法律の適用されない村

夢幻旬

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法律の適用されない村

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  夜を迎え、そろそろ帰ろうとしていた。

「もうやることもないしそろそろ帰るか。」

 と、あきらは言う。

 その瞬間不気味な音が聞こえた。

「がつーん!」

「おい、今変な音聞こえなかったか?行ってみようぜ!」

 かたおかの心に火がついてしまった。
 しかし、この音にはさすがのあきらもビビってしまった。

「俺は行かない。」
 と、言うと。

「えー!まじかよ!じゃあ1人で見てくるわ!ちょっと待ってて!」

 と、言って行ってしまった。
 さすがに1人で行かせるのはまずいと感じたが足がすくんで動かなかった。

 10分後なんとかかたおかは帰ってきた。
 しかし、その顔は真っ青で逃げ来るように帰ってきた。

「ここヤベェよ!この村法律が適用されてないのかなんなのか知らないけどさっき、ハンマーで人間が殴られてたぞ!」

 あきらは法律が適用されないという言葉に何か覚えがあった。
 そう、昨日見た動画だ。

「そういえば昨日YouTubeでそんな村があったなぁ。待てよ、ここがその村?!?!」
「おいおい、まじかよさっさと逃げようぜ!」

 2人は猛ダッシュで逃げた。
 入り口を出たところでかたおかはあることに気がついた。

「あ、ヤベェ!携帯落としてきた!お母さんに怒られるかも…ちょっと待ってて!」

 と、かたおかは向きを反対にし村の中へ入ってしまった。
 そう、2人は中学生なので、何よりも怖いのはお母さんなのである。

「お、おいかたおか!」

 そんな言葉はもう届かなかった。
 しかし、待ってもなかなか帰ってこない。
 あきらは勇気を振り絞り村の中へ入ってみた。
 
 すると

「おやおや、物好きな人間だねぇ」

 と、言われ腕を掴まれかけた。

 あきらは走っていた為なんとか勢いで振りほどくことができた。
 しかし、あきらはここで怖さが絶頂に達し、逃げてしまった。
 
 入り口を出て、ひたすらに走った。

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