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第21回 王矮虎、宋江のいのちを救けること
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変装の効きめは抜群でした。孟州近辺は街道をいくえにも封鎖して人相あらための検問をもうけていましたが、堂々たる雲水行者をだれも武松と見破るものはおりません。
「これはありがたい、別の人生を手に入れたみたいだ。おまけに托鉢の真似ごとをすりゃ飯まで手にはいる。決めたぞ、おれは一生この格好でいよう!」
これより彼をあだ名して、“武行者”などと呼ばれます。
張青からは「かんしゃくを起こすのはよして、できるだけ目立たんように行けよ」と釘をさされておりましたが、忠告をおとなしく守る武松ではありません。二竜山への道すがら、悪党を斬ったりそのねじろを焼いたり、あいも変わらずのあばれ旅です。
季節はもう十一月。めっきり冷え込んでまいりました。山のふもとに小さな酒屋を見つけた武行者、身をかがめて暖簾をくぐると、
「おうい、あったかいもんを食わせてくれ!」
出てきた店主、
「おあいにくでございますが、今日はもう精進も生臭もお食事はきらしておりまして」
「なら酒でいいや、うんと燗をしておくれ」
ぐびぐびと独りでやっておりますと、四、五人の男が入ってきて、ちゃあんとこちらには鶏の煮たのが振る舞われております。
「おい、亭主!あっしを馬鹿にするのもいい加減にしろ!」
「いえいえ、こちらは常連のお客様で、肉もお預かりしたもんでして」
「うそだ!うそつけ!」
腹がへった武松はもう手がつけられません。仲裁にはいった男たちまで張り倒し、片っぱしからおもてに叩きだします。卓上の手付かずの煮物をあっという間にたいらげて、
「ああ美味かった、ごっそうさん」さっさと店をあとにしました。
ところがすきっ腹に先に入れた地酒がおおいに回ってきて、どうしても真っすぐ歩けません。街道を外れふらふら進んでゆくうち、堤に足をとられて頭から川にはまってしまいました。
つめたい冬の水のなかで浮きつ沈みつしているところ、バラバラと駆けつけてきた十人ほどの若党に引きずり出されます。
「おお、兄さんがた済まねえな」と喜ぶのもつかの間、あたまに包帯まいた先頭の男は、さっき自分が殴りつけた相手ではありませんか。
「よくも俺たちをコケにしやがったな。地獄を見せてやる」
復讐にもえる連中はみな棍棒をにぎっています。たいして武行者、からだは冷えきり戒刀はまだ川のなか。さあこれはどうなるか、というところに、
「ちょっと待て。その豪傑、ひょっとするとわしの弟ぶんかも知れん」
ひとをかき分け前へすすみでた男がひとり。
「ああっ。宋のあにき!」
「やっぱり、武二郎くんだったか!」
現れたのは別人ならず、滄州でわかれた宋江そのひとだったのです。いそいで若い衆に事情を話し、喧嘩をおさめさせました。
「孟州で景気よくやってると噂にきいたが。その装束はどうしたんだね?」
両者ここまでに至ったいきさつを語り合います。
宋江は柴進の屋敷に長逗留していましたが、以前よりやり取りのあった白虎山の孔旦那からお誘いを受け、こちらのお屋敷にいっとき移って旦那のふたりの息子、孔明と孔亮の先生をして暮らしていたのです。
ふたりは久かたぶりの再会を喜びあいますが、武松は二竜山に向かわねばならず、そして宋江もまたこの地を辞して青州への旅を始めようとしていました。
「流浪変転の人生のなかで、二度も巡りあえるとは、わしら兄弟は果報者だ。三度めもあることを祈って忠言しておく。弟よ、酒はほどほどにせよ。向こうに着いたら魯智深どのを立てていさかいを起こすな。もし時節が到来して罪を許される機会があれば、お上に降参して官軍になれ。わしは吹けば消し飛ぶようなつまらぬ人間だが、おまえは立派な豪傑だ。草賊として終わるのではなく、お国を守る忠義の武士になって欲しい。その日がくるまで、どうか達者でいてくれ」
こうしてふたたび道をわかち、武行者はいちろ宝珠寺を目指しました。
さてお話しは宋江にうつります。旅をすること数日、彼のすがたは……なんと囚われの身となっていました。あいては官憲ではありません。青州は清風寨ちかくの夜道をいそぐうち、うっかり鳴子のついた罠を踏んづけて山賊に捕まってしまったのです。
あくる朝、「親分さまのおめざめだぞ!」手下どもの声で縄目の宋江も起きました。目の前にあらわれたのは派手な身なりのノッポふたりとチビひとり。とりでの頭領は三人いるようです。
「どこの小金持ちだか知らないが、身ぐるみ剥いで死んでもらうのが俺たちのやり方よ」
手下がずいと前にでると、たらいに汲んだ冷たい水を頭からぶちまけました。
「なにをする!」
「こうすると心の臓をえぐりやすくなるんだよ。さ、成仏しな」短刀がギラリと光ります。
「ああ、天はわしを見放したか!宋江もここでおしまいか!」
たまらず発したさけび声を、頭領のひとりが聞きとがめました。
「ちょっと待て!おまえ宋江を知ってるのか?」
「知るも知らぬもない。わたしが宋江だ」
「出鱈目言ってるんじゃないだろな、どこの宋江で、なんでここにいる?」
「言うも恥ずかしいが鄆城の押司宋江、女を殺して逃げているとが人だ」
その頭領、「わっ、こりゃ本物だ!やめろやめろ!」と声をあげ、椅子からころがるように飛んでくるや、手下の短刀をはたき落とします。
「たいへん失礼いたしやした!まさか天下に名高い及時雨の宋旦那とは露しらず。まったくふたつも目がありながら、どこを睨んでいるのやら。どうかお許しくだせえ」
宋江、あわやというところで自らの名声に救われたのでした。
話しを聞けばここは清風山というところ。山賊のあるじのうち、先ほど助けてくれたチビの男は矮脚虎(短足のトラ)の王英といい、縮めて王矮虎と呼ばれております。燕順に鄭天寿といったほかの頭領や子分たちも黒三郎宋江ときいて大よろこび、それから十日あまりはもうどちらがお山の主かわからぬほどに手厚い歓待を受けました。
そろそろお暇しようと思ったある日の昼さがり。山賊たちがまたふもとでえものを捕えてきたようです。見れば着物から所作までいかにも身分のありそうな奥方。
王矮虎、豪傑にはめずらしく女性に目がないものですから、「俺が捉まえたんだ、俺の嫁さんにしてなにが悪い!」と言ってききません。
「どちらの御寮人さまかな?」とたずねると、
「あたくしは清風寨長官の妻です。親分さん、どうか主人のもとへ帰してください」
おどろいたのは宋江です。
「いかんぞ、清風寨はこれから世話になるところじゃないか。するとこの人は長官花栄どのの細君か。なんとか無事戻してやらねば」
と思い、王矮虎を説得にかかります。
「王くん、この方は解放しておやり。嫁さんが欲しいなら後日わしが世話してあげるから」
矮虎、納得はいかぬもんの他でもない宋江の頼みごとです。不承々々縄をほどいてやりました。
奥方はさんざ礼を言いつつ逃げじたく。とりでの外に出されると、一目散にかけ出します。気が変わってまたさらいに来たら大変、父さま母さまなんで足の一本二本多く産んでくれなんだとばかり、こけつまろびつ必死になってふもとまで下りてゆきました。
宋江のほうはというと、もう数日お山に厄介になってから、いよいよ清風寨へと移ります。
寨とはいいながられきとした地方の軍事拠点であり、ゆたかな城下町が広がっておりました。お屋敷の門をたたけば、出迎えてくれたのはここの長官、花栄という軍人です。
「やあ、よく来てくだすった。わしはこの街の長だから、ひとつ大船に乗った気で二年でも三年でもいてくだされ」
ふたりは昔からの知り合いで、花栄は武芸に達者、とりわけ弓の腕まえはいにしえの名人李広将軍にもまごう程というので、いつの間にやら“小李広”というあだ名で通っています。
さっそく清風山での出来事を話せば、花栄きゅうに顔をしかめて、
「ううむ……あんな女、なにも帰してやらんでよいものを」と唸りはじめました。はて、これは一体どうしてでしょうか?
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「おうい、あったかいもんを食わせてくれ!」
出てきた店主、
「おあいにくでございますが、今日はもう精進も生臭もお食事はきらしておりまして」
「なら酒でいいや、うんと燗をしておくれ」
ぐびぐびと独りでやっておりますと、四、五人の男が入ってきて、ちゃあんとこちらには鶏の煮たのが振る舞われております。
「おい、亭主!あっしを馬鹿にするのもいい加減にしろ!」
「いえいえ、こちらは常連のお客様で、肉もお預かりしたもんでして」
「うそだ!うそつけ!」
腹がへった武松はもう手がつけられません。仲裁にはいった男たちまで張り倒し、片っぱしからおもてに叩きだします。卓上の手付かずの煮物をあっという間にたいらげて、
「ああ美味かった、ごっそうさん」さっさと店をあとにしました。
ところがすきっ腹に先に入れた地酒がおおいに回ってきて、どうしても真っすぐ歩けません。街道を外れふらふら進んでゆくうち、堤に足をとられて頭から川にはまってしまいました。
つめたい冬の水のなかで浮きつ沈みつしているところ、バラバラと駆けつけてきた十人ほどの若党に引きずり出されます。
「おお、兄さんがた済まねえな」と喜ぶのもつかの間、あたまに包帯まいた先頭の男は、さっき自分が殴りつけた相手ではありませんか。
「よくも俺たちをコケにしやがったな。地獄を見せてやる」
復讐にもえる連中はみな棍棒をにぎっています。たいして武行者、からだは冷えきり戒刀はまだ川のなか。さあこれはどうなるか、というところに、
「ちょっと待て。その豪傑、ひょっとするとわしの弟ぶんかも知れん」
ひとをかき分け前へすすみでた男がひとり。
「ああっ。宋のあにき!」
「やっぱり、武二郎くんだったか!」
現れたのは別人ならず、滄州でわかれた宋江そのひとだったのです。いそいで若い衆に事情を話し、喧嘩をおさめさせました。
「孟州で景気よくやってると噂にきいたが。その装束はどうしたんだね?」
両者ここまでに至ったいきさつを語り合います。
宋江は柴進の屋敷に長逗留していましたが、以前よりやり取りのあった白虎山の孔旦那からお誘いを受け、こちらのお屋敷にいっとき移って旦那のふたりの息子、孔明と孔亮の先生をして暮らしていたのです。
ふたりは久かたぶりの再会を喜びあいますが、武松は二竜山に向かわねばならず、そして宋江もまたこの地を辞して青州への旅を始めようとしていました。
「流浪変転の人生のなかで、二度も巡りあえるとは、わしら兄弟は果報者だ。三度めもあることを祈って忠言しておく。弟よ、酒はほどほどにせよ。向こうに着いたら魯智深どのを立てていさかいを起こすな。もし時節が到来して罪を許される機会があれば、お上に降参して官軍になれ。わしは吹けば消し飛ぶようなつまらぬ人間だが、おまえは立派な豪傑だ。草賊として終わるのではなく、お国を守る忠義の武士になって欲しい。その日がくるまで、どうか達者でいてくれ」
こうしてふたたび道をわかち、武行者はいちろ宝珠寺を目指しました。
さてお話しは宋江にうつります。旅をすること数日、彼のすがたは……なんと囚われの身となっていました。あいては官憲ではありません。青州は清風寨ちかくの夜道をいそぐうち、うっかり鳴子のついた罠を踏んづけて山賊に捕まってしまったのです。
あくる朝、「親分さまのおめざめだぞ!」手下どもの声で縄目の宋江も起きました。目の前にあらわれたのは派手な身なりのノッポふたりとチビひとり。とりでの頭領は三人いるようです。
「どこの小金持ちだか知らないが、身ぐるみ剥いで死んでもらうのが俺たちのやり方よ」
手下がずいと前にでると、たらいに汲んだ冷たい水を頭からぶちまけました。
「なにをする!」
「こうすると心の臓をえぐりやすくなるんだよ。さ、成仏しな」短刀がギラリと光ります。
「ああ、天はわしを見放したか!宋江もここでおしまいか!」
たまらず発したさけび声を、頭領のひとりが聞きとがめました。
「ちょっと待て!おまえ宋江を知ってるのか?」
「知るも知らぬもない。わたしが宋江だ」
「出鱈目言ってるんじゃないだろな、どこの宋江で、なんでここにいる?」
「言うも恥ずかしいが鄆城の押司宋江、女を殺して逃げているとが人だ」
その頭領、「わっ、こりゃ本物だ!やめろやめろ!」と声をあげ、椅子からころがるように飛んでくるや、手下の短刀をはたき落とします。
「たいへん失礼いたしやした!まさか天下に名高い及時雨の宋旦那とは露しらず。まったくふたつも目がありながら、どこを睨んでいるのやら。どうかお許しくだせえ」
宋江、あわやというところで自らの名声に救われたのでした。
話しを聞けばここは清風山というところ。山賊のあるじのうち、先ほど助けてくれたチビの男は矮脚虎(短足のトラ)の王英といい、縮めて王矮虎と呼ばれております。燕順に鄭天寿といったほかの頭領や子分たちも黒三郎宋江ときいて大よろこび、それから十日あまりはもうどちらがお山の主かわからぬほどに手厚い歓待を受けました。
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「どちらの御寮人さまかな?」とたずねると、
「あたくしは清風寨長官の妻です。親分さん、どうか主人のもとへ帰してください」
おどろいたのは宋江です。
「いかんぞ、清風寨はこれから世話になるところじゃないか。するとこの人は長官花栄どのの細君か。なんとか無事戻してやらねば」
と思い、王矮虎を説得にかかります。
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矮虎、納得はいかぬもんの他でもない宋江の頼みごとです。不承々々縄をほどいてやりました。
奥方はさんざ礼を言いつつ逃げじたく。とりでの外に出されると、一目散にかけ出します。気が変わってまたさらいに来たら大変、父さま母さまなんで足の一本二本多く産んでくれなんだとばかり、こけつまろびつ必死になってふもとまで下りてゆきました。
宋江のほうはというと、もう数日お山に厄介になってから、いよいよ清風寨へと移ります。
寨とはいいながられきとした地方の軍事拠点であり、ゆたかな城下町が広がっておりました。お屋敷の門をたたけば、出迎えてくれたのはここの長官、花栄という軍人です。
「やあ、よく来てくだすった。わしはこの街の長だから、ひとつ大船に乗った気で二年でも三年でもいてくだされ」
ふたりは昔からの知り合いで、花栄は武芸に達者、とりわけ弓の腕まえはいにしえの名人李広将軍にもまごう程というので、いつの間にやら“小李広”というあだ名で通っています。
さっそく清風山での出来事を話せば、花栄きゅうに顔をしかめて、
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