陰陽ノ花〜現代陰陽師奇譚〜

第四集 弐ノ巻

東京分家初代当主

佳月が本家を襲撃する前日。



東京分家当主｢くっ...何故なんだ!何故、佳月からあんな強い霊力を感じる？!｣


　今にも床に倒れそうなっている東京分家の当主は式神に支えられながら、必死に自身の体を支える。三人いる息子のうち、二人はもう既に倒れていたし、部下の陰陽師達も皆、既に霊力と体力が尽きていた。そして当主自身も、既に霊力も体力も限界に達している。しかし、直系家系の当主としての意地が当主を奮い立たせていた。



　　　　そして、当主は不思議に思っていた事があるのだ。自分よりも兄達よりも霊力がかなり弱く、一族内でも最下位に近い程弱い霊力しか持っていない末の息子が何故、自分と同等の...否。自分より強い力を使って闘えるのか。という事だ。