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しおりを挟むあの時のことを思い出してると、先輩がだって…と重い口を開いた。
「仕方ないだろ、好きなんだから…」
いやそう言われても…なぁ?
「何かあったんじゃないかって、心配して見に行ったら遼は無防備で寝てるし…」
それはすみませんでした。
でも、そんなに無防備だった覚えないけどなぁ…
「誰だって、好きな人が気持ち良さそうに無防備で寝てたらキスのひとつぐらいしたくなるっての!」
「いや、普通はキスしないですよ。しかも俺、男ですよ?」
うん!俺は間違ったことは言ってないな!これが正しい。
「男だからとかそうゆうの関係ある?」
「えっ?いや、でも…」
俺が間違っていたのか??カルーアは飲みやすくて、度数がそれなりに高い。
その前に既に飲んでいたこともあって、
頭が回らなくなっていた。
不意にできた隙がやばいことに気づいたのは、先輩にキスされてからだった。
「えっ?ちょ、待って…」
抵抗してみたが、先輩は俺より身長がないくせにびくともしなかった。
「待てない。嫌なら、家までついてこないだろ?」
勝手にそう解釈されて、為す術もなく
されるがままになっていた。
突然ガクッと重くなった。あれ?と思い、目を開くと先輩が寝ていた。
いや、キスしてる最中に寝るか?普通…
このままソファーで寝たら風邪をひくと思い、先輩をベッドまで運ぶことにした。
ひょいと持ち上げると、思いの外軽かった。
起こさないように静かに移動してベッドに寝かせると、むにゃむにゃと言った。
「ったく。先輩だって俺にそんな無謀な顔見せないでくださいよ…」
そう言い残し、ちゅっと軽くキスをしてからリビングに戻った。
リビングに戻った俺は、何処で寝ようか迷っていた。流石に1時をまわっているので、このまま帰るのはかなりしんどい。明日先輩が起きたら俺がいてどんな顔するか気になるし…
最もらしい理由を付けて、俺はソファーで寝ることにした。
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