転生貴族のスローライフ

マツユキ

文字の大きさ
上 下
24 / 80

24

しおりを挟む
あれから、ゲルドラ様と話しをする事になり、それならばゲルドラ様の復活の宴も一緒にする事に。発案者はダノバスで、珍しく女性陣も凄く乗り気だった

『宴とな…いやはや、粋な事を考える人の子もいたものよ…』

そんな事を言いつつ、とても嬉しそうなゲルドラ様

「さ、準備は万全ですよ!」

ここでもカリナとコリンの魔道具が、とても役立ってくれていた

即席お寛ぎセットと名付けられた魔道具で、地面でもゆったりと寛げる様になり、コリンの炭焼き式の大型コンロ、つまり大きいサイズのバーベキューセットが展開されている

バーベキューパーティの開始だ


白虎が狩って来てくれた、大型の魔獣をダノバスとカサドが解体し、マイノが程よい大きさにカット。カットされた肉の処理をタミヤとミーニャが流れ作業で行っている

準備が出来た物から、カリナとコリンが焼いていく

ゲルドラ様はお酒もお肉も大好物らしく、とても美味しそうに食べていた。僕も食べたけれど、ホッペが落ちる程、美味しかったよ

みんなで飲んで食べて騒いで。ゲルドラ様が復活した事を祝う

お酒も程よく回った時、ゲルドラ様が言った

『して、我が眠っている間、この地は人が住めるような場所ではなくなっていた筈だが。そなたらはどんな理由で、この地にいたのだ?』

咎めている訳でもなく、ただ本当に疑問だったのだろう。隠す必要はないし、むしろゲルドラ様には知ってもらって、僕達がこの地に住み着く事を許してもらわいと

そう思って、僕は事の始まりから全てを、ゲルドラ様に話した

ゲルドラ様は黙って僕の話を聞いてくれ、

『…うむ、そうであったか。この地にそなたらが住み着く事を許そう。我も嬉しいしな。これから、宜しく頼むぞ?』

「ッ!はいっ!ありがとう、ゲルドラ様!」

『好きにやるがよいぞ』

ゲルドラ様が、ありがたい事に好きにやって良いと許可をくれた。これは、好きに開拓して構わないって事だよね?

「ありがたい事です。して、ゲルドラ様。ゲルドラ様が復活したと言う事は、この大陸も復活すると言うことで、間違いないのでしょうか?」

『違いない。この大陸は、まだ人の子等がおらぬ時代、我を含めた数体の神獣が治めていたのだ。そして、この大陸が我の納める地であった。しかし、人族が誕生した事で状況は大きく変わっていった。我らよりも遥かに非力である人の子等は、欲望に忠実であった。人で無い者が大陸を治めている事を、是と思わぬ者達が現れ始めたのだ』

「いつの時代も、人は変わらねぇって事だな…」

『我は大地を守護し、実りを与える事が授けられた使命であった。だが、人族の蛮行に我の友等は、次々と去って行ってしまった。我も去ろうとした。だが、我を慕う者、我を信頼する者達がいた事も事実。だから、我は離れる事はしなかった。だが…』

「やはり、ゲルドラ様に呪いをかけたのは…」

『…うむ。多くの魔導師が我を縛り、亡き者にしようとした。我を助けようとした者達は、そ奴らに殺されていった。人の子等が、どんなに我を殺めようとしても、無理な事。だから、我は眠りにつく事にしたのだ。人の子等の抱えてしまった闇を全て引き受けてな』

「そっか…だから、絡みつくようにして」

『この地は人も魔物も住めなくなることは分かっていた。魔物であれば、適応する者も出て来るであろうが、人は住めぬであろう事もな』

「それは、事実です。人はこの地に踏み入る事すら禁止していますから。この地に来る者は、変わり者か追放された者だけです」

「―――――それって、儂の事じゃないよな?」

しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

異世界転生漫遊記

しょう
ファンタジー
ブラック企業で働いていた主人公は 体を壊し亡くなってしまった。 それを哀れんだ神の手によって 主人公は異世界に転生することに 前世の失敗を繰り返さないように 今度は自由に楽しく生きていこうと 決める 主人公が転生した世界は 魔物が闊歩する世界! それを知った主人公は幼い頃から 努力し続け、剣と魔法を習得する! 初めての作品です! よろしくお願いします! 感想よろしくお願いします!

異世界転生~チート魔法でスローライフ

玲央
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。 43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。 その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」 大型連休を利用して、 穴場スポットへやってきた! テントを建て、BBQコンロに テーブル等用意して……。 近くの川まで散歩しに来たら、 何やら動物か?の気配が…… 木の影からこっそり覗くとそこには…… キラキラと光注ぐように発光した 「え!オオカミ!」 3メートルはありそうな巨大なオオカミが!! 急いでテントまで戻ってくると 「え!ここどこだ??」 都会の生活に疲れた主人公が、 異世界へ転生して 冒険者になって 魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。 恋愛は多分ありません。 基本スローライフを目指してます(笑) ※挿絵有りますが、自作です。 無断転載はしてません。 イラストは、あくまで私のイメージです ※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが 少し趣向を変えて、 若干ですが恋愛有りになります。 ※カクヨム、なろうでも公開しています

異世界で魔法が使えるなんて幻想だった!〜街を追われたので馬車を改造して車中泊します!〜え、魔力持ってるじゃんて?違います、電力です!

あるちゃいる
ファンタジー
 山菜を採りに山へ入ると運悪く猪に遭遇し、慌てて逃げると崖から落ちて意識を失った。  気が付いたら山だった場所は平坦な森で、落ちたはずの崖も無かった。  不思議に思ったが、理由はすぐに判明した。  どうやら農作業中の外国人に助けられたようだ。  その外国人は背中に背負子と鍬を背負っていたからきっと近所の農家の人なのだろう。意外と流暢な日本語を話す。が、言葉の意味はあまり理解してないらしく、『県道は何処か?』と聞いても首を傾げていた。  『道は何処にありますか?』と言ったら、漸く理解したのか案内してくれるというので着いていく。  が、行けども行けどもどんどん森は深くなり、不審に思い始めた頃に少し開けた場所に出た。  そこは農具でも置いてる場所なのかボロ小屋が数軒建っていて、外国人さんが大声で叫ぶと、人が十数人ゾロゾロと小屋から出てきて、俺の周りを囲む。  そして何故か縄で手足を縛られて大八車に転がされ……。   ⚠️超絶不定期更新⚠️

少し冷めた村人少年の冒険記

mizuno sei
ファンタジー
 辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。  トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。  優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。

10歳で記憶喪失になったけど、チート従魔たちと異世界ライフを楽しみます(リメイク版)

犬社護
ファンタジー
10歳の咲耶(さや)は家族とのキャンプ旅行で就寝中、豪雨の影響で発生した土石流に巻き込まれてしまう。 意識が浮上して目覚めると、そこは森の中。 彼女は10歳の見知らぬ少女となっており、その子の記憶も喪失していたことで、自分が異世界に転生していることにも気づかず、何故深い森の中にいるのかもわからないまま途方に暮れてしまう。 そんな状況の中、森で知り合った冒険者ベイツと霊鳥ルウリと出会ったことで、彼女は徐々に自分の置かれている状況を把握していく。持ち前の明るくてのほほんとしたマイペースな性格もあって、咲耶は前世の知識を駆使して、徐々に異世界にも慣れていくのだが、そんな彼女に転機が訪れる。それ以降、これまで不明だった咲耶自身の力も解放され、様々な人々や精霊、魔物たちと出会い愛されていく。 これは、ちょっぴり天然な《咲耶》とチート従魔たちとのまったり異世界物語。 ○○○ 旧版を基に再編集しています。 第二章(16話付近)以降、完全オリジナルとなります。 旧版に関しては、8月1日に削除予定なのでご注意ください。 この作品は、ノベルアップ+にも投稿しています。

いきなり異世界って理不尽だ!

みーか
ファンタジー
 三田 陽菜25歳。会社に行こうと家を出たら、足元が消えて、気付けば異世界へ。   自称神様の作った機械のシステムエラーで地球には帰れない。地球の物は何でも魔力と交換できるようにしてもらい、異世界で居心地良く暮らしていきます!

劣悪だと言われたハズレ加護の『空間魔法』を、便利だと思っているのは僕だけなのだろうか?

はらくろ
ファンタジー
海と交易で栄えた国を支える貴族家のひとつに、 強くて聡明な父と、優しくて活動的な母の間に生まれ育った少年がいた。 母親似に育った賢く可愛らしい少年は優秀で、将来が楽しみだと言われていたが、 その少年に、突然の困難が立ちはだかる。 理由は、貴族の跡取りとしては公言できないほどの、劣悪な加護を洗礼で授かってしまったから。 一生外へ出られないかもしれない幽閉のような生活を続けるよりも、少年は屋敷を出て行く選択をする。 それでも持ち前の強く非常識なほどの魔力の多さと、負けず嫌いな性格でその困難を乗り越えていく。 そんな少年の物語。

異世界に転生した社畜は調合師としてのんびりと生きていく。~ただの生産職だと思っていたら、結構ヤバい職でした~

夢宮
ファンタジー
台風が接近していて避難勧告が出されているにも関わらず出勤させられていた社畜──渡部与一《わたべよいち》。 雨で視界が悪いなか、信号無視をした車との接触事故で命を落としてしまう。 女神に即断即決で異世界転生を決められ、パパっと送り出されてしまうのだが、幸いなことに女神の気遣いによって職業とスキルを手に入れる──生産職の『調合師』という職業とそのスキルを。 異世界に転生してからふたりの少女に助けられ、港町へと向かい、物語は動き始める。 調合師としての立場を知り、それを利用しようとする者に悩まされながらも生きていく。 そんな与一ののんびりしたくてものんびりできない異世界生活が今、始まる。 ※2話から登場人物の描写に入りますので、のんびりと読んでいただけたらなと思います。 ※サブタイトル追加しました。

処理中です...