16 / 63
1章
*I
しおりを挟む
ヴェーナ「ふぅむ。リアの体には、太陽印は見当たらなんだ。」
リア「じゃあ、わたしには霊力はないってことですか?」
ヴェーナ「そうじゃ。」
リアは「なんだぁ。残念。」
ヴェーナ「他には、魔術師は星紋が、超能力者は三日月紋が体のどこかに在るものなんじゃ。」
リア「わたしの体に、星紋か三日月紋はなかったんですか?」
ヴェーナ「うむ、なかった。」
リア「えぇえ、ないのー?!」
と、リアが服を着ながら残念そうに言うと
ヴェーナ「リア、リアの体には、確かに異能の気が流れておるよ。じゃが、まだ力が目覚めておらんから紋が覚醒しておらぬだけじゃ。」
リア「ほんと?!やったあ!」
と、リアは先ほどとは打って変わって嬉しそうにそう言った。
ヴェーナ「 ...リア。」
リア「なぁに、ヴェーナばぁ様。」
ヴェーナ「異能を持つというのは、大変な力を背負うという事じゃ。それをしっかりと覚えておきなさい。」
リア(え?この世界では、異能は普通のことじゃないの?確かにみんながみんな異能を使えるわけじゃなさそうだけど、それでも異能者は昔のヨーロッパみたいに処刑される。とかじゃなさそうだもん。この世界の様子みてたら。しかも、異能を使って敵と闘うのは、この世界の子どもや若いひとの憧れみたいな感じだし。)
ヴェーナ「リア、確かに今は異能狩りは無いがの。50年程前までは、異能狩りがあったんじゃよ。 」
リア「えっ!?そうなの?」
ヴェーナ「だから、今でも一部の人間の間では異能者を差別する風潮もあるんじゃ。リア、異能に目覚めるというのは、そういう異能者を差別する者達とも闘わねばならんという事なんじゃよ。」
リア(そっか。でも、せっかく女神さまが私に異能力をくれたんだもん。異能があろうがなかろうが、身分や性別で差別されることだってきっとあるよね。なら、私は異能の道をえらぶよ。)
リア「ヴェーナばぁ様。わたしには、たしかに異能があるんだよね?」
ヴェーナ「そうじゃ。」
リア「なら、わたしはそのちからを使って生きる。差別になんか、負けない。」
そう言ったリアの目は、とても10歳の少女のものとは思えない、凛とした眼差しだった。その眼差しを見たヴェーナは、 驚いだが、その眼差しにリアの覚悟をしっかりと見てとった。
ヴェーナ「リア、これは、私の孫息子の電話の番号じゃ。リアが異能に目覚めた時、この子に頼ると良い。私の孫は、リアより5つ程上じゃ。話し相手にもなるじゃろうて。この子は、魔術師じゃろうと、霊力持ちじゃろうと超能力者じゃろうと差別はせぬ優しくて強い子だ。」
リア「ありがとうございます!ヴェーナばぁ様。でも、あれ?異能者同士でも差別があるの?」
ヴェーナ「あるよ。昔は異能者同士で争っていたりもしたからね。」
リア「そっかぁ。でも良かった。ヴェーナばぁ様の家族が優しいひとで」
リア「じゃあ、わたしには霊力はないってことですか?」
ヴェーナ「そうじゃ。」
リアは「なんだぁ。残念。」
ヴェーナ「他には、魔術師は星紋が、超能力者は三日月紋が体のどこかに在るものなんじゃ。」
リア「わたしの体に、星紋か三日月紋はなかったんですか?」
ヴェーナ「うむ、なかった。」
リア「えぇえ、ないのー?!」
と、リアが服を着ながら残念そうに言うと
ヴェーナ「リア、リアの体には、確かに異能の気が流れておるよ。じゃが、まだ力が目覚めておらんから紋が覚醒しておらぬだけじゃ。」
リア「ほんと?!やったあ!」
と、リアは先ほどとは打って変わって嬉しそうにそう言った。
ヴェーナ「 ...リア。」
リア「なぁに、ヴェーナばぁ様。」
ヴェーナ「異能を持つというのは、大変な力を背負うという事じゃ。それをしっかりと覚えておきなさい。」
リア(え?この世界では、異能は普通のことじゃないの?確かにみんながみんな異能を使えるわけじゃなさそうだけど、それでも異能者は昔のヨーロッパみたいに処刑される。とかじゃなさそうだもん。この世界の様子みてたら。しかも、異能を使って敵と闘うのは、この世界の子どもや若いひとの憧れみたいな感じだし。)
ヴェーナ「リア、確かに今は異能狩りは無いがの。50年程前までは、異能狩りがあったんじゃよ。 」
リア「えっ!?そうなの?」
ヴェーナ「だから、今でも一部の人間の間では異能者を差別する風潮もあるんじゃ。リア、異能に目覚めるというのは、そういう異能者を差別する者達とも闘わねばならんという事なんじゃよ。」
リア(そっか。でも、せっかく女神さまが私に異能力をくれたんだもん。異能があろうがなかろうが、身分や性別で差別されることだってきっとあるよね。なら、私は異能の道をえらぶよ。)
リア「ヴェーナばぁ様。わたしには、たしかに異能があるんだよね?」
ヴェーナ「そうじゃ。」
リア「なら、わたしはそのちからを使って生きる。差別になんか、負けない。」
そう言ったリアの目は、とても10歳の少女のものとは思えない、凛とした眼差しだった。その眼差しを見たヴェーナは、 驚いだが、その眼差しにリアの覚悟をしっかりと見てとった。
ヴェーナ「リア、これは、私の孫息子の電話の番号じゃ。リアが異能に目覚めた時、この子に頼ると良い。私の孫は、リアより5つ程上じゃ。話し相手にもなるじゃろうて。この子は、魔術師じゃろうと、霊力持ちじゃろうと超能力者じゃろうと差別はせぬ優しくて強い子だ。」
リア「ありがとうございます!ヴェーナばぁ様。でも、あれ?異能者同士でも差別があるの?」
ヴェーナ「あるよ。昔は異能者同士で争っていたりもしたからね。」
リア「そっかぁ。でも良かった。ヴェーナばぁ様の家族が優しいひとで」
0
お気に入りに追加
117
あなたにおすすめの小説
異世界転生したら悪役令嬢じゃなくイケメン達に囲まれちゃいましたっ!!
杏仁豆腐
恋愛
17歳の女子高生が交通事故で即死。その後女神に天国か地獄か、それとも異世界に転生するかの選択肢を与えられたので、異世界を選択したら……イケメンだらけの世界に来ちゃいました。それも私って悪役令嬢!? いやそれはバッドエンドになるから勘弁してほしいわっ! 逆ハーレム生活をエンジョイしたいのっ!!
※不定期更新で申し訳ないです。順調に進めばアップしていく予定です。設定めちゃめちゃかもしれません……本当に御免なさい。とにかく考え付いたお話を書いていくつもりです。宜しくお願い致します。
※タイトル変更しました。3/31
女性の少ない異世界に生まれ変わったら
Azuki
恋愛
高校に登校している途中、道路に飛び出した子供を助ける形でトラックに轢かれてそのまま意識を失った私。
目を覚ますと、私はベッドに寝ていて、目の前にも周りにもイケメン、イケメン、イケメンだらけーーー!?
なんと私は幼女に生まれ変わっており、しかもお嬢様だった!!
ーーやった〜!勝ち組人生来た〜〜〜!!!
そう、心の中で思いっきり歓喜していた私だけど、この世界はとんでもない世界で・・・!?
これは、女性が圧倒的に少ない異世界に転生した私が、家族や周りから溺愛されながら様々な問題を解決して、更に溺愛されていく物語。
美幼女に転生したら地獄のような逆ハーレム状態になりました
市森 唯
恋愛
極々普通の学生だった私は……目が覚めたら美幼女になっていました。
私は侯爵令嬢らしく多分異世界転生してるし、そして何故か婚約者が2人?!
しかも婚約者達との関係も最悪で……
まぁ転生しちゃったのでなんとか上手く生きていけるよう頑張ります!
旦那様が多すぎて困っています!? 〜逆ハー異世界ラブコメ〜
ことりとりとん
恋愛
男女比8:1の逆ハーレム異世界に転移してしまった女子大生・大森泉
転移早々旦那さんが6人もできて、しかも魔力無限チートがあると教えられて!?
のんびりまったり暮らしたいのにいつの間にか国を救うハメになりました……
イケメン山盛りの逆ハーです
前半はラブラブまったりの予定。後半で主人公が頑張ります
小説家になろう、カクヨムに転載しています
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
お嬢様の執事は、夜だけ男の顔を見せる
hiro
恋愛
正統派執事様×意地っ張りお嬢様
「最後に、お嬢様に
《男》というものを
お教えして差し上げましょう」
禁断の身分差…
もし執事に
叶わぬ恋をしてしまったら…
愛することを諦められますか?
それとも――…?
※過去作品をリライトしながら投稿します。
過去のタイトル「お嬢様の犬」
女性が全く生まれない世界とか嘘ですよね?
青海 兎稀
恋愛
ただの一般人である主人公・ユヅキは、知らぬうちに全く知らない街の中にいた。ここがどこだかも分からず、ただ当てもなく歩いていた時、誰かにぶつかってしまい、そのまま意識を失う。
そして、意識を取り戻し、助けてくれたイケメンにこの世界には全く女性がいないことを知らされる。
そんなユヅキの逆ハーレムのお話。
二度目の人生は異世界で溺愛されています
ノッポ
恋愛
私はブラック企業で働く彼氏ナシのおひとりさまアラフォー会社員だった。
ある日 信号で轢かれそうな男の子を助けたことがキッカケで異世界に行くことに。
加護とチート有りな上に超絶美少女にまでしてもらったけど……中身は今まで喪女の地味女だったので周りの環境変化にタジタジ。
おまけに女性が少ない世界のため
夫をたくさん持つことになりー……
周りに流されて愛されてつつ たまに前世の知識で少しだけ生活を改善しながら異世界で生きていくお話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる