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閑話休題 レオたちは――――⑤
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時間は進み、物語は巻き戻る。
魔法使いの少女────黄金のアスリンがダンジョンに足音と鼻歌をばら蒔いてる場面。
レオたちとアスリンの接触から数日が経過。
アスリンは、ダンジョン内の隠し部屋に3人を閉じ込めていた。 なぜなら────
組織への勧誘────教団第十三課『守護者の妖精』への加入に良い返事を貰えなかったからだ。
レオたちの返答はこうだった。
「俺たちを仲間に入れたいのなら、条件がある」
「なんだい? その条件とは?」
「俺たちがアンタに勝てるようになれたら、その守護者の妖精って組織に入ってもいい」
「……ん? なんだって? 私が君たちに負けたら良いのかい」
「違うな。それだと、わざと手を抜いて負けるだろう? 俺が言っているのはシンプルだ。お前が、俺たちを鍛えろ」
「―――――」
「そのために、お前たちが使っている古代魔道具……なんで、封印すべきって主張してるお前たちが古代魔道具を堂々と使っているのかは知らない。けど、それを俺たちに寄越せ」
「――――いいね」と黄金のアスリンは嗤った。そして、こう続ける。
「単純な戦闘力なら、私よりも君たちの方が上。それをひっくり返すほどに私は古代魔道具に精通している。その技術と知識を提供しよう」
・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・・
「会ってきたわよ、ジェル・クロウくんに」
ダンジョンに戻ってきたアスリンは、レオたちにそう告げた。
「なに?」とレオ。
「少し危険な事案があってね。古代魔道具の知識を使って吸血鬼になった貴族がいてね。どうせなら、ジェルくんにぶつけて、実力を計ってみようと思ってね」
まるで悪戯っ子の笑みだった。
それからアスリンは、フードで顔を隠す。もう一度、顔を見せた時には――――
「冒険者ギルドの受付嬢……変装の魔道具か。もはや、なんでもありだな」
レオは呆れるように言った。
「まぁ、万能の変装道具じゃないんだけどね。数日だけど、古代魔道具使いとの戦闘訓練をしていた君たちには、もう見破られるじゃないかな?」
「――――」とレオは無言で受付嬢に変装したアスリンの顔を見る。
「微弱だが、魔力の流れ――――水の魔法が顔を覆い、その上に受付嬢の顔を映している」
「正解。――――けど、残念だね。 まだヒントを与えて、考え込んでいる。敵として古代魔道具使いと戦うなら瞬時に見破れるようにしないとね」
「――――それで?」
「ん?」
「それで、アイツは? ジェルは、どうなっていた?」
「ふ~ん、気になるかい?」
「愚問だ。アイツは俺が――――いや、俺たちが必ず倒す」
彼女にとってレオの言葉は想定外だったのかもしれない。「――――」とアスリンは驚いた。
それから、
「やっぱり、君たちは面白いね。仲間に引き入れて正解だったよ」
「まだ、仲間じゃねぇけどな」
「それも今日までさ」
「――――馬鹿が、最初から負けを望んで戦う奴がどこにいるよ」
「ここにいるさ。短い期間でも私は君たちの師匠。弟子の成長は嬉しいものさ」
「そうか。それじゃ勝たせてもらうぞ」とレオは剣を――――古代魔道具の剣を抜いた。
魔法使いの少女────黄金のアスリンがダンジョンに足音と鼻歌をばら蒔いてる場面。
レオたちとアスリンの接触から数日が経過。
アスリンは、ダンジョン内の隠し部屋に3人を閉じ込めていた。 なぜなら────
組織への勧誘────教団第十三課『守護者の妖精』への加入に良い返事を貰えなかったからだ。
レオたちの返答はこうだった。
「俺たちを仲間に入れたいのなら、条件がある」
「なんだい? その条件とは?」
「俺たちがアンタに勝てるようになれたら、その守護者の妖精って組織に入ってもいい」
「……ん? なんだって? 私が君たちに負けたら良いのかい」
「違うな。それだと、わざと手を抜いて負けるだろう? 俺が言っているのはシンプルだ。お前が、俺たちを鍛えろ」
「―――――」
「そのために、お前たちが使っている古代魔道具……なんで、封印すべきって主張してるお前たちが古代魔道具を堂々と使っているのかは知らない。けど、それを俺たちに寄越せ」
「――――いいね」と黄金のアスリンは嗤った。そして、こう続ける。
「単純な戦闘力なら、私よりも君たちの方が上。それをひっくり返すほどに私は古代魔道具に精通している。その技術と知識を提供しよう」
・・・
・・・・・・
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「会ってきたわよ、ジェル・クロウくんに」
ダンジョンに戻ってきたアスリンは、レオたちにそう告げた。
「なに?」とレオ。
「少し危険な事案があってね。古代魔道具の知識を使って吸血鬼になった貴族がいてね。どうせなら、ジェルくんにぶつけて、実力を計ってみようと思ってね」
まるで悪戯っ子の笑みだった。
それからアスリンは、フードで顔を隠す。もう一度、顔を見せた時には――――
「冒険者ギルドの受付嬢……変装の魔道具か。もはや、なんでもありだな」
レオは呆れるように言った。
「まぁ、万能の変装道具じゃないんだけどね。数日だけど、古代魔道具使いとの戦闘訓練をしていた君たちには、もう見破られるじゃないかな?」
「――――」とレオは無言で受付嬢に変装したアスリンの顔を見る。
「微弱だが、魔力の流れ――――水の魔法が顔を覆い、その上に受付嬢の顔を映している」
「正解。――――けど、残念だね。 まだヒントを与えて、考え込んでいる。敵として古代魔道具使いと戦うなら瞬時に見破れるようにしないとね」
「――――それで?」
「ん?」
「それで、アイツは? ジェルは、どうなっていた?」
「ふ~ん、気になるかい?」
「愚問だ。アイツは俺が――――いや、俺たちが必ず倒す」
彼女にとってレオの言葉は想定外だったのかもしれない。「――――」とアスリンは驚いた。
それから、
「やっぱり、君たちは面白いね。仲間に引き入れて正解だったよ」
「まだ、仲間じゃねぇけどな」
「それも今日までさ」
「――――馬鹿が、最初から負けを望んで戦う奴がどこにいるよ」
「ここにいるさ。短い期間でも私は君たちの師匠。弟子の成長は嬉しいものさ」
「そうか。それじゃ勝たせてもらうぞ」とレオは剣を――――古代魔道具の剣を抜いた。
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