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御礼がしたいです
御礼がしたいです 5-11
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あとはそのアドレスに連絡をしてくれればいい旨を伝えると、葵は駅までは向かうというので、駅を使わない亨は見送りに着いていくことにした。葵は遠慮して首を振っていたが、亨自身、まだ話したかったのもあって、半ば強引に着いていくと、葵は直ぐに折れてくれた。
歩いているうちに日が落ち、駅の改札前まで辿り着く。帰宅ラッシュで吸い込まれるように駅の改札へと入っていく、行き交うスーツのサラリーマンや学生を横目に、亨は別れ際に「いつでも連絡してきてよ。バイト以外なら返すから」と一言添える。
そして、何度も「ありがとうございます」と深々と頭を下げて御礼をしては、改札の方へと向かっていく葵を見送った。
手を振って葵の後ろ姿を見ながら、今日は何だか気分が良かった。
奢られたからなんて軽薄なものじゃない。葵と話していると時間がゆっくり流れていて心地がいいような……でも凄くあっという間に感じた。誰かと過ごしていて、こんな感覚になったのは初めてだった。
1K程の広さの自室に帰宅して、真っ先にテレビの電源を入れる。テレビを見ていても意識しているのはテーブルに置いたスマホで、震えるのを微かに期待しながら連絡を待っている自分がいた。
暫くしてテーブルの上で鈍く震度しながら漸く鳴ったかと思えば、西田からのメッセージにガッカリしながらも、内容を開かずに無視をする。
テレビを見るのも飽きてしまった亨はベットに身体を沈めると天井を眺めながら明日、会いに行こうかなー……なんてぼんやりと考えていた。
歩いているうちに日が落ち、駅の改札前まで辿り着く。帰宅ラッシュで吸い込まれるように駅の改札へと入っていく、行き交うスーツのサラリーマンや学生を横目に、亨は別れ際に「いつでも連絡してきてよ。バイト以外なら返すから」と一言添える。
そして、何度も「ありがとうございます」と深々と頭を下げて御礼をしては、改札の方へと向かっていく葵を見送った。
手を振って葵の後ろ姿を見ながら、今日は何だか気分が良かった。
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