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chapter2
chapter2-11
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「カズくん大人しくして」
「嫌だっ……や、やめろって」
本来入れるところではないものが、押し入ろうとしてくる。肛門の皮膚が裂けてしまいそうなほどの激痛に涙が溢れてきた。
「痛いっ……。やだっ」
「カズくん、力抜いて。奥入ったら気持ちよくなるから」
「入れ……んなっ」
上半身を起こして奴の先端から逃げようと腰をずらすも、背後から覆い被されて更に奥へと突き進んでくる。
中をゆさゆさと弄られ、痛みに悶える声を押し殺すためにベッドのシーツを咥える。叫べば親が様子を見に来て助かるかもしれない。しかし、男に犯されている姿なんて誰にも見られたくなかった。
「はぁ、はぁ……。カズくんの中、いい……」
時折首筋にかかる慎文の息に不快感を覚えながら奴が果てるのを待つしかない。
涙と鼻水でぐちゃぐちゃになりながら、この拷問が終わる時を待っていると、奥のツボを刺激されて感じたことのない快感に思わず声が出てしまった。
「んあっ……」
「カズくん?」
和幸の様子に気づいた慎文は首筋を舐めてくるのをやめると、もう一度反応を確かめるように同じところを突いてきた。
「やっ……」
「カズくんの気持ちいとこみっけ」
「そ、ちがっ」
いくら否定しても、慎文は初めてものを覚えた子供のように何回も奥のツボを刺激してくる。
痛みと恐怖で萎えていたはずの自分のモノが中で刺激されたことにより、徐々に熱を持ち始めていた。
その事実にショックを受ける暇もなく、与え続けられた刺激よって圧迫され始めたモノを解放してやりたくて、無意識に腰を浮かせていた。
慎文に気づかれたくないのに、背後から奴の右手が回ってくると和幸の性器を握られる。
「さわんなっ……」
「カズくんきもちい?触ったらもっと良くなるよ」
前を扱かれながら後ろから責められて、頭がぐちゃぐちゃになる。同性に犯されているなんて惨めで泣きたいのに身体は火照って気持ちよくて達しそうになる。
「カズくん……。いくっ」
慎文の切羽の詰まった声と共に中からじわりと温かさを感じると、和幸も奴の手の中で爆ぜてしまっていた。
奴が離れても消えない臀部の異物感。
腿を伝って粘液がドロッと窄まりから流れてくる事実に和幸は顔を伏せた。
腰の痛みと前から垂れる自分の精液の匂いが虚しさを煽る。こんなの惨めだ……。
「カズくん、泣いてるの?」
「ふざけんなっ……。最悪」
「ごめんなさい。でも、俺がカズくんのこと大好きなのは本当だから。今度はちゃんとカズくんと愛し合いたい……」
背中を撫でてくる指が鬱陶しくて、腕で追い払う。
「大好きだとか愛し合うだとかうるせぇんだよ。俺はお前が嫌いだ。いいからさっさと出てけよ」
慎文の顔など一切見たくもない。
和幸は暴言を吐いた後、唸るように声を上げて泣く。男に無理やり抱かれたことと、男相手に快感を得てしまったことが和幸にとって今世紀最大のショックだった。
なんで自分がこんな惨めな思いをしなければならないのだろう。
暫くして背後からの気配が無くなり、ぱたんと部屋の扉が閉まる音がした。
途端に男の尊厳を失くしたみたいで消えてなくなりたくなった。
「嫌だっ……や、やめろって」
本来入れるところではないものが、押し入ろうとしてくる。肛門の皮膚が裂けてしまいそうなほどの激痛に涙が溢れてきた。
「痛いっ……。やだっ」
「カズくん、力抜いて。奥入ったら気持ちよくなるから」
「入れ……んなっ」
上半身を起こして奴の先端から逃げようと腰をずらすも、背後から覆い被されて更に奥へと突き進んでくる。
中をゆさゆさと弄られ、痛みに悶える声を押し殺すためにベッドのシーツを咥える。叫べば親が様子を見に来て助かるかもしれない。しかし、男に犯されている姿なんて誰にも見られたくなかった。
「はぁ、はぁ……。カズくんの中、いい……」
時折首筋にかかる慎文の息に不快感を覚えながら奴が果てるのを待つしかない。
涙と鼻水でぐちゃぐちゃになりながら、この拷問が終わる時を待っていると、奥のツボを刺激されて感じたことのない快感に思わず声が出てしまった。
「んあっ……」
「カズくん?」
和幸の様子に気づいた慎文は首筋を舐めてくるのをやめると、もう一度反応を確かめるように同じところを突いてきた。
「やっ……」
「カズくんの気持ちいとこみっけ」
「そ、ちがっ」
いくら否定しても、慎文は初めてものを覚えた子供のように何回も奥のツボを刺激してくる。
痛みと恐怖で萎えていたはずの自分のモノが中で刺激されたことにより、徐々に熱を持ち始めていた。
その事実にショックを受ける暇もなく、与え続けられた刺激よって圧迫され始めたモノを解放してやりたくて、無意識に腰を浮かせていた。
慎文に気づかれたくないのに、背後から奴の右手が回ってくると和幸の性器を握られる。
「さわんなっ……」
「カズくんきもちい?触ったらもっと良くなるよ」
前を扱かれながら後ろから責められて、頭がぐちゃぐちゃになる。同性に犯されているなんて惨めで泣きたいのに身体は火照って気持ちよくて達しそうになる。
「カズくん……。いくっ」
慎文の切羽の詰まった声と共に中からじわりと温かさを感じると、和幸も奴の手の中で爆ぜてしまっていた。
奴が離れても消えない臀部の異物感。
腿を伝って粘液がドロッと窄まりから流れてくる事実に和幸は顔を伏せた。
腰の痛みと前から垂れる自分の精液の匂いが虚しさを煽る。こんなの惨めだ……。
「カズくん、泣いてるの?」
「ふざけんなっ……。最悪」
「ごめんなさい。でも、俺がカズくんのこと大好きなのは本当だから。今度はちゃんとカズくんと愛し合いたい……」
背中を撫でてくる指が鬱陶しくて、腕で追い払う。
「大好きだとか愛し合うだとかうるせぇんだよ。俺はお前が嫌いだ。いいからさっさと出てけよ」
慎文の顔など一切見たくもない。
和幸は暴言を吐いた後、唸るように声を上げて泣く。男に無理やり抱かれたことと、男相手に快感を得てしまったことが和幸にとって今世紀最大のショックだった。
なんで自分がこんな惨めな思いをしなければならないのだろう。
暫くして背後からの気配が無くなり、ぱたんと部屋の扉が閉まる音がした。
途端に男の尊厳を失くしたみたいで消えてなくなりたくなった。
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