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第107話 《アマラの視点》クリフォトの種1
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俺は今アシュトを経由してウォレンスという街に来ている。ドレカヴァクの下に付いてライミス達にちょっかいかけてみたが、あれはダメだ。ムカつくが今の俺じゃ全く相手にならなかっただろう。
しかし普通だったら逃げられない相手かと思ったが、レイモンのおかげで助かった。まさかこいつが転移魔法とやらを使えるなんて思いもよらなかったぜ。そんな魔法が存在することすら知らなかったわ。
「で、レイモン。これからどうするんだ?」
マスターの入れた安ワインを飲みながらレイモンに問いかける。奴に案内されてウォレンスのスラム街にある小さな宿屋に来たが、周りには人っ子一人いねぇ。いるのは俺とレイモン、そしてマスターと店員の女だけだ。
「そうですね。ようやくウォレンスに着いたことですし、そろそろ計画を始めたいと思っています」
この黒ずくめでサングラスをかけ、黒い帽子を被っている男がレイモンだ。こいつはどういうわけか、そこそこ暑いというのに黒い手袋を外しゃしねぇ。余程肌を露出させたくないのかねぇ?
「計画ってなんだよ」
「ええまぁ、とても楽しいことです。もちろんあなたにも手伝っていただきますよ?」
「まぁ、助けて貰ったし別にいいけどよ。具体的に何すんだよ」
なんつーか、こいつは本当に得体が知れないんだよな。不気味というかなんというか、変な感じがする。
「そうですね。まずアマラさん、あなたには我々が作る組織のトップに立っていただきまたい」
「トップ? それはかまわねぇが、めんどくせぇのは嫌だぜ?」
普通、設立するやつがトップに立つもんじゃねぇのか?
まぁでも組織のトップか。大きい組織にすれば俺の欲望も満たされるかもしれんな。
「ええ、あなたは命令するだけでいいんですよ。必要なのは飽くなき生への執着と底知れぬ欲望です。いやはや、ドレカヴァクははっきり言って失敗作でしたね」
「失敗作……? どういうことだ?」
こいつはドレカヴァクを信奉していてんじゃなかったのか?
教団幹部ってそういうもんだろ?
「ふふっ、そうですね。おい、準備はできているな?」
「もちろんですよ」
レイモンがマスターに不遜な物言いで確認を取る。準備ってなんの準備だよ。全く意図がわからねぇな……。
このマスターもちょっとくたびれたようなおっさんに見えるが、何とも鋭い目付きをしていやがる。
「ではアマラさん。付いてきてください。あなたには期待しているのですよ?」
レイモンが席を立つと、マスターに案内されてカウンターの奥の方へと入っていく。俺は慌てて立ち上がると、女の横をすり抜けてレイモンを追った。その先には地下室への階段があり、そこを降りていく。一歩降りる度に靴音が鳴り響き、それが帰って不気味さを醸し出していた。
「アマラさんどうです? オルベスタで良さそうな女を20人ほど見繕ったのですが」
地下へ降りた先には直ぐに部屋があり、そこには縛られた女どもが放り出されていた。その下には魔法円が描かれてやがる。あれから一月以上ここで監禁していてのか。飯代とか結構かかったろうに。
「わざわざオルベスタで集めたのか? そんなもんここで集めれば良かっただろ」
「ここでやればさすがに騒ぎになります。何せここにいる女性は皆貴族の子女なんですからね。オルベスタでしたらどうせ滅ぶんですから何人連れ出そうが問題ありません」
なるほど、確かに皆いい服を来ている。あまり身体を洗っていないのか少し臭うが、別にいいか。
「なるほど、貴族の子女なら魔力があって生娘も多いな」
「ええ、そういう意味ではドレカヴァクも役に立ちました」
レイモンがクツクツと嗤う。口が半月のように開くと何とも気味が悪いな。
「なぁ、さっきから気になっていたんだが、お前ドレカヴァクの部下とか信奉者とかじゃないのか?」
さっきからこいつの口ぶりが気になって仕方がねぇ。まるでドレカヴァクより自分の方が立場が上だと言っているように聞こえる。
「答えはノーですね。我らの王とするために教団としましたが、ドレカヴァクを作ったのはこの私です。私が創造主なのです」
レイモンはニマーッと口を半月状に開き、ニタニタと嗤って答えた。見ればマスターの方も薄ら笑いを浮かべている。
「それ、マジか?」
「ええ。実際ドレカヴァクなんて悪魔、過去に存在したことないでしょう? どこから現れたと思います?」
確かにドレカヴァクなんて魔神、2年前に現れるまで知らなかったな。伝承とか詳しくないから知らんけどよ。
「まさかお前が生み出したと?」
「ええ、そうですとも。なかなか力はあったんですけどね。奴は殺すことしか頭にないただの狂人でした。実につまらない」
「……どうやって生み出した?」
「ふふっ、こうやってですよ!」
レイモンがさらってきた子女たちの方へと振り向く。すると魔法円が輝き始め、中にいる子女達が悲鳴をあげ始めた。そして生命力を抜かれているのか女共は干からび始め、遂にはしわしわの老婆のように変わり果てていった。
「美味い……! なんと素晴らしいエネルギーなのか! これなら素晴らしい実が成ることでしょう!」
レイモンはそんな様子に満足なのか、大声をあげて笑う。両手をわきわきと動かし激しく高揚しているようだ。
「ははははははっ! さぁ、生まれなさいクリフォトの実よ!」
「クリフォト、だと……!?」
学のねぇ俺でも知ってるぜ。確か創世神話にある悪魔を生み出す木じゃねぇか!
どういうことだ!?
見ているとレイモンが右手の手袋を外した。そしてその手はどう見ても木の枝のようにしか見えない。
やがてその右手に実が成り、大きくなっていく。その血のように赤い実は段々大きなっていき、やがて人程の大きさになる。
「ふふっ、今度こそ素晴らしき悪魔が生まれることを期待しましょう」
そしてレイモンの手から実が落ちる。すると実に亀裂が入り、その実から腕が出た。正直あまり大きな手じゃねえ。子供の手だ。
「ふふっ、産まれますよ……」
レイモンが期待を込めた視線を送っているようだ。笑みがこぼれている。
そしてその身から這い出て来たのは一人のガキだった。一見するとショタ好きのお姉さんがほっとかないような、少女と見まごうほどの美少年だ。黒く長い髪には赤い実なのか粘液のようなものが付着している。
なんで男かって?
こいつすっぽんぽんで股間に見慣れたもんをぶら下げているからだよ。ちぃせぇがな。
「やぁ初めまして。僕は二ーグリって言うんだ。二ーって呼んでいいよ」
子供みたいな高い声だ。一見して無邪気なんだけど、なんなんだこいつは?
こいつ、ドレカヴァクよりやばくないか?
「初めまして二ー様。よくぞお生まれになりました」
「うん、ご苦労さん。そういやすっ裸だしなんかベトベトするなぁ。ほいっと」
二ーがその場でくるりと回る。すると何故か愛らしい黒いゴスロリを身にまとい、頭には猫耳の生えたカチューシャを付けている。
……不覚にも可愛いと思ってしまった。
男……だよな?
なんで俺の好みドンピシャなんだよ……。
「どう? 可愛い?」
「はい、よく似合いましてございます」
「いや、おまえ男だよな?」
ついズバッと本音で突っ込んだ。すると二ーの表情に剣呑さが増し、黒い魔力が溢れ出した。
俺の本能が全力で警鐘を鳴らす。身体中から汗が吹き出し、心臓がバクバクと音を立て始め、怖気が立つ。
「か・わ・い・い・よ・ね?」
無表情で聞き返す。
逆らってはダメだ。俺の本能がそう叫んでいる。
「は、はい……。と、とても可愛いです……」
何とか二ーの望む答えを絞り出すと、ようやく解放されたような安堵を覚える。しかしこの一瞬で俺はかなりの体力を消耗し、両膝を付き、這いつくばって呼吸を整えるのだった。
こいつ、なんてものを生み出しやがったんだ……!
しかし普通だったら逃げられない相手かと思ったが、レイモンのおかげで助かった。まさかこいつが転移魔法とやらを使えるなんて思いもよらなかったぜ。そんな魔法が存在することすら知らなかったわ。
「で、レイモン。これからどうするんだ?」
マスターの入れた安ワインを飲みながらレイモンに問いかける。奴に案内されてウォレンスのスラム街にある小さな宿屋に来たが、周りには人っ子一人いねぇ。いるのは俺とレイモン、そしてマスターと店員の女だけだ。
「そうですね。ようやくウォレンスに着いたことですし、そろそろ計画を始めたいと思っています」
この黒ずくめでサングラスをかけ、黒い帽子を被っている男がレイモンだ。こいつはどういうわけか、そこそこ暑いというのに黒い手袋を外しゃしねぇ。余程肌を露出させたくないのかねぇ?
「計画ってなんだよ」
「ええまぁ、とても楽しいことです。もちろんあなたにも手伝っていただきますよ?」
「まぁ、助けて貰ったし別にいいけどよ。具体的に何すんだよ」
なんつーか、こいつは本当に得体が知れないんだよな。不気味というかなんというか、変な感じがする。
「そうですね。まずアマラさん、あなたには我々が作る組織のトップに立っていただきまたい」
「トップ? それはかまわねぇが、めんどくせぇのは嫌だぜ?」
普通、設立するやつがトップに立つもんじゃねぇのか?
まぁでも組織のトップか。大きい組織にすれば俺の欲望も満たされるかもしれんな。
「ええ、あなたは命令するだけでいいんですよ。必要なのは飽くなき生への執着と底知れぬ欲望です。いやはや、ドレカヴァクははっきり言って失敗作でしたね」
「失敗作……? どういうことだ?」
こいつはドレカヴァクを信奉していてんじゃなかったのか?
教団幹部ってそういうもんだろ?
「ふふっ、そうですね。おい、準備はできているな?」
「もちろんですよ」
レイモンがマスターに不遜な物言いで確認を取る。準備ってなんの準備だよ。全く意図がわからねぇな……。
このマスターもちょっとくたびれたようなおっさんに見えるが、何とも鋭い目付きをしていやがる。
「ではアマラさん。付いてきてください。あなたには期待しているのですよ?」
レイモンが席を立つと、マスターに案内されてカウンターの奥の方へと入っていく。俺は慌てて立ち上がると、女の横をすり抜けてレイモンを追った。その先には地下室への階段があり、そこを降りていく。一歩降りる度に靴音が鳴り響き、それが帰って不気味さを醸し出していた。
「アマラさんどうです? オルベスタで良さそうな女を20人ほど見繕ったのですが」
地下へ降りた先には直ぐに部屋があり、そこには縛られた女どもが放り出されていた。その下には魔法円が描かれてやがる。あれから一月以上ここで監禁していてのか。飯代とか結構かかったろうに。
「わざわざオルベスタで集めたのか? そんなもんここで集めれば良かっただろ」
「ここでやればさすがに騒ぎになります。何せここにいる女性は皆貴族の子女なんですからね。オルベスタでしたらどうせ滅ぶんですから何人連れ出そうが問題ありません」
なるほど、確かに皆いい服を来ている。あまり身体を洗っていないのか少し臭うが、別にいいか。
「なるほど、貴族の子女なら魔力があって生娘も多いな」
「ええ、そういう意味ではドレカヴァクも役に立ちました」
レイモンがクツクツと嗤う。口が半月のように開くと何とも気味が悪いな。
「なぁ、さっきから気になっていたんだが、お前ドレカヴァクの部下とか信奉者とかじゃないのか?」
さっきからこいつの口ぶりが気になって仕方がねぇ。まるでドレカヴァクより自分の方が立場が上だと言っているように聞こえる。
「答えはノーですね。我らの王とするために教団としましたが、ドレカヴァクを作ったのはこの私です。私が創造主なのです」
レイモンはニマーッと口を半月状に開き、ニタニタと嗤って答えた。見ればマスターの方も薄ら笑いを浮かべている。
「それ、マジか?」
「ええ。実際ドレカヴァクなんて悪魔、過去に存在したことないでしょう? どこから現れたと思います?」
確かにドレカヴァクなんて魔神、2年前に現れるまで知らなかったな。伝承とか詳しくないから知らんけどよ。
「まさかお前が生み出したと?」
「ええ、そうですとも。なかなか力はあったんですけどね。奴は殺すことしか頭にないただの狂人でした。実につまらない」
「……どうやって生み出した?」
「ふふっ、こうやってですよ!」
レイモンがさらってきた子女たちの方へと振り向く。すると魔法円が輝き始め、中にいる子女達が悲鳴をあげ始めた。そして生命力を抜かれているのか女共は干からび始め、遂にはしわしわの老婆のように変わり果てていった。
「美味い……! なんと素晴らしいエネルギーなのか! これなら素晴らしい実が成ることでしょう!」
レイモンはそんな様子に満足なのか、大声をあげて笑う。両手をわきわきと動かし激しく高揚しているようだ。
「ははははははっ! さぁ、生まれなさいクリフォトの実よ!」
「クリフォト、だと……!?」
学のねぇ俺でも知ってるぜ。確か創世神話にある悪魔を生み出す木じゃねぇか!
どういうことだ!?
見ているとレイモンが右手の手袋を外した。そしてその手はどう見ても木の枝のようにしか見えない。
やがてその右手に実が成り、大きくなっていく。その血のように赤い実は段々大きなっていき、やがて人程の大きさになる。
「ふふっ、今度こそ素晴らしき悪魔が生まれることを期待しましょう」
そしてレイモンの手から実が落ちる。すると実に亀裂が入り、その実から腕が出た。正直あまり大きな手じゃねえ。子供の手だ。
「ふふっ、産まれますよ……」
レイモンが期待を込めた視線を送っているようだ。笑みがこぼれている。
そしてその身から這い出て来たのは一人のガキだった。一見するとショタ好きのお姉さんがほっとかないような、少女と見まごうほどの美少年だ。黒く長い髪には赤い実なのか粘液のようなものが付着している。
なんで男かって?
こいつすっぽんぽんで股間に見慣れたもんをぶら下げているからだよ。ちぃせぇがな。
「やぁ初めまして。僕は二ーグリって言うんだ。二ーって呼んでいいよ」
子供みたいな高い声だ。一見して無邪気なんだけど、なんなんだこいつは?
こいつ、ドレカヴァクよりやばくないか?
「初めまして二ー様。よくぞお生まれになりました」
「うん、ご苦労さん。そういやすっ裸だしなんかベトベトするなぁ。ほいっと」
二ーがその場でくるりと回る。すると何故か愛らしい黒いゴスロリを身にまとい、頭には猫耳の生えたカチューシャを付けている。
……不覚にも可愛いと思ってしまった。
男……だよな?
なんで俺の好みドンピシャなんだよ……。
「どう? 可愛い?」
「はい、よく似合いましてございます」
「いや、おまえ男だよな?」
ついズバッと本音で突っ込んだ。すると二ーの表情に剣呑さが増し、黒い魔力が溢れ出した。
俺の本能が全力で警鐘を鳴らす。身体中から汗が吹き出し、心臓がバクバクと音を立て始め、怖気が立つ。
「か・わ・い・い・よ・ね?」
無表情で聞き返す。
逆らってはダメだ。俺の本能がそう叫んでいる。
「は、はい……。と、とても可愛いです……」
何とか二ーの望む答えを絞り出すと、ようやく解放されたような安堵を覚える。しかしこの一瞬で俺はかなりの体力を消耗し、両膝を付き、這いつくばって呼吸を整えるのだった。
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