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突然の告白
突然の告白 7-3
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星野が語っていたのを遮って、スマホを取り出すと届いていたメールを開いた。
未登録の見覚えのないアドレスからのメールだった。件名に『こんにちは大藪葵です』と書かれたのを見た途端に気持ちが昂っていく。
待ち人からのメールが素直に嬉しい。
初めての葵からのメールに早く読み進めたいような勿体ないような感覚を覚えながらも、ゆっくりと本文へと目で文章を追っていく。
『亨くんのことが好きです』
辿った先に書かれていた文章を読んだ途端、
何かに掴まれたように胸がキュッとした。
別にメールやメッセージアプリ、手紙での告白なんて珍しくないし、何度か経験もある。
直接の告白ならまだしも、間接的の告白は好きじゃない。それに、他人に興味が薄い分、顔がハッキリ分からない女と付き合う気にはならなかった。その度に、「あーまたか」なんて思っては、全く顔に記憶にない奴は無視をして、顔を思い出せる奴には断りの返事を返してきた。
唯、今は違う。
たった一文なのに何度も読み返しては鼓動が早く波打つ。
てっきり連絡が来ないから葵は俺と関わりたくないのだと、嫌われているのではないかと半ば諦めていたので、これが本心なのであれば素直に嬉しい。なんかの冗談なのかと少しだけ疑ったが、葵に限ってそんなことをふざけて送って来るような性格ではないのは分かっていた。
葵の好きの度合いが何処を指しているのか、この一文だけじゃ分からない……葵に直接聞きたい。
友達としてのものか、それとも……。
もしそうだと考えた時、不思議と嫌な気分はしなかった。それどころか、あの葵の笑顔や触れたくなった時のこと……折れそうなほどの細い指を思い出しては、胸がウズウズしていた。
今すぐにでも会って確かめたい……。
亨は座席立ち上がって、教室を出ようと思い立ったところで昼休みの終わりを告げる予鈴がなってしまい、座り直す。
星野に「急にどうした?」と驚かれたが、亨は何事もなかったかのように適当にあしらうと即座に『葵と話がしたいから放課後会える?』と返事を返した。画面を落とした後、暫くしても返事が返って来る気配などなく、その後の授業なんかも全て上の空
未登録の見覚えのないアドレスからのメールだった。件名に『こんにちは大藪葵です』と書かれたのを見た途端に気持ちが昂っていく。
待ち人からのメールが素直に嬉しい。
初めての葵からのメールに早く読み進めたいような勿体ないような感覚を覚えながらも、ゆっくりと本文へと目で文章を追っていく。
『亨くんのことが好きです』
辿った先に書かれていた文章を読んだ途端、
何かに掴まれたように胸がキュッとした。
別にメールやメッセージアプリ、手紙での告白なんて珍しくないし、何度か経験もある。
直接の告白ならまだしも、間接的の告白は好きじゃない。それに、他人に興味が薄い分、顔がハッキリ分からない女と付き合う気にはならなかった。その度に、「あーまたか」なんて思っては、全く顔に記憶にない奴は無視をして、顔を思い出せる奴には断りの返事を返してきた。
唯、今は違う。
たった一文なのに何度も読み返しては鼓動が早く波打つ。
てっきり連絡が来ないから葵は俺と関わりたくないのだと、嫌われているのではないかと半ば諦めていたので、これが本心なのであれば素直に嬉しい。なんかの冗談なのかと少しだけ疑ったが、葵に限ってそんなことをふざけて送って来るような性格ではないのは分かっていた。
葵の好きの度合いが何処を指しているのか、この一文だけじゃ分からない……葵に直接聞きたい。
友達としてのものか、それとも……。
もしそうだと考えた時、不思議と嫌な気分はしなかった。それどころか、あの葵の笑顔や触れたくなった時のこと……折れそうなほどの細い指を思い出しては、胸がウズウズしていた。
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