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第四章 ジェノス、貴族になる
23 爵位ゲーット!
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「ルルナ様すいませんでしたー!」
闘技場の舞台上。多くの観客は決着が着いた後も大多数が残っている。そう、みんなが見たいのはペドラの全裸土下座だ。
そしてペドラはルルナちゃんに向かって土下座した。しかも全裸だぞ全裸。こいつのプライドはズタズタだろう。
「すいませんでしたじゃなーい!」
ルルナちゃん激おこ。
土下座するペドラの頭を踏みつけると感情を爆発させる。
「あなたのせいで私達ロリペド族がどれだけ辛い思いをして来たと思ってるんですか。たった25年しか生きられず、身体を売るしかなかった人生だよ? 絶望して自ら命を絶つ娘だっていた。謝って許されるなんて思わないで」
ロリペド族は元々淫魔の系譜だが誰でもいいわけじゃないらしい。いくら淫魔でも喜んで身体を売っていたわけじゃないそうだ。
ルルナちゃんの怒りは凄まじく、踏みつけたペドラの頭をグリグリしている。あの優しいルルナちゃんをここまで怒らせるだけのこと、確かにしてるから誰も責められないだろうよ。もし責めるようなら俺が相手になってやるが。
「はい、ご尤もでございます……」
ペドラに逆らう権利はない。もう涙目で謝罪するしかないのだ。
「あなたは2回死んだらしいし、私個人はここで終わりにしてあげる。でも許したわけじゃない。ただ終わっただけだから。勘違いしないでよね」
「仕返ししようなんて考えるなよ? 歯向かうなら今度は容赦なく殺す。それとお前には聞きたいことがある。ここではなんだから後で聞きに行くぞ」
一応釘を刺しておくか。それにこいつには聞かないいけないことがある。そういう意味では生き返らせたのは有りだったかもしれんな。
「はい、もちろんでございます。仕返しなど微塵も考えておりません。それと私にできることでしたら何でもします」
ペドラは素直にそう答えた。自分の立場を理解したならいいんだがな。一応使徒なんだしある程度は強いはずだ。利用価値があれば俺のために働いてもらおうかね。
「よし、もう行っていいぞ。後で神殿に行くからそこで待ってろ」
「は、はい! では」
俺が許可を出すとペドラは自分の衣類を脇に抱えて走り出す。ストーリーキングというやつだな。そういやこの後こいつの立場ってどうなるんだろうな。
「見事であったぞジェノスとやら!」
ペドラが走り去った後、貴賓席の方から声がした。確かあそこは国王とやらの席だぅたよな。
俺が声のした方を見ると王冠を被った中年男が赤い豪奢なマントを羽織って立っていた。なかなか威厳のある顔立ちをしてやがるな。これが国王か。
「そりゃどうも」
「おい貴様! 国王陛下の御前だぞ。控えんか」
「知るかボケ。文句あるなら相手になってやろうか? 兵士の百や2百くらいなら秒で殲滅してやるぞ」
広域破壊魔法くらいちゃんと修得してるんだからな。まだ使ったことないがその程度の数なら余裕だろ。
「くっ、確かに俺ではお前に勝てんだろうな。騎士団総出でも甚大な被害が出るだろう。だが国家権力をなめるなよ?」
聖騎士は悔しそうに斜め下を向く。どうやら実力の差は理解していたらしい。
「だからやってみろって。ただし、俺に喧嘩売るなら命の保証は一切しない。無関係な人間を巻き込もうとも容赦なくぶっ殺すのみだ」
それでも俺はイキるけどな。どうしてかっていうとだな。キモチイイからだ!
「フハハハハハ、よいよい。この国の利益を考えればむざむざ敵対するなど阿呆のすることよ。それよりジェノスとやら、その戦いぶり気に入った。何か褒美を取らせよう。望みがあれば言ってみるがいい」
なかなか話せるじゃねーか。一応ロリペド族の身請けは貴族じゃないとできないんだよな。その根本が消えたからといって法律が変わったわけじゃない。そのへんの筋は通すべきだろう。
「そうか。なら爵位をくれ。ロリペド族の身請けには爵位が必要だからな。領地とかはいらん。法服貴族でいい」
領地経営とかめんどくせーしな。俺は自由に生きたいんだよ。
「そうか、法服貴族になりたいか。いいだろう、法服貴族というものは官職に就いた領地を持たない貴族のことだ。ならばお前に役職をやろう」
「いや、爵位だけでいいんだが……」
そうか、法服貴族ってそういう意味だったのか。単に領地を持ってない貴族のことかと思ってたわ。
「役職の名は外部国防顧問だ。他国と戦争になったときなど、この国の危機に力を貸してくれればよい。他のときは好きに過ごしてくれてかまわん。そして爵位は子爵位をくれてやろう」
「子爵位か、悪くねぇな。俺の狩った獲物の所有権を認めてくれるならその話受けようじゃねぇか」
爵位はなんでもいいが、子爵なら男爵よりは上だ。それよりも俺は獲物の所有権の方が大事なんだよ。ちゃんと主張しておかないと強権発動で揉めるからな。
「いいだろう、認めよう。だが譲ってもらうよう交渉くらいはさせてもらう」
「まぁそんくらいならいいぜ。十分な特権だしな」
少なくともこれで地方領主と揉めることはなくなるな。いちいち相手するのも面倒だ。
「よし、ならばジェノスよ。お主、家名はあるか?」
「ねーよ。ただのジェノスだ」
ゲームで付ける名前に家名なんてないからな。入れれて六文字だし。
「ふむ、ならば家名を付けてやろう。今日からジェノス·フォン·ヘンカーと名乗るがよい」
「ヘンカー? ま、いいけどな。じゃあそう名乗らせてもらおうか」
言葉の意味はわからんが家名を考えるのもめんどくさい。それでいいや。
「では後日爵位を授けたという証の短剣を贈ろう。明後日の昼頃に王城まで来るがよい。ご馳走を振る舞おう。そこのルルナ嬢も連れてくるがいい」
「ご馳走してくれるんなら喜んで行く。楽しみにさせてもらおう」
ルルナちゃんと王家が食べるようなご馳走にありつけるのか。ルルナちゃんにはドレスアップしてもらおう。
「うむ、ならばこれで閉幕としよう。見届人、閉会の宣言をせよ。余は一足先に帰らせてもらうがな」
「はっ! ではこれにてジェノスとペドラの決闘を決着とする。教会側はこの事実を素直に受け入れるように」
国王に言われ聖騎士が決着を宣言する。約束の履行がされて、または確約されて決着とするのが慣わしらしい。
よし、爵位ももらえたしこれで堂々とルルナちゃんを嫁にできるぜ!
闘技場の舞台上。多くの観客は決着が着いた後も大多数が残っている。そう、みんなが見たいのはペドラの全裸土下座だ。
そしてペドラはルルナちゃんに向かって土下座した。しかも全裸だぞ全裸。こいつのプライドはズタズタだろう。
「すいませんでしたじゃなーい!」
ルルナちゃん激おこ。
土下座するペドラの頭を踏みつけると感情を爆発させる。
「あなたのせいで私達ロリペド族がどれだけ辛い思いをして来たと思ってるんですか。たった25年しか生きられず、身体を売るしかなかった人生だよ? 絶望して自ら命を絶つ娘だっていた。謝って許されるなんて思わないで」
ロリペド族は元々淫魔の系譜だが誰でもいいわけじゃないらしい。いくら淫魔でも喜んで身体を売っていたわけじゃないそうだ。
ルルナちゃんの怒りは凄まじく、踏みつけたペドラの頭をグリグリしている。あの優しいルルナちゃんをここまで怒らせるだけのこと、確かにしてるから誰も責められないだろうよ。もし責めるようなら俺が相手になってやるが。
「はい、ご尤もでございます……」
ペドラに逆らう権利はない。もう涙目で謝罪するしかないのだ。
「あなたは2回死んだらしいし、私個人はここで終わりにしてあげる。でも許したわけじゃない。ただ終わっただけだから。勘違いしないでよね」
「仕返ししようなんて考えるなよ? 歯向かうなら今度は容赦なく殺す。それとお前には聞きたいことがある。ここではなんだから後で聞きに行くぞ」
一応釘を刺しておくか。それにこいつには聞かないいけないことがある。そういう意味では生き返らせたのは有りだったかもしれんな。
「はい、もちろんでございます。仕返しなど微塵も考えておりません。それと私にできることでしたら何でもします」
ペドラは素直にそう答えた。自分の立場を理解したならいいんだがな。一応使徒なんだしある程度は強いはずだ。利用価値があれば俺のために働いてもらおうかね。
「よし、もう行っていいぞ。後で神殿に行くからそこで待ってろ」
「は、はい! では」
俺が許可を出すとペドラは自分の衣類を脇に抱えて走り出す。ストーリーキングというやつだな。そういやこの後こいつの立場ってどうなるんだろうな。
「見事であったぞジェノスとやら!」
ペドラが走り去った後、貴賓席の方から声がした。確かあそこは国王とやらの席だぅたよな。
俺が声のした方を見ると王冠を被った中年男が赤い豪奢なマントを羽織って立っていた。なかなか威厳のある顔立ちをしてやがるな。これが国王か。
「そりゃどうも」
「おい貴様! 国王陛下の御前だぞ。控えんか」
「知るかボケ。文句あるなら相手になってやろうか? 兵士の百や2百くらいなら秒で殲滅してやるぞ」
広域破壊魔法くらいちゃんと修得してるんだからな。まだ使ったことないがその程度の数なら余裕だろ。
「くっ、確かに俺ではお前に勝てんだろうな。騎士団総出でも甚大な被害が出るだろう。だが国家権力をなめるなよ?」
聖騎士は悔しそうに斜め下を向く。どうやら実力の差は理解していたらしい。
「だからやってみろって。ただし、俺に喧嘩売るなら命の保証は一切しない。無関係な人間を巻き込もうとも容赦なくぶっ殺すのみだ」
それでも俺はイキるけどな。どうしてかっていうとだな。キモチイイからだ!
「フハハハハハ、よいよい。この国の利益を考えればむざむざ敵対するなど阿呆のすることよ。それよりジェノスとやら、その戦いぶり気に入った。何か褒美を取らせよう。望みがあれば言ってみるがいい」
なかなか話せるじゃねーか。一応ロリペド族の身請けは貴族じゃないとできないんだよな。その根本が消えたからといって法律が変わったわけじゃない。そのへんの筋は通すべきだろう。
「そうか。なら爵位をくれ。ロリペド族の身請けには爵位が必要だからな。領地とかはいらん。法服貴族でいい」
領地経営とかめんどくせーしな。俺は自由に生きたいんだよ。
「そうか、法服貴族になりたいか。いいだろう、法服貴族というものは官職に就いた領地を持たない貴族のことだ。ならばお前に役職をやろう」
「いや、爵位だけでいいんだが……」
そうか、法服貴族ってそういう意味だったのか。単に領地を持ってない貴族のことかと思ってたわ。
「役職の名は外部国防顧問だ。他国と戦争になったときなど、この国の危機に力を貸してくれればよい。他のときは好きに過ごしてくれてかまわん。そして爵位は子爵位をくれてやろう」
「子爵位か、悪くねぇな。俺の狩った獲物の所有権を認めてくれるならその話受けようじゃねぇか」
爵位はなんでもいいが、子爵なら男爵よりは上だ。それよりも俺は獲物の所有権の方が大事なんだよ。ちゃんと主張しておかないと強権発動で揉めるからな。
「いいだろう、認めよう。だが譲ってもらうよう交渉くらいはさせてもらう」
「まぁそんくらいならいいぜ。十分な特権だしな」
少なくともこれで地方領主と揉めることはなくなるな。いちいち相手するのも面倒だ。
「よし、ならばジェノスよ。お主、家名はあるか?」
「ねーよ。ただのジェノスだ」
ゲームで付ける名前に家名なんてないからな。入れれて六文字だし。
「ふむ、ならば家名を付けてやろう。今日からジェノス·フォン·ヘンカーと名乗るがよい」
「ヘンカー? ま、いいけどな。じゃあそう名乗らせてもらおうか」
言葉の意味はわからんが家名を考えるのもめんどくさい。それでいいや。
「では後日爵位を授けたという証の短剣を贈ろう。明後日の昼頃に王城まで来るがよい。ご馳走を振る舞おう。そこのルルナ嬢も連れてくるがいい」
「ご馳走してくれるんなら喜んで行く。楽しみにさせてもらおう」
ルルナちゃんと王家が食べるようなご馳走にありつけるのか。ルルナちゃんにはドレスアップしてもらおう。
「うむ、ならばこれで閉幕としよう。見届人、閉会の宣言をせよ。余は一足先に帰らせてもらうがな」
「はっ! ではこれにてジェノスとペドラの決闘を決着とする。教会側はこの事実を素直に受け入れるように」
国王に言われ聖騎士が決着を宣言する。約束の履行がされて、または確約されて決着とするのが慣わしらしい。
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