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第32話 ダンジョン探索をしよう! ⑩
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ノヴァはナイフを突き出すだけ……しかし、それは魔技だった。
「伝説にもなってる毒を扱う暗殺者なんぞが使った『致命的な一撃』
「嘘か、本当か、防御をすり抜け、狙った相手を確実に倒す。
そんな防御不能の打撃技だったそうだが……」
そのナイフに加わったスキルの効果は、伝説の魔技と同格に違いない。
向けられて初めてわかるナイフの軌道。 少なくとも俺の目には、触手のようにクネクネと曲がって見える。
魔族も人間の骨格と大差はない。 実際にノヴァの腕が曲がっている訳ではない。
では、何が起きているのか?
俺がナイフを回避しようとする動きに合わせて、ノヴァのスキル『会心の一撃』が、ナイフを自動的に修正している。
だから、俺の目には、彼のナイフが奇妙な軌道で向かってきているように見えているだけ。
俺がどう避けても、必ず当てるために軌道の修正を続けている。
絶対に回避はできない。 少なくとも物理的な方法による回避は……
ならば防御は?
それも無理だ。 ナイフを弾こうと剣を降っても、ナイフは剣をすり抜けていく。
確実に……そう、確実に俺を殺すため、ナイフは俺の心臓を目掛けて進んできている。
ならば? ならば、どうする?
「それじゃ、こうするだけだ!」と俺は、手にした剣を前に出した。
もしも、俺の心臓を正面からナイフで刺すなら……相手には、必ず俺の剣が刺さる。
そういう位置に剣を突き出したのだ。
「――――ッ!」と声にならない声がした。ノヴァの声だった。
よくて相討ち。 だが、ナイフと剣の相討ちでは、明らかに剣で刺された方が死亡率が高い。
「死が怖くないのか? この愚かな人間めが!」
「勝算はあったからな。分の悪い賭けじゃないさ」
防御も防具も回避すら無効化するスキルであっても、体そのものを強化する魔法まで無効化できるか?
スキルと魔法の関係性。
例えば、サトルのスキルが魔法の効果を増加させるように――――
スキルは魔法で抵抗できる。 逆もまた然りってやつだ。
ノヴァに変化が起きる。正確には、その顔に変化が起きる。
「目が赤く染まって……魔眼の類いか!」
俺は反射的に掌で視線を遮りながら、ノヴァの足元に注目した。
戦いの最中に敵から視線を逸らす。 悪手って思うだろう?
でも、俺は魔眼使いの魔族との戦闘経験は多い。
下半身の動き。 どこに、どれほど力を入れているのか?
それが分かれば、自然と上半身の動きもわかる。膨大な戦闘への経験値は、俺にそんな奇妙な特技を身に付けさせていた。
だが、ノヴァは攻めてこない。
彼は、こう口にした――――『ステータスオープン!』
いや、ステータスオープンかい! 全然、魔眼じゃなかったぜ。
恥ずかしい……隙をつかれた俺の情報を読み取られた。
「なっ……なんだ、お前のステータスは! スキルはなし。魔法も肉体強化と情報収集……クソ雑魚じゃないか」
勝手に盗み見て起きながら失礼な魔族だな。 滅ぼすぞ!
ハンニバルも愉快そうに笑いながら――――
「こんなクソ雑魚が我々の領域に踏み込んでくる。面白いと思わないかノヴァ?」
お前! ……って戦闘に参加してこないと思ったら、なんか大技みたいな準備してない?
なんか、よくわからないけど、後光が指しながら、火柱が立って、天を指してる指が光ってる。
どれだけの攻撃系スキルを同時使用したら、そうなるんだよ!
「ちょっと待て! それ、俺も巻き込むつもりじゃ……」
「うむ……研究の礎になれ!」
「ざけんじゃねぇよ!」
閃光。 そして、景色は白に――――
遅れて耳が痛いほどの無音がやってきた。
「げほっ! げほっ! し、死ぬかと思った」
「……死なないとは思っていたが、まさか怪我1つもなしか。一度、解体して検査をしておきたいな」
「物騒な事を言うんじゃない。それで、ノヴァとかいう奴は?」
「そこに転がっている」
崩壊したダンジョンのボス部屋。 その真ん中でノヴァは大の字で転がっていた。
「死んでないよな?」
「問題はない。コイツの事だ。例え、ここで死んでも記憶をコピーした分身くらいは用意しているはずだ」
「そう言う事を聞いているわけではないのだが……あっ! 生きてる」
ノヴァはムクリと立ち上がった。
「失敬、少し寝ていたようだ。前後の記憶が曖昧で……おぉ、我が友、ハンニバルではないか!」
「おぉ、我が友、ノヴァよ!」とハンニバルとノヴァは抱擁を交わした。
なんだこれ? 困惑している間にペラペラとハンニバルが現状の説明を――――
「実を言えば、君はダンジョン内でのスキルの実験中に意識を失い、暴走していたんだ。それを止めたのが、この男――――ユウキ・ライトだ」
頭が痛くなりそうなデタラメだったが、信じ難い事にノヴァは鵜呑みにしたようだ。
いや、もしかして、戦闘で生まれたヘイトを俺に押し付けようとしていないか?
ギロリと俺を観察するようにノヴァは俺を見てきた。
「なるほど、君が命の恩人というわけか。それでは、何かお礼をしなければなるまい」
「いや、お礼なんて必要は――――」
しかし、俺の言葉を押し退けるようにハンニバルが口を挟んできた。
「残念ながら、このユウキ・ライトくんには『スキル』と言うものを持っていない。何か1つ、君と私の合作スキルを贈らないか?」
おい、何だ『合作スキル』って。 話をややこしくするんじゃない。
「噂では、モンスターの『スキル』を与える実験から1段階進んで、実験対象を人間どもに変えたそうだな、ハンニバル……よし!」
彼はしばらく考えてから、こう続けた。
「このノヴァは暫く、北のダンジョン35層でスキル実験を続ける予定だ。その間に、このユウキくんに相応しいスキルを作ろうではないか!」
まるで、鍛冶屋のドワーフが「おぬしに相応しい防具を作ってやろうではないか!」って言うようなノリでスキルを与えようとするんじゃねぇ!
こうして、35層の遭難者救出は終わった。しかし、俺は北のダンジョンで探索するつもりはなくなった。
少なくとも1年間は、ここに近づく事ないだろう。
さて―――― 予想外のトラブルに巻き込まれてしまったが、冒険者ギルドからは 決して少なくない報酬を貰った。
この報酬を何に使うか? とりあえず、打ち上げ――――宴かな?
「伝説にもなってる毒を扱う暗殺者なんぞが使った『致命的な一撃』
「嘘か、本当か、防御をすり抜け、狙った相手を確実に倒す。
そんな防御不能の打撃技だったそうだが……」
そのナイフに加わったスキルの効果は、伝説の魔技と同格に違いない。
向けられて初めてわかるナイフの軌道。 少なくとも俺の目には、触手のようにクネクネと曲がって見える。
魔族も人間の骨格と大差はない。 実際にノヴァの腕が曲がっている訳ではない。
では、何が起きているのか?
俺がナイフを回避しようとする動きに合わせて、ノヴァのスキル『会心の一撃』が、ナイフを自動的に修正している。
だから、俺の目には、彼のナイフが奇妙な軌道で向かってきているように見えているだけ。
俺がどう避けても、必ず当てるために軌道の修正を続けている。
絶対に回避はできない。 少なくとも物理的な方法による回避は……
ならば防御は?
それも無理だ。 ナイフを弾こうと剣を降っても、ナイフは剣をすり抜けていく。
確実に……そう、確実に俺を殺すため、ナイフは俺の心臓を目掛けて進んできている。
ならば? ならば、どうする?
「それじゃ、こうするだけだ!」と俺は、手にした剣を前に出した。
もしも、俺の心臓を正面からナイフで刺すなら……相手には、必ず俺の剣が刺さる。
そういう位置に剣を突き出したのだ。
「――――ッ!」と声にならない声がした。ノヴァの声だった。
よくて相討ち。 だが、ナイフと剣の相討ちでは、明らかに剣で刺された方が死亡率が高い。
「死が怖くないのか? この愚かな人間めが!」
「勝算はあったからな。分の悪い賭けじゃないさ」
防御も防具も回避すら無効化するスキルであっても、体そのものを強化する魔法まで無効化できるか?
スキルと魔法の関係性。
例えば、サトルのスキルが魔法の効果を増加させるように――――
スキルは魔法で抵抗できる。 逆もまた然りってやつだ。
ノヴァに変化が起きる。正確には、その顔に変化が起きる。
「目が赤く染まって……魔眼の類いか!」
俺は反射的に掌で視線を遮りながら、ノヴァの足元に注目した。
戦いの最中に敵から視線を逸らす。 悪手って思うだろう?
でも、俺は魔眼使いの魔族との戦闘経験は多い。
下半身の動き。 どこに、どれほど力を入れているのか?
それが分かれば、自然と上半身の動きもわかる。膨大な戦闘への経験値は、俺にそんな奇妙な特技を身に付けさせていた。
だが、ノヴァは攻めてこない。
彼は、こう口にした――――『ステータスオープン!』
いや、ステータスオープンかい! 全然、魔眼じゃなかったぜ。
恥ずかしい……隙をつかれた俺の情報を読み取られた。
「なっ……なんだ、お前のステータスは! スキルはなし。魔法も肉体強化と情報収集……クソ雑魚じゃないか」
勝手に盗み見て起きながら失礼な魔族だな。 滅ぼすぞ!
ハンニバルも愉快そうに笑いながら――――
「こんなクソ雑魚が我々の領域に踏み込んでくる。面白いと思わないかノヴァ?」
お前! ……って戦闘に参加してこないと思ったら、なんか大技みたいな準備してない?
なんか、よくわからないけど、後光が指しながら、火柱が立って、天を指してる指が光ってる。
どれだけの攻撃系スキルを同時使用したら、そうなるんだよ!
「ちょっと待て! それ、俺も巻き込むつもりじゃ……」
「うむ……研究の礎になれ!」
「ざけんじゃねぇよ!」
閃光。 そして、景色は白に――――
遅れて耳が痛いほどの無音がやってきた。
「げほっ! げほっ! し、死ぬかと思った」
「……死なないとは思っていたが、まさか怪我1つもなしか。一度、解体して検査をしておきたいな」
「物騒な事を言うんじゃない。それで、ノヴァとかいう奴は?」
「そこに転がっている」
崩壊したダンジョンのボス部屋。 その真ん中でノヴァは大の字で転がっていた。
「死んでないよな?」
「問題はない。コイツの事だ。例え、ここで死んでも記憶をコピーした分身くらいは用意しているはずだ」
「そう言う事を聞いているわけではないのだが……あっ! 生きてる」
ノヴァはムクリと立ち上がった。
「失敬、少し寝ていたようだ。前後の記憶が曖昧で……おぉ、我が友、ハンニバルではないか!」
「おぉ、我が友、ノヴァよ!」とハンニバルとノヴァは抱擁を交わした。
なんだこれ? 困惑している間にペラペラとハンニバルが現状の説明を――――
「実を言えば、君はダンジョン内でのスキルの実験中に意識を失い、暴走していたんだ。それを止めたのが、この男――――ユウキ・ライトだ」
頭が痛くなりそうなデタラメだったが、信じ難い事にノヴァは鵜呑みにしたようだ。
いや、もしかして、戦闘で生まれたヘイトを俺に押し付けようとしていないか?
ギロリと俺を観察するようにノヴァは俺を見てきた。
「なるほど、君が命の恩人というわけか。それでは、何かお礼をしなければなるまい」
「いや、お礼なんて必要は――――」
しかし、俺の言葉を押し退けるようにハンニバルが口を挟んできた。
「残念ながら、このユウキ・ライトくんには『スキル』と言うものを持っていない。何か1つ、君と私の合作スキルを贈らないか?」
おい、何だ『合作スキル』って。 話をややこしくするんじゃない。
「噂では、モンスターの『スキル』を与える実験から1段階進んで、実験対象を人間どもに変えたそうだな、ハンニバル……よし!」
彼はしばらく考えてから、こう続けた。
「このノヴァは暫く、北のダンジョン35層でスキル実験を続ける予定だ。その間に、このユウキくんに相応しいスキルを作ろうではないか!」
まるで、鍛冶屋のドワーフが「おぬしに相応しい防具を作ってやろうではないか!」って言うようなノリでスキルを与えようとするんじゃねぇ!
こうして、35層の遭難者救出は終わった。しかし、俺は北のダンジョンで探索するつもりはなくなった。
少なくとも1年間は、ここに近づく事ないだろう。
さて―――― 予想外のトラブルに巻き込まれてしまったが、冒険者ギルドからは 決して少なくない報酬を貰った。
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