転生貴族のスローライフ

マツユキ

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要約すると、ゲルドラ様は確かに皆に届けてくれた。ただ、僕の想像をはるかに超えた形で、ね


ゲルドラ様から言われた通り、手紙と魔道具を準備した僕達は、準備した物をゲルドラ様に

いや、突然ドラゴンが現れてパニックにならないのかな、とか色々不安はあったんだけどね。ゲルドラ様に渡した魔道具と手紙は、物の数秒でパッと消えてなくなってしまったんだ

ビックリして口をあんぐり開けたままになった僕達に、

『ふむ。しかと届けたぞ』

と一言

理解が追い付かない僕達に、ゲルドラ様が説明してくれたんだけど。要するにゲルドラ様が受け入れた者に関しては、ゲルドラ様のGPS機能が働き位置が分かる。加えて転送、転移も可能だ、との事


ポケーッとしながら、やっぱり神獣スゲーと思っていたら、

《これであっているのかのぉ…》

僕が付けている指輪からバハトの声が聞こえた

「バハト!?」

《おっ、マリス様?いやはや、すんばらしい物を、有難うございますじゃ。ま、詳しい経緯は戻ってから聞くとして、そちらはどうですかな?》

「うん。開拓作業もひと段落ついて、今ダノバスとコリンが大陸の調査と地図の作成に出てくれてるよ」

《それは、それは。お、こちらも順調ですぞ。声をかけた数人は、既にそちらに向かっていると思います。出迎えはお願いします》

「分かった!あ、バハト。時間があったらでいいからさ、作物や果物の種とか、後それに加えて花の種なんかも買ってきてほしいんだ。珍しい物があったらそれもお願いできる?」

《勿論ですじゃ。実は久方ぶりに国外に行って、珍しい物や街に無い作物なんかの種も買い込んでおりますぞ?お金は使いきってしもうたから、冒険者として稼ぎつつ満喫しておりますのじゃ!》

至極嬉しそうにそう言ったバハトに、若干引きつってしまった顔の筋肉を動かしながら

「ほ、ほどほどにね?無茶しない様に…」

《わっはっはっは!いえいえ!少し体がなまっておりますからな!》

「あ、うん…バハトが楽しそうで何よりだよ」

その後も話したそうにしていたバハトに、少し強引に別れを言って通信を終わった

「まぁまぁ。バハトさんもまだまだお若いですね」

「…そうだね」

ここには体力お化けしかいないのかな…?それとも、僕がただ貧弱なだけなんだろうか。70が近いバハトに、体力もそうだけど、全てにおいて勝てている気が全くしないんだ

あ、そうそう。僕がバハトと話している間に、カリナが他のみんなと話してくれていたみたいで、種の事とかも伝えてくれたらしい

本当に出来る人だよな、カリナって

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