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消せない想い
消せない想い④
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優作が静かに頷くと更に身体を近づけてきては、腿と腿の間を撫でられる。優作は差し出されたお酒を一気に飲み干すと、腿の上で悪戯に遊ぶ左手に自らの右手を重ねた。
「慰めてやろうか?俺も最近、ノンケに振られたんだよね。忘れたいんだ。俺を抱いてよ」
「もちろん。可愛がってあげるよ」
耳元で囁かれてると背中からゾクゾクと欲が競り上がってきた。
水澤と名乗る男に肩を抱かれながら店を後にすると、繁華街を抜けビジネスホテルに入る。
すぐに行けばラブホテル街がある中でわざと駅方面のビジネスホテルを選ぶのはそこそこ地位のある会社員なんだろうか。
部屋に入るなり貪るようにキスをされてはそのままシャワー室に雪崩込むと一回目をシた。出たあともお互いの身体を拭い、裸のままベッドに押し倒される。
「君みたいな綺麗な子は初めてだよ」
立ち膝で自分を見下ろしながらうっとりしたように微笑んでくる男。
最後に煽ったお酒が回り、ぼんやりとする頭の中で見てもやっぱり好みじゃない。体全体を触られ、舐められる。
お酒の酔いと官能的な気持ちに酔いしれ過敏に体が反応する度、喜ぶかのように攻めてくる男。
断面的な意識の中で自分の開かれている下肢の間にある裸の男の体。
体の中心が熱く、気持ちよさに喘ぐ自分の声が頭に響く。何度も名前を呼ばれた気がした。これが好きな奴だったらどんなに良かっただろう。
毎回そう思うのに一時的でしかない人の温もりでも安心して、求めてしまう自分がいた。
情事が終わり目が覚めれば当然先程までベッドで一緒だった奴なんて居るわけがない。
残るのは虚しさと関係をもった証拠のように電話番号のメモが照明台に置かれてるだけ。
優作はベッドから起き上がるとメモをくしゃくしゃにしてはゴミ箱に捨てた。
兼の時学んだように、一丁前に誰かを好きになったとこで自分にはまとも恋愛なんてできやしない。
ふと、吉岡の顔が浮かび、久しぶりに会いたいな·····なんて思ってしまった。歪んだ世界とまったく関係ないやつ。 学校にいて吉岡といる自分がやっぱり好きだ。
「慰めてやろうか?俺も最近、ノンケに振られたんだよね。忘れたいんだ。俺を抱いてよ」
「もちろん。可愛がってあげるよ」
耳元で囁かれてると背中からゾクゾクと欲が競り上がってきた。
水澤と名乗る男に肩を抱かれながら店を後にすると、繁華街を抜けビジネスホテルに入る。
すぐに行けばラブホテル街がある中でわざと駅方面のビジネスホテルを選ぶのはそこそこ地位のある会社員なんだろうか。
部屋に入るなり貪るようにキスをされてはそのままシャワー室に雪崩込むと一回目をシた。出たあともお互いの身体を拭い、裸のままベッドに押し倒される。
「君みたいな綺麗な子は初めてだよ」
立ち膝で自分を見下ろしながらうっとりしたように微笑んでくる男。
最後に煽ったお酒が回り、ぼんやりとする頭の中で見てもやっぱり好みじゃない。体全体を触られ、舐められる。
お酒の酔いと官能的な気持ちに酔いしれ過敏に体が反応する度、喜ぶかのように攻めてくる男。
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体の中心が熱く、気持ちよさに喘ぐ自分の声が頭に響く。何度も名前を呼ばれた気がした。これが好きな奴だったらどんなに良かっただろう。
毎回そう思うのに一時的でしかない人の温もりでも安心して、求めてしまう自分がいた。
情事が終わり目が覚めれば当然先程までベッドで一緒だった奴なんて居るわけがない。
残るのは虚しさと関係をもった証拠のように電話番号のメモが照明台に置かれてるだけ。
優作はベッドから起き上がるとメモをくしゃくしゃにしてはゴミ箱に捨てた。
兼の時学んだように、一丁前に誰かを好きになったとこで自分にはまとも恋愛なんてできやしない。
ふと、吉岡の顔が浮かび、久しぶりに会いたいな·····なんて思ってしまった。歪んだ世界とまったく関係ないやつ。 学校にいて吉岡といる自分がやっぱり好きだ。
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