもない

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