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*弐ー②
第四集:野望
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清秋がお義父さんを問いただしていた。そして、その横を見ると、紫苑と癒良君が何やら話している。
紫苑,癒良「「太極創成。」」
紫苑と癒良君は、背中合わせになり手を繋ぐと何か呟きはじめた。最初の言葉は聞き取れなかったが、最後の言葉は聞こえた。 ふたりは確かにこう言ったのだ。"太極創成"、と。
言霊の詠唱が終わると、二人の頭上に大きな光の太極図が現れた。
増輝「太極創成だと...?!そんな馬鹿な...」
光留(まさか成功してしまうとは...)
太極創成の術は、今まで人間で成功した者はほとんどいなかったという。その最高難易度の術をまさか自分の娘が成功させてしまうだなんて誰が思うだろうか。それも、まだたった17歳の少女が。
しかし、その術もお義父さんには効いていない。紫苑は袖の中から符を取り出すとまた何やら呪文を唱え始めた。
紫苑が呪文を唱え終えると、さきほどの札からナイフが創り出された。紫苑はそのナイフを自身の腕にあてると...
紫苑「っ、!」
癒良「紫苑...?!なにしてんねん?!」
光留(?! 何をする気なんだ?)
そのナイフで狩衣の布ごと自分の腕に切り傷をつけた。
その傷口から、赤い血液が流れ出す。紫苑はそれを手で掬うと、その血で自分の胸に桔梗紋を描き始めた。
紫苑「安倍晴明の末裔,陰陽師・安倍 紫苑の名において我が身に封ぜられし天狐の玉を解放す。解!」
紫苑の手には、光り輝く玉が握られていた。
光留(あれが、葛の葉姫の宝珠...)
美しい。その場に居た全員がそう思ったであろう。その宝珠は霊獣の玉らしく人界の水晶にはない神々しい気を放っていた。
増輝「あれは、葛の葉姫の玉...?!」
増輝「...企てがバレ、葛の葉姫の玉がこの場にある今、このままでは私の悲願達成はならないか。」
そう言うと、お義父さんはいきなり清秋の両腕を斬りつけた。
光留,紫苑,癒良,正明,康名,唯幸,芦屋「「「「「「「「!?」」」」」」」」
清秋「なに、すんだよ...」
増輝「殺しはしない。お前は私の孫だからな。」
清秋「孫だから、じゃ...ねぇ...だろ。あんたは俺を利用する為に生かしただけだろうが。」
紫苑「あなたは人間じゃないわ!自分の孫を斬りつけるなんてっ!絶対に許さないわ...!」
そう言うと、紫苑は玉に手をかざしこう言った。
紫苑「玉の保有者たる、安倍・土御門一族の姫,安倍 紫苑が命ずる。本家先々代当主,安倍 増輝を攻撃せよ!」
紫苑がそう言うと、葛の葉姫の玉は光を放った。そしてその光は矢に形を変えていき...
増輝「ぐっ...!」
お義父さんの胸に突き刺さった。
紫苑,癒良「「太極創成。」」
紫苑と癒良君は、背中合わせになり手を繋ぐと何か呟きはじめた。最初の言葉は聞き取れなかったが、最後の言葉は聞こえた。 ふたりは確かにこう言ったのだ。"太極創成"、と。
言霊の詠唱が終わると、二人の頭上に大きな光の太極図が現れた。
増輝「太極創成だと...?!そんな馬鹿な...」
光留(まさか成功してしまうとは...)
太極創成の術は、今まで人間で成功した者はほとんどいなかったという。その最高難易度の術をまさか自分の娘が成功させてしまうだなんて誰が思うだろうか。それも、まだたった17歳の少女が。
しかし、その術もお義父さんには効いていない。紫苑は袖の中から符を取り出すとまた何やら呪文を唱え始めた。
紫苑が呪文を唱え終えると、さきほどの札からナイフが創り出された。紫苑はそのナイフを自身の腕にあてると...
紫苑「っ、!」
癒良「紫苑...?!なにしてんねん?!」
光留(?! 何をする気なんだ?)
そのナイフで狩衣の布ごと自分の腕に切り傷をつけた。
その傷口から、赤い血液が流れ出す。紫苑はそれを手で掬うと、その血で自分の胸に桔梗紋を描き始めた。
紫苑「安倍晴明の末裔,陰陽師・安倍 紫苑の名において我が身に封ぜられし天狐の玉を解放す。解!」
紫苑の手には、光り輝く玉が握られていた。
光留(あれが、葛の葉姫の宝珠...)
美しい。その場に居た全員がそう思ったであろう。その宝珠は霊獣の玉らしく人界の水晶にはない神々しい気を放っていた。
増輝「あれは、葛の葉姫の玉...?!」
増輝「...企てがバレ、葛の葉姫の玉がこの場にある今、このままでは私の悲願達成はならないか。」
そう言うと、お義父さんはいきなり清秋の両腕を斬りつけた。
光留,紫苑,癒良,正明,康名,唯幸,芦屋「「「「「「「「!?」」」」」」」」
清秋「なに、すんだよ...」
増輝「殺しはしない。お前は私の孫だからな。」
清秋「孫だから、じゃ...ねぇ...だろ。あんたは俺を利用する為に生かしただけだろうが。」
紫苑「あなたは人間じゃないわ!自分の孫を斬りつけるなんてっ!絶対に許さないわ...!」
そう言うと、紫苑は玉に手をかざしこう言った。
紫苑「玉の保有者たる、安倍・土御門一族の姫,安倍 紫苑が命ずる。本家先々代当主,安倍 増輝を攻撃せよ!」
紫苑がそう言うと、葛の葉姫の玉は光を放った。そしてその光は矢に形を変えていき...
増輝「ぐっ...!」
お義父さんの胸に突き刺さった。
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