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フラワー大藪
フラワー大藪 13-3
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「なんでお前にそんなこと話さなきゃなんねーの」
「だって、気になるじゃんかよ。塩谷、あれから彼女いないだろ?
高校んときは年上キラーだなんだ言われてたのにさ。大学入ってもう半年経ってるんだぜ?そろそろできでもいい頃じゃん?」
大学に入ってから色気づき始めたのかピアスに伊達の黒縁メガネ、デニムキャップなどを被ってスカしているが中身は全く変わらないのか、亨の恋愛事情に興味津々な奴。
恋愛で負った傷を癒すのは恋愛だとよく言ったものだが、敢えて考えないように過ごす方が幾分楽だった。そんな予兆があったとしても先ほどの様に上手く避けてきてきたものの、いつまでも引きずっているわけにもいかない。
そろそろ過去は過去として整理して前に進むべきだとは考えていた。
「頃合いを見て作るもんでもないだろ。お前は佐和田とまだ続いてんのか?」
向けられた矛先を逸らすには、相手のことについて質問で返すと自然と相手は
自分のことを喋り出す。案の定、星野は鼻息を荒くして「もちろん。今もサーちゃんとはラブラブよ」と胸を張っては威張っていた。
「お前って一途なんだな。佐和田って確か女子大に行ったんだろ?」
「そうそう、彼女保育士目指してるから。俺より頭いいし」
佐和田 紗枝、高校生の時に星野が一目ぼれして出来た初めての彼女。かれこれ三年程になるんだろうか·····。
一途にお互い想い会える関係でいられるのはそう簡単なことではない。
ましてや通う大学が違えばかかわる人間関係も変わってくる。
自然消滅じゃなくても価値観の違いで別れてもおかしくない。
「そんなことより何?」
「それがな、今日は彼女の誕生日だからプレゼントと花束あげたくてさ。男一人ではずいじゃん?花屋につきあってくんね?」
「随分粋なことすんだな」
それでも別れないのは、こういう星野の佐和田への愛故のマメな行動
があるからなのだろうか。普通、彼女の誕生日に花束をあげる発想なんて遊び盛りの大学生では考えないだろう。
「だって、気になるじゃんかよ。塩谷、あれから彼女いないだろ?
高校んときは年上キラーだなんだ言われてたのにさ。大学入ってもう半年経ってるんだぜ?そろそろできでもいい頃じゃん?」
大学に入ってから色気づき始めたのかピアスに伊達の黒縁メガネ、デニムキャップなどを被ってスカしているが中身は全く変わらないのか、亨の恋愛事情に興味津々な奴。
恋愛で負った傷を癒すのは恋愛だとよく言ったものだが、敢えて考えないように過ごす方が幾分楽だった。そんな予兆があったとしても先ほどの様に上手く避けてきてきたものの、いつまでも引きずっているわけにもいかない。
そろそろ過去は過去として整理して前に進むべきだとは考えていた。
「頃合いを見て作るもんでもないだろ。お前は佐和田とまだ続いてんのか?」
向けられた矛先を逸らすには、相手のことについて質問で返すと自然と相手は
自分のことを喋り出す。案の定、星野は鼻息を荒くして「もちろん。今もサーちゃんとはラブラブよ」と胸を張っては威張っていた。
「お前って一途なんだな。佐和田って確か女子大に行ったんだろ?」
「そうそう、彼女保育士目指してるから。俺より頭いいし」
佐和田 紗枝、高校生の時に星野が一目ぼれして出来た初めての彼女。かれこれ三年程になるんだろうか·····。
一途にお互い想い会える関係でいられるのはそう簡単なことではない。
ましてや通う大学が違えばかかわる人間関係も変わってくる。
自然消滅じゃなくても価値観の違いで別れてもおかしくない。
「そんなことより何?」
「それがな、今日は彼女の誕生日だからプレゼントと花束あげたくてさ。男一人ではずいじゃん?花屋につきあってくんね?」
「随分粋なことすんだな」
それでも別れないのは、こういう星野の佐和田への愛故のマメな行動
があるからなのだろうか。普通、彼女の誕生日に花束をあげる発想なんて遊び盛りの大学生では考えないだろう。
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