上 下
20 / 37

11.

しおりを挟む
「ねー紫央」
「なに」
「気になってたんだけど紫央好きってlike?love?」
「……ここまで言ったのにまだその段階かよ。
じゃあ言うけど、虹が俺以外のやつのこと考えて笑ってるの知るとイライラするし、会いたくなって会ったら話したくなって話したら触りたくなって触ったら止まんなくなりそうで……分かった?」

「……うん」
「あっそ。良かったな」

そういえばいつもは告白された時はなんとも思わなかったのになんで今はその事しか考えてないんだろう。

ガチャ
「……お二人共顔真っ赤ですよ?大丈夫ですか?」

「「なんでもない!」ねーよ!」
今なんかわかりそうだったのに……宮間の仕事増やすか。

「そうですか……この人ゲル泥棒です。」
「またかよ。…虹書記お願い。」
「……はい」

「あーっとまずなんで盗んだ?」
「分かるだろ」
「説明。」
「ゲルを稼げば将来安定だから。」

ミニ日本政治なんて作るからこういうことになるんだよ。なにが【経済力を測るにはこれが1番】だ。面白半分めんどくさい半分でしょ。

「まぁそうだろうな。
いつ、どこで、誰から、何回、いくら盗んだ?」

「昨日の放課後、シノ図書店で、高等部3-A理の篠原さんから、3回、計12万ゲルくらい。」
「そうか。宮間、篠原に連絡。呼び出せ。」
「……篠原先輩ですか?」
「あぁ。早くしろ」

「……どこにいるんでしょうか」
「知らねーよ。ケータイにかければいいだろ。」
「…ケータイ番号知りません。」
「は?お前生徒会役員だろ」

「なんか【君は僕の友達になるには度胸が無さすぎる】と言われてしまって」
宮間……おつかれ。仕事増やすのやめるよ。

「はぁ、虹電話かけてくれる?」
「紫央さケータイを携帯しないでどうするの?」
「いいんだよ。虹(唯一電話したい相手)がいるから。」

虹がいるからって……僕がいれば変わりに電話かけさせられるから?

「僕、紫央のケータイじゃないんだけど……もしもし篠原先輩ですか?虹です。篠原先輩のゲルを盗んだ人が第1生徒会室に来てるんですが……はい。」

ピッ

「篠原なんだって?」
「【誰の物に手を出したのか思い知らせてやらなきゃね?お店まで連れてきて】」
「そうか。」
「じゃあ虹さん紫央先輩。行ってきます。」
「……」
「泥棒、篠原のこと優しいとか思ってるんだったら残念だな。」
「なんで」
「この生徒会で1番性格悪いのはあいつだ。」
「……お前だろ」
「ふっ……まぁすぐわかるよ。」


「なんで宮間紫央には先輩つけるのに僕にはさんなの?」
「……顔と頭と体が可愛いからじゃね?」

……僕は何を聞かされてるのだろうか。
あー虹仁にあって訳わかんない毒にも薬にもならない話がしたい。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

匂いがいい俺の日常

とうふ
BL
高校1年になった俺の悩みは 匂いがいいこと。 今日も兄弟、同級生、先生etcに匂いを嗅がれて引っ付かれてしまう。やめろ。嗅ぐな。離れろ。

風紀“副”委員長はギリギリモブです

柚実
BL
名家の子息ばかりが集まる全寮制の男子校、鳳凰学園。 俺、佐倉伊織はその学園で風紀“副”委員長をしている。 そう、“副”だ。あくまでも“副”。 だから、ここが王道学園だろうがなんだろうが俺はモブでしかない────はずなのに! BL王道学園に入ってしまった男子高校生がモブであろうとしているのに、主要キャラ達から逃げられない話。

クラスのボッチくんな僕が風邪をひいたら急激なモテ期が到来した件について。

とうふ
BL
題名そのままです。 クラスでボッチ陰キャな僕が風邪をひいた。友達もいないから、誰も心配してくれない。静かな部屋で落ち込んでいたが...モテ期の到来!?いつも無視してたクラスの人が、先生が、先輩が、部屋に押しかけてきた!あの、僕風邪なんですけど。

BL世界に転生したけど主人公の弟で悪役だったのでほっといてください

わさび
BL
前世、妹から聞いていたBL世界に転生してしまった主人公。 まだ転生したのはいいとして、何故よりにもよって悪役である弟に転生してしまったのか…!? 悪役の弟が抱えていたであろう嫉妬に抗いつつ転生生活を過ごす物語。

スキルも魔力もないけど異世界転移しました

書鈴 夏(ショベルカー)
BL
なんとかなれ!!!!!!!!! 入社四日目の新卒である菅原悠斗は通勤途中、車に轢かれそうになる。 死を覚悟したその次の瞬間、目の前には草原が広がっていた。これが俗に言う異世界転移なのだ——そう悟った悠斗は絶望を感じながらも、これから待ち受けるチートやハーレムを期待に掲げ、近くの村へと辿り着く。 そこで知らされたのは、彼には魔力はおろかスキルも全く無い──物語の主人公には程遠い存在ということだった。 「異世界転生……いや、転移って言うんですっけ。よくあるチーレムってやつにはならなかったけど、良い友だちが沢山できたからほんっと恵まれてるんですよ、俺!」 「友人のわりに全員お前に向けてる目おかしくないか?」 チートは無いけどなんやかんや人柄とかで、知り合った異世界人からいい感じに重めの友情とか愛を向けられる主人公の話が書けたらと思っています。冒険よりは、心を繋いでいく話が書きたいです。 「何って……友だちになりたいだけだが?」な受けが好きです。 6/30 一度完結しました。続きが書け次第、番外編として更新していけたらと思います。

目が覚めたら、カノジョの兄に迫られていた件

水野七緒
BL
ワケあってクラスメイトの女子と交際中の青野 行春(あおの ゆきはる)。そんな彼が、ある日あわや貞操の危機に。彼を襲ったのは星井夏樹(ほしい なつき)──まさかの、交際中のカノジョの「お兄さん」。だが、どうも様子がおかしくて── ※「目が覚めたら、妹の彼氏とつきあうことになっていた件」の続編(サイドストーリー)です。 ※前作を読まなくてもわかるように執筆するつもりですが、前作も読んでいただけると有り難いです。 ※エンドは1種類の予定ですが、2種類になるかもしれません。

親衛隊総隊長殿は今日も大忙しっ!

BL
人は山の奥深くに存在する閉鎖的な彼の学園を――‥ 『‡Arcanalia‡-ア ル カ ナ リ ア-』と呼ぶ。 人里からも離れ、街からも遠く離れた閉鎖的全寮制の男子校。その一部のノーマルを除いたほとんどの者が教師も生徒も関係なく、同性愛者。バイなどが多い。 そんな学園だが、幼等部から大学部まであるこの学園を卒業すれば安定した未来が約束されている――。そう、この学園は大企業の御曹司や金持ちの坊ちゃんを教育する学園である。しかし、それが仇となり‥ 権力を振りかざす者もまた多い。生徒や教師から崇拝されている美形集団、生徒会。しかし、今回の主人公は――‥ 彼らの親衛隊である親衛隊総隊長、小柳 千春(コヤナギ チハル)。彼の話である。 ――…さてさて、本題はここからである。‡Arcanalia‡学園には他校にはない珍しい校則がいくつかある。その中でも重要な三大原則の一つが、 『耳鳴りすれば来た道引き返せ』

生徒会長親衛隊長を辞めたい!

佳奈
BL
私立黎明学園という全寮制男子校に通っている鮎川頼は幼なじみの生徒会長の親衛隊長をしている。 その役職により頼は全校生徒から嫌われていたがなんだかんだ平和に過ごしていた。 しかし季節外れの転校生の出現により大混乱発生 面倒事には関わりたくないけどいろんなことに巻き込まれてしまう嫌われ親衛隊長の総愛され物語! 嫌われ要素は少なめです。タイトル回収まで気持ち長いかもしれません。 一旦考えているところまで不定期更新です。ちょくちょく手直ししながら更新したいと思います。 *王道学園の設定を使用してるため設定や名称などが被りますが他作品などとは関係ありません。全てフィクションです。 素人の文のため暖かい目で見ていただけると幸いです。よろしくお願いします。

処理中です...