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気まずいふたり
気まずいふたり②
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「飯田。俺さぁ、優に絶交を言い渡しちゃったんだよね」
「何んでそーなったの」
「俺の事好きじゃないくせに付き合うとか言い出すから」
「ふーん。好きなことバレたんだ。桜田に」
『ボールをとって』と言うような何事もない言葉のようにさらっと確信をついてくる飯田にドキリと心臓が止まりそうになる。
大して話してないのにこいつはエスパーなんじゃないかと思わせるほど。
千晃は驚きの余り勢いよく顔を上げた。
「あのー飯田くん、さらっと言わないでくれる。そーなんだけどさ」
「だって千晃はわかり易いし、顔にそうやって書いてるよ」
頬を手のひらで捏ねるように触っては引っ張ってを繰り返す。
多分こういう所なんだろうか。だから優作にもすぐ勘付かれてしまったのだろうか。
「で、千晃の絶交は本心?」
「本心なわけないじゃん。それに優のことは好きだけど友達の関係を壊してまで付き合いたい訳じゃない」
「じゃあ、そのまま桜田に言えばいいんじゃねーの」
「言えたらこんな気まずくなってないよ。ただ·····」
「ただ·····?」
自分の気持ちに気づいているはずの優作はどう思っているのだろうか。
友達·····?
それとも唯の金魚の糞みたいにくっついてくるウザい男でしか思ってない奴が、急に自分に恋愛感情抱いてきて拒絶してるんじゃないだろうか。
「優が俺を友達として受け入れてくれるかな?」
「くれんじゃね?少なくともお前と仲良くなってから桜田、学校来るようになったじゃん。そんな奴を適当な友達だなんて思わないんじゃねーの」
自分から決別したくせに図々しいけど、
優作がどう思っているのか知りたい。
そして戻れるのであれば今までのように
昼に優作の冗談に振り回されながらも笑い合って過ごしたい。
「なになに?」
試合から戻ってきた辻本が飯田との間を割るようにして会話に参加してこようとする。
「来週末のライブの話」
「えっ絶対そんな感じのトーンじゃなかったけど」
「いいから。今からハイテンションだと当日もたなくなるだろ」
何でもオーバーリアクションをする辻本に気遣って話題逸らしをする飯田。
内心感謝を述べながらも優作の方を千晃はじっと見ていた。
「何んでそーなったの」
「俺の事好きじゃないくせに付き合うとか言い出すから」
「ふーん。好きなことバレたんだ。桜田に」
『ボールをとって』と言うような何事もない言葉のようにさらっと確信をついてくる飯田にドキリと心臓が止まりそうになる。
大して話してないのにこいつはエスパーなんじゃないかと思わせるほど。
千晃は驚きの余り勢いよく顔を上げた。
「あのー飯田くん、さらっと言わないでくれる。そーなんだけどさ」
「だって千晃はわかり易いし、顔にそうやって書いてるよ」
頬を手のひらで捏ねるように触っては引っ張ってを繰り返す。
多分こういう所なんだろうか。だから優作にもすぐ勘付かれてしまったのだろうか。
「で、千晃の絶交は本心?」
「本心なわけないじゃん。それに優のことは好きだけど友達の関係を壊してまで付き合いたい訳じゃない」
「じゃあ、そのまま桜田に言えばいいんじゃねーの」
「言えたらこんな気まずくなってないよ。ただ·····」
「ただ·····?」
自分の気持ちに気づいているはずの優作はどう思っているのだろうか。
友達·····?
それとも唯の金魚の糞みたいにくっついてくるウザい男でしか思ってない奴が、急に自分に恋愛感情抱いてきて拒絶してるんじゃないだろうか。
「優が俺を友達として受け入れてくれるかな?」
「くれんじゃね?少なくともお前と仲良くなってから桜田、学校来るようになったじゃん。そんな奴を適当な友達だなんて思わないんじゃねーの」
自分から決別したくせに図々しいけど、
優作がどう思っているのか知りたい。
そして戻れるのであれば今までのように
昼に優作の冗談に振り回されながらも笑い合って過ごしたい。
「なになに?」
試合から戻ってきた辻本が飯田との間を割るようにして会話に参加してこようとする。
「来週末のライブの話」
「えっ絶対そんな感じのトーンじゃなかったけど」
「いいから。今からハイテンションだと当日もたなくなるだろ」
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