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其の三
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●其の参◯
博雅がはじめて晴明に会った日の翌る日。この日は貴族や役人達が集まって会議する日であった為、様々な貴族と役人が集まっていた。
その中には、当然陰陽寮(おんみょうりょう)に属する役人である陰陽師達も集まっており、陰陽師の隣には、巫女や神官、僧も居た。
そして、会議が終わった直後。
「晴明殿。」
一人の僧が、にやにやと笑いながら晴明に話しかけた。
晴明「なんでござましょう?聖人様(しょうにんさま)。」
聖人「陰陽の術というのは凄いものだと聞いたのですが、是非我々にも見せていただきたいものです」
晴明「陰陽道の術というのは、陰陽師と依頼して下さった方以外にはお見せする事が出来ぬ決まりでございます故、この様な人の多い処でお見せ致す訳には参りません。ご容赦ください。」
晴明は、笑みを浮かべそれを崩さず僧達に言った。
聖人「そうですか...陰陽道には、命を意のままに操る術が在ると言われておりますが、それは本当なのでしょうか。 やはりこの目で一度見てみたいものです」
晴明(引き退る気はない、か。仕方がない。)
晴明は、袖の中から一枚の符を取り出し呪文を唱えた。そして、
僧達「ひ、っ....!」
空低く飛んでいた鳥にその符を投げつけた。すると、符は鳥に命中し、御所の庭に落ちた。
つまり...鳥は晴明の術により死んだのだ。
晴明「このように、陰陽の術には確かに命を操る術もございます。.....貴方様方もこの様にならぬとよいですねぇ。」
晴明は冷たい笑みを浮かべるとそう言い放った。そして、恐怖で動けない僧達を横目に晴明はその場を離れた。
博雅はそれを自身の目で見ていたのだ。
博雅(な、なんという惨いことを...!まだ空を飛べる元気な鳥の命を奪うとは!)
(それにあの目...とても冷たい視線であった...あの男はやはり人間では無いのか。奴の血は半分人間で半分狐という噂もあるし...)
博雅がはじめて晴明に会った日の翌る日。この日は貴族や役人達が集まって会議する日であった為、様々な貴族と役人が集まっていた。
その中には、当然陰陽寮(おんみょうりょう)に属する役人である陰陽師達も集まっており、陰陽師の隣には、巫女や神官、僧も居た。
そして、会議が終わった直後。
「晴明殿。」
一人の僧が、にやにやと笑いながら晴明に話しかけた。
晴明「なんでござましょう?聖人様(しょうにんさま)。」
聖人「陰陽の術というのは凄いものだと聞いたのですが、是非我々にも見せていただきたいものです」
晴明「陰陽道の術というのは、陰陽師と依頼して下さった方以外にはお見せする事が出来ぬ決まりでございます故、この様な人の多い処でお見せ致す訳には参りません。ご容赦ください。」
晴明は、笑みを浮かべそれを崩さず僧達に言った。
聖人「そうですか...陰陽道には、命を意のままに操る術が在ると言われておりますが、それは本当なのでしょうか。 やはりこの目で一度見てみたいものです」
晴明(引き退る気はない、か。仕方がない。)
晴明は、袖の中から一枚の符を取り出し呪文を唱えた。そして、
僧達「ひ、っ....!」
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つまり...鳥は晴明の術により死んだのだ。
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博雅はそれを自身の目で見ていたのだ。
博雅(な、なんという惨いことを...!まだ空を飛べる元気な鳥の命を奪うとは!)
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