真冬の台風

柑橘

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俺は、話を聞きに来たんだよ

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「あーちょっと濡れちゃったね。お風呂入るよね、タオルは」

「ちょ、ちょっと待って。俺は話を聞きに来たんだよ。」
今を逃したら逃げられる気がする。

「わかった。適当に座っててお茶とタオル持ってくる。」

なにから聞こう。っていうか、俺今金子くんの部屋にいるの?!すごすぎ。ってかきれいだなー、綺麗好きなんだなぁ。

「ごめん冬弥、ドア開けてくれる?両手塞がっちゃって」

「あ、うん開けるね」

「で。なにが聞きたいの?」

その時の風磨の顔はとても真面目で、初めて見る表情に俺は不謹慎にもカッコいいとか、思ってしまった


「なんで、名前知ってたの?」

「あー、俺1週間くらい学校休んでたじゃん。その時、いろいろ調べました。」

えっそれって、、あ、そのこっちの様子心配そうに伺ってくる感じすっごいかわいい。

「いろいろって?」

「名前も家も家族関係、交友関係とか、色々です。」

風磨は真っ青になった顔で怯えた声で話す。

え、そんなのさ、、
嬉し過ぎない?!ずっと俺のこと考えてくれてたってことでしょ?

「ん?そんなの俺に聞けばよかったんじゃない?」

なんでわざわざめんどくさいことするんだろう?
そのくらい聞かれれば答えるのに。

「え、気持ち悪くないの?」

「なんで、なんで調べようと思ったの?」

「冬弥のことが気になったから。」

気になるって、どの種類の感情だろう。けど、それを聞けるほど俺に勇気はない。けど、

「お、俺だって金子くんのこと気になってるんだけど。」

自分の顔が熱くなっていくのが分かる。
待って。これ結構恥ずかしくない?なんで、金子くんあんなすんなり言えるの?

「ねぇ、もし俺が、、冬弥のこと、、なんでもない。」

「えっ」


えっなに今の。え、今のって後に続く言葉俺には1つしか思いつかないんだけど。え、え、え?!

「なにその顔。そんなもの欲しそうな顔しないでよ。。いつか。そんな遠くない未来に言うよ。」

そう言う風磨の顔にもう不安や怯えはなくなっていた。
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