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第8話 これからどうする?
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家をゲットした俺は一人、フローリングに寝そべり今後のことを考えていた。
カバンの中を覗くと、亜空間と化したそこには大量のお金が見える。
「うーん……」
これだけあれば大豪邸に住めるっちゃ住めるのだけど、掃除がめんどくさそうだし今の家ぐらいが丁度良いだろう。
何だか俺、貧乏ぐせが抜けないな……。
「パーっと何か買うか~……? せっかく金はあるんだし」
と言っても、特に欲しいものがない俺には何を買えば良いのか検討もつかない。
ゲーム機なんてこの世界にはないし、そもそも娯楽があるのだろうか。
高い衣服にも興味ないし、さして身だしなみに興味があるわけでもない。
今も元の世界で着ていたスーツを未だに着ている。
ただこの1着を洗って着回すというのも流石にな……。これから暑くなれば溶けて死んでしまう。
「自由ってこういうことか……」
俺は一人そう呟く。
ああでもよく考えるとこれが一番良かったのかもしれないな。魔王討伐なんてめんどくさいことをさせられず、無限のお金を持って一人グダグダ過ごす。
ブラック企業で働いていた頃と比べたら天国のようだ。
「そもそも俺、痛いの嫌いだし……」
魔王に攻撃されたらきっと痛いのだろう。もしかしたら血が出るかもしれない。そう考えたらギフトなんて貰わなくて良かった。
いくら治癒の魔法があると言っても痛いのは嫌なのだ。いい年して注射すら怖いし。
誰だって自分の命が大事だ。
それにRPGは自分が第三者目線でいるから面白いのだ。自分が勇者になるなんて辛いだけだ。
魔王退治なんてものはあの若くてフレッシュでチートな高校生たちに任せて、アラサーの俺は悠々自適に大富豪生活といこうではないか。
うん、何だかそう考えると胸がワクワクしてきた。
「よし、城下町に繰り出そうか! 何か良いもんが見つかるかもしれないしな! 」
俺は勢いをつけて立ち上がった。
そうと決まれば話は早い。
物欲に任せて色々買ってしまおう!
◇◇◇
城下町を見渡すと、日本にはなかった珍しいものがたくさんある。
剣や杖などいわゆる武器というものや、重そうな鎧がずらりと並んでいる。
こんなもの日本だったら絶対にお目にかかれない代物ばかりだ。
何より興味を引かれたのは魔結晶という魔法の力を特別な方法で結晶に閉じ込めたアイテムだ。
これがあれば魔法を使えない人でも魔法が使えるようになるらしい。
そして何より、結晶に閉じ込められてキラキラと輝く魔法の力はインテリアとしても美しい。
感心して露店に並んだ魔結晶を眺めていると、何者かに声をかけられた。
「お兄さんお目が高いねえ。それは炎魔法を閉じ込めた結晶さ。それ1つで目玉焼きぐらいは焼けちゃうよ」
気の良さそうな店員だ。。
「へえ~……面白いですね。いくらですか? 」
「1つ2000ゴールドだよ。ついでにこの水の結晶や風の結晶はどうだい? これも便利だよ~」
なるほど、意外とお手軽だな。
魔法が使えない俺にとっては救世主になるかもしれない。
もしこれから仕事を始めるにしても、魔法が使えた方が雇われやすいかもしれないし。
「じゃあそれぞれ99個ずつ下さい」
「はい99個……ってえ? 」
「え? 99個ずつ欲しいんですけど」
俺何か変なこと言ったかな……?
店員はあんぐりと口を開けて目を見開いている。
「お、お兄さん冗談がうまいね~。99個ずつ買ったら594000ゴールドだよ? 」
「はい」
俺は山のような量のゴールドを台に置く。すると店員の方も俺がからかっている訳ではないと思ったのだろう、真剣な表情で在庫を確認し出した。
「し、失礼しました。今すぐに99個用意致しますね」
「あ、この闇の魔結晶と光の魔結晶も追加でお願いします。もちろん99個ずつで」
かしこまりましたー!!! と威勢の良い店員の声が響き渡った。
あ、ついでに体力を回復させるようなアイテムも買っておこうかな。と俺は商品を探し始める店員を尻目に、上の空であった。
カバンの中を覗くと、亜空間と化したそこには大量のお金が見える。
「うーん……」
これだけあれば大豪邸に住めるっちゃ住めるのだけど、掃除がめんどくさそうだし今の家ぐらいが丁度良いだろう。
何だか俺、貧乏ぐせが抜けないな……。
「パーっと何か買うか~……? せっかく金はあるんだし」
と言っても、特に欲しいものがない俺には何を買えば良いのか検討もつかない。
ゲーム機なんてこの世界にはないし、そもそも娯楽があるのだろうか。
高い衣服にも興味ないし、さして身だしなみに興味があるわけでもない。
今も元の世界で着ていたスーツを未だに着ている。
ただこの1着を洗って着回すというのも流石にな……。これから暑くなれば溶けて死んでしまう。
「自由ってこういうことか……」
俺は一人そう呟く。
ああでもよく考えるとこれが一番良かったのかもしれないな。魔王討伐なんてめんどくさいことをさせられず、無限のお金を持って一人グダグダ過ごす。
ブラック企業で働いていた頃と比べたら天国のようだ。
「そもそも俺、痛いの嫌いだし……」
魔王に攻撃されたらきっと痛いのだろう。もしかしたら血が出るかもしれない。そう考えたらギフトなんて貰わなくて良かった。
いくら治癒の魔法があると言っても痛いのは嫌なのだ。いい年して注射すら怖いし。
誰だって自分の命が大事だ。
それにRPGは自分が第三者目線でいるから面白いのだ。自分が勇者になるなんて辛いだけだ。
魔王退治なんてものはあの若くてフレッシュでチートな高校生たちに任せて、アラサーの俺は悠々自適に大富豪生活といこうではないか。
うん、何だかそう考えると胸がワクワクしてきた。
「よし、城下町に繰り出そうか! 何か良いもんが見つかるかもしれないしな! 」
俺は勢いをつけて立ち上がった。
そうと決まれば話は早い。
物欲に任せて色々買ってしまおう!
◇◇◇
城下町を見渡すと、日本にはなかった珍しいものがたくさんある。
剣や杖などいわゆる武器というものや、重そうな鎧がずらりと並んでいる。
こんなもの日本だったら絶対にお目にかかれない代物ばかりだ。
何より興味を引かれたのは魔結晶という魔法の力を特別な方法で結晶に閉じ込めたアイテムだ。
これがあれば魔法を使えない人でも魔法が使えるようになるらしい。
そして何より、結晶に閉じ込められてキラキラと輝く魔法の力はインテリアとしても美しい。
感心して露店に並んだ魔結晶を眺めていると、何者かに声をかけられた。
「お兄さんお目が高いねえ。それは炎魔法を閉じ込めた結晶さ。それ1つで目玉焼きぐらいは焼けちゃうよ」
気の良さそうな店員だ。。
「へえ~……面白いですね。いくらですか? 」
「1つ2000ゴールドだよ。ついでにこの水の結晶や風の結晶はどうだい? これも便利だよ~」
なるほど、意外とお手軽だな。
魔法が使えない俺にとっては救世主になるかもしれない。
もしこれから仕事を始めるにしても、魔法が使えた方が雇われやすいかもしれないし。
「じゃあそれぞれ99個ずつ下さい」
「はい99個……ってえ? 」
「え? 99個ずつ欲しいんですけど」
俺何か変なこと言ったかな……?
店員はあんぐりと口を開けて目を見開いている。
「お、お兄さん冗談がうまいね~。99個ずつ買ったら594000ゴールドだよ? 」
「はい」
俺は山のような量のゴールドを台に置く。すると店員の方も俺がからかっている訳ではないと思ったのだろう、真剣な表情で在庫を確認し出した。
「し、失礼しました。今すぐに99個用意致しますね」
「あ、この闇の魔結晶と光の魔結晶も追加でお願いします。もちろん99個ずつで」
かしこまりましたー!!! と威勢の良い店員の声が響き渡った。
あ、ついでに体力を回復させるようなアイテムも買っておこうかな。と俺は商品を探し始める店員を尻目に、上の空であった。
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