陰陽ノ花〜現代陰陽師奇譚〜

第一集 壱ノ巻

＊▽芦屋の末裔

  清秋「兎に角、明日、全家を集めて緊急で話会を開く。癒良、ちょうど良いから、今日は本家に泊まってお前が当主代理で話会に出席しろ。
「お前ん所のおじさんとおばさんには、家に残ってもらって結界の強化をしてもらう。」


癒良「わかった。」


 紫苑「私もこのまま本家に泊まるわ。私は今回の事の当事者側だし、直系の”姫”なんだから、話会に出た方が良いでしょう。ちょうど明日は学校も休みの日なんだし。父さんには、事情を説明して、家の方の結界の補強をしてもらえば良いと思う。でも、ちょっと心配だわ.....」


  清秋「なら、俺の式神を叔父さんとこに送ろう。」


そう言うと、清秋は自身の髪を数本引き抜き、そこに式神創造用の符をあてた。すると...

清秋の髪から、黒地に白の縞々模様をもつ虎が現れた。

清秋「清影、行け。」


   清秋にそう命じられた黒虎...清影は、空を飛び、紫苑の家に向かって行った。