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「リュシラ様は、胡蝶蘭の日の予定は決まっているんですか?」
初会の仕事を終えて、次の仕事が始まるまでの短い休憩時間に私室で読書をしていた。そんなときに、レジテのひとりに問われたのだ。目を輝かせた様子でこちらを見ている。
胡蝶蘭の日。その言葉を反芻して、ああそんなものもあったな、と思い出す。
「胡蝶蘭の日……、もうそんな時期だった?」
「もう一月後ですよ。他のウェテの方々は色々準備されてるみたいですけど」
「そう……、みんな熱心だね」
「だって、一年に一度なんですよ!? 熱心にもなりますって!」
ロファジメアンの名物ともいえる胡蝶蘭の日。それは、ウェテが一人の客に胡蝶蘭を渡す日だった。胡蝶蘭を渡された客は、一日だけウェテと花街の外での逢瀬を許される。
胡蝶蘭は、ウェテからの恋文のようなものだった。一日、恋人になりませんか、というような。
いつからそんな風習が出来たのかは知らないが、僕がロファジメアンに来た頃にはすでに存在していた。どういう経緯で発生した行事かはよく分からないけれど、なんとも面倒で厄介なものだ。
「今年はどなたか、お誘いしたい方がいらっしゃるのでは?」
レジテは悪戯な表情で僕を見ていた。暗に、ヨルハに胡蝶蘭を渡さなくていいのか、と言っているのだ。僕はぐぬぬと言葉を飲み込む。
ここに来た時から面倒を見ているレジテに、そんな言葉を投げかけられる日が来るとは思っていなかった。
「……お前もなかなか言うようになったね」
「三月後には僕もウェテですので」
もうそんな年になっていたのか、と驚く。この子も客を取り、体を暴かれるようになっていくのだ。読みかけの本に栞を挟み、頬杖をついてどうしたものかと思案する。そんな僕の前に、適温の茶を差し出すレジテは未だににやにやとした顔で笑っていた。
「去年は、病に伏せておられましたよね。仮病という名の」
「……そ、そうだったかな」
「そうですよ。僕がリュシラ様の仮病をウォドスさんに伝えたんですから」
「それは……なんというか、お世話になったね」
「自由に過ごせる日なのですから、心の中にいらっしゃる殿方をお誘いすれば宜しいのでは?」
「……都合が悪いかもしれないし」
「お誘いしなければ、都合の良し悪しも分かりませんよ」
うじうじとする僕に比べて、レジテのなんと大人なことか。自分の未熟さに深いため息が漏れる。ヨルハと、二人で花街の外をぶらぶらと歩く。想像するだけで胸が温かくなる。きっとその瞬間だけは自分の立場を忘れることが出来るのだろう。
「どうぞ、リュシラ様」
差し出されたのは、一輪の胡蝶蘭。根とは切断され、茎から上しかないそれは、早く相手に渡さなければ枯れてしまうのだ。
どうやらレジテはこれを渡す用意をしていたらしい。震える指先でそれを受け取った。受け取りはしたが、勇気はない。恐怖とも、諦観とも違う、言葉で言い表せない何かが込み上げた。
ヨルハに渡したとして、彼が受け取ってくれる確約も無いのだ。よく分からないけれど、軍の仕事で忙しいかもしれない。そもそも、ウェザリテを外で連れまわすことを恥ずかしいと思うかもしれない。
流石に外を歩くのはちょっと、なんてヨルハに言われた僕はその場で死んでしまうかも。やはり渡すのはやめておこうか。
胡蝶蘭を持ちながら、ヨルハが待つ中部屋に向かう。もうすぐでヨルハのもとへ辿り着いてしまうというのに、まだ渡すかどうかを決めかねている。優柔不断にもほどがあるというのだ。
「おや、貴方が胡蝶蘭を持っている姿を見るのは、随分と久しぶりですね」
廊下で偶然ウォドスに出会い、僕の手にあるものを彼が見た。珍しいこともあるものです、と冷静な声で言われると何だか羞恥が湧いてくる。
「貴方は毎年、この時期になると病に伏せがちでしたから」
「こ……今年は、おかげさまで健康でして」
寡黙な彼にさえ揶揄されている。というより、積年の恨みを晴らされているような気がする。
胡蝶蘭の日というのは、ある意味で、上客をさらに虜にするための日でもあるのだ。そんな、娼館としては大切な日を僕は毎年仮病でさぼっていた。ウォドスとしても腹に据えかねる感情があったのかもしれない。
「それは何よりです。して、誰を誘うのですか?」
「……それは」
「ヨルハ様ですか」
皆に見透かされている。レジテにさえ言い当てられているのだから、ウォドスが気付いていないわけがないのだ。
僕は、ヨルハをただの客以上に見てしまっている。それが他人にも伝わっているのなら、ヨルハだって察していることだろう。嗚呼、恥ずかしくてたまらない。
「あの方であれば、ロファジメアンへの貢献度も大きいですからね。問題ないでしょう」
やはり、ウォドスの立場から見てもヨルハは上客であるようだった。お財布事情を心配してしまうほどに、ヨルハはよく僕に会いに来てくれていた。
嬉しいのだけれど、嬉しいと思ってしまうことを受け入れられなくて。僕の心はいつだって地に足つかない宙ぶらりんの状態だった。
中部屋ではヨルハが僕のことを待っていた。ウェテが彼の相手をしてくれていたけれど、ヨルハは完全にそのウェテのことを無視している。
というのも、以前、ウェテと楽しそうに話していたヨルハを見て僕が不機嫌になってしまったのだ。今思い返しても、恥ずかしい。
ウェザリテが到着するまでの間、客をもてなすのがウェテの仕事。それに焼きもちをやくなど、あまりにも幼稚だった。けれど、それを悟ったヨルハは、それ以降ウェテたちに関わることをやめ、ウェテたちを無視するようになったのだ。
ウェザリテから客を奪ったら一人前のウェテ、などと言われる世界だというのに、ウェテにヨルハを取られて拗ねるだなんて、本当に僕は何を考えていたのだろう。恥ずかしさを思い出しながら、場を繋いでいてくれたウェテに感謝を告げて退席を促す。
ウェテたちも、ヨルハが相手をしてくれないことを分かっているので、無理に話しかけたりせず、ぼうっとしてこの時間を過ごしている。そんな無為な時間から解放され、ウェテはそそくさと去っていった。
「待ちくたびれた」
「今日はそんなに待たせてないだろう」
「前の客とはヤったの?」
「……ほかの客とのことは話さない」
「あー、その反応はヤってねぇな。初会か」
ヨルハは僕の様子から、前のお客とのあれこれを推測するようになっていた。そして恐ろしいことに、それは百発百中なのだ。
前の客と行為をしてきたあとにヨルハと本部屋に行くと、嫉妬した彼に少し激しく抱かれ、それが心地よかったりする。そんなことに快感を覚えている自分にぞっとした。
「アサヒ、その花って胡蝶蘭ってやつ?」
僕が手に持つ花を指さして、ヨルハが尋ねてきた。そうだった。この花を持っていたのだった。まだどうするかを決めていないというのに、先にヨルハに花の話題を振られてしまった。
「あっ……と。ヨルハ、あの、ロファジメアンには胡蝶蘭の日というのがあって……」
「知ってる」
驚いたことに、ヨルハは知っていた。真剣な顔でこちらを見ている。胡蝶蘭の日の意味も理解しているようだった。花を握る手に力が籠る。そのまま手折ってしまいそうだった。言葉が紡ぎだせなくて、沈黙が続く。
「俺……に、くれるのか」
先に沈黙を破ったのは、ヨルハだった。彼の双眸が、真っすぐに僕を見ている。漆黒の瞳。少しだけ不安そうに、揺れる眼球。ヨルハもこんな目をするんだ、と不謹慎だけれど少し笑ってしまいそうになった。
「受け取ってくれるの?」
「当たり前だろ」
そう言って、笑ってくれると思っていたけれど、そんな予想を完全に信じることが出来ない自分がいて。
それでもやはり、ヨルハは僕の胡蝶蘭を受け取ってくれた。抱きしめて、額に口付けをしながら、僕の想いを受け取ってくれたのだ。
「……俺を選んでくれてありがとう、アサヒ」
初会の仕事を終えて、次の仕事が始まるまでの短い休憩時間に私室で読書をしていた。そんなときに、レジテのひとりに問われたのだ。目を輝かせた様子でこちらを見ている。
胡蝶蘭の日。その言葉を反芻して、ああそんなものもあったな、と思い出す。
「胡蝶蘭の日……、もうそんな時期だった?」
「もう一月後ですよ。他のウェテの方々は色々準備されてるみたいですけど」
「そう……、みんな熱心だね」
「だって、一年に一度なんですよ!? 熱心にもなりますって!」
ロファジメアンの名物ともいえる胡蝶蘭の日。それは、ウェテが一人の客に胡蝶蘭を渡す日だった。胡蝶蘭を渡された客は、一日だけウェテと花街の外での逢瀬を許される。
胡蝶蘭は、ウェテからの恋文のようなものだった。一日、恋人になりませんか、というような。
いつからそんな風習が出来たのかは知らないが、僕がロファジメアンに来た頃にはすでに存在していた。どういう経緯で発生した行事かはよく分からないけれど、なんとも面倒で厄介なものだ。
「今年はどなたか、お誘いしたい方がいらっしゃるのでは?」
レジテは悪戯な表情で僕を見ていた。暗に、ヨルハに胡蝶蘭を渡さなくていいのか、と言っているのだ。僕はぐぬぬと言葉を飲み込む。
ここに来た時から面倒を見ているレジテに、そんな言葉を投げかけられる日が来るとは思っていなかった。
「……お前もなかなか言うようになったね」
「三月後には僕もウェテですので」
もうそんな年になっていたのか、と驚く。この子も客を取り、体を暴かれるようになっていくのだ。読みかけの本に栞を挟み、頬杖をついてどうしたものかと思案する。そんな僕の前に、適温の茶を差し出すレジテは未だににやにやとした顔で笑っていた。
「去年は、病に伏せておられましたよね。仮病という名の」
「……そ、そうだったかな」
「そうですよ。僕がリュシラ様の仮病をウォドスさんに伝えたんですから」
「それは……なんというか、お世話になったね」
「自由に過ごせる日なのですから、心の中にいらっしゃる殿方をお誘いすれば宜しいのでは?」
「……都合が悪いかもしれないし」
「お誘いしなければ、都合の良し悪しも分かりませんよ」
うじうじとする僕に比べて、レジテのなんと大人なことか。自分の未熟さに深いため息が漏れる。ヨルハと、二人で花街の外をぶらぶらと歩く。想像するだけで胸が温かくなる。きっとその瞬間だけは自分の立場を忘れることが出来るのだろう。
「どうぞ、リュシラ様」
差し出されたのは、一輪の胡蝶蘭。根とは切断され、茎から上しかないそれは、早く相手に渡さなければ枯れてしまうのだ。
どうやらレジテはこれを渡す用意をしていたらしい。震える指先でそれを受け取った。受け取りはしたが、勇気はない。恐怖とも、諦観とも違う、言葉で言い表せない何かが込み上げた。
ヨルハに渡したとして、彼が受け取ってくれる確約も無いのだ。よく分からないけれど、軍の仕事で忙しいかもしれない。そもそも、ウェザリテを外で連れまわすことを恥ずかしいと思うかもしれない。
流石に外を歩くのはちょっと、なんてヨルハに言われた僕はその場で死んでしまうかも。やはり渡すのはやめておこうか。
胡蝶蘭を持ちながら、ヨルハが待つ中部屋に向かう。もうすぐでヨルハのもとへ辿り着いてしまうというのに、まだ渡すかどうかを決めかねている。優柔不断にもほどがあるというのだ。
「おや、貴方が胡蝶蘭を持っている姿を見るのは、随分と久しぶりですね」
廊下で偶然ウォドスに出会い、僕の手にあるものを彼が見た。珍しいこともあるものです、と冷静な声で言われると何だか羞恥が湧いてくる。
「貴方は毎年、この時期になると病に伏せがちでしたから」
「こ……今年は、おかげさまで健康でして」
寡黙な彼にさえ揶揄されている。というより、積年の恨みを晴らされているような気がする。
胡蝶蘭の日というのは、ある意味で、上客をさらに虜にするための日でもあるのだ。そんな、娼館としては大切な日を僕は毎年仮病でさぼっていた。ウォドスとしても腹に据えかねる感情があったのかもしれない。
「それは何よりです。して、誰を誘うのですか?」
「……それは」
「ヨルハ様ですか」
皆に見透かされている。レジテにさえ言い当てられているのだから、ウォドスが気付いていないわけがないのだ。
僕は、ヨルハをただの客以上に見てしまっている。それが他人にも伝わっているのなら、ヨルハだって察していることだろう。嗚呼、恥ずかしくてたまらない。
「あの方であれば、ロファジメアンへの貢献度も大きいですからね。問題ないでしょう」
やはり、ウォドスの立場から見てもヨルハは上客であるようだった。お財布事情を心配してしまうほどに、ヨルハはよく僕に会いに来てくれていた。
嬉しいのだけれど、嬉しいと思ってしまうことを受け入れられなくて。僕の心はいつだって地に足つかない宙ぶらりんの状態だった。
中部屋ではヨルハが僕のことを待っていた。ウェテが彼の相手をしてくれていたけれど、ヨルハは完全にそのウェテのことを無視している。
というのも、以前、ウェテと楽しそうに話していたヨルハを見て僕が不機嫌になってしまったのだ。今思い返しても、恥ずかしい。
ウェザリテが到着するまでの間、客をもてなすのがウェテの仕事。それに焼きもちをやくなど、あまりにも幼稚だった。けれど、それを悟ったヨルハは、それ以降ウェテたちに関わることをやめ、ウェテたちを無視するようになったのだ。
ウェザリテから客を奪ったら一人前のウェテ、などと言われる世界だというのに、ウェテにヨルハを取られて拗ねるだなんて、本当に僕は何を考えていたのだろう。恥ずかしさを思い出しながら、場を繋いでいてくれたウェテに感謝を告げて退席を促す。
ウェテたちも、ヨルハが相手をしてくれないことを分かっているので、無理に話しかけたりせず、ぼうっとしてこの時間を過ごしている。そんな無為な時間から解放され、ウェテはそそくさと去っていった。
「待ちくたびれた」
「今日はそんなに待たせてないだろう」
「前の客とはヤったの?」
「……ほかの客とのことは話さない」
「あー、その反応はヤってねぇな。初会か」
ヨルハは僕の様子から、前のお客とのあれこれを推測するようになっていた。そして恐ろしいことに、それは百発百中なのだ。
前の客と行為をしてきたあとにヨルハと本部屋に行くと、嫉妬した彼に少し激しく抱かれ、それが心地よかったりする。そんなことに快感を覚えている自分にぞっとした。
「アサヒ、その花って胡蝶蘭ってやつ?」
僕が手に持つ花を指さして、ヨルハが尋ねてきた。そうだった。この花を持っていたのだった。まだどうするかを決めていないというのに、先にヨルハに花の話題を振られてしまった。
「あっ……と。ヨルハ、あの、ロファジメアンには胡蝶蘭の日というのがあって……」
「知ってる」
驚いたことに、ヨルハは知っていた。真剣な顔でこちらを見ている。胡蝶蘭の日の意味も理解しているようだった。花を握る手に力が籠る。そのまま手折ってしまいそうだった。言葉が紡ぎだせなくて、沈黙が続く。
「俺……に、くれるのか」
先に沈黙を破ったのは、ヨルハだった。彼の双眸が、真っすぐに僕を見ている。漆黒の瞳。少しだけ不安そうに、揺れる眼球。ヨルハもこんな目をするんだ、と不謹慎だけれど少し笑ってしまいそうになった。
「受け取ってくれるの?」
「当たり前だろ」
そう言って、笑ってくれると思っていたけれど、そんな予想を完全に信じることが出来ない自分がいて。
それでもやはり、ヨルハは僕の胡蝶蘭を受け取ってくれた。抱きしめて、額に口付けをしながら、僕の想いを受け取ってくれたのだ。
「……俺を選んでくれてありがとう、アサヒ」
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