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居心地の悪い時間を過ごしていた。
テオドールは椅子に座りこちらを見ている。新たな服を繕っている私の一挙手一投足をじいっと見つめていた。針のむしろに立たされているようで息が詰まる。
私のことを、私であると気付いていないテオドールと同じ時間を過ごすのは、とても苦しいことだった。妙に気疲れしてしまう。彼がこの家から立ち去る気配はなく、いつまでこの状況が続くのだろうかと頭を抱えた。
そんな頃だった。机の下で横になって眠っていたアルフレドが、突然立ち上がったのは。耳がピンと立って、何かの音を敏感に捉えている。そして戸口に立ち、吠え始めた。
威嚇するような、警戒心を孕んだものではない。甘えるようでいて、求めるような声。この吠え方には覚えがある。ジグムントが帰ってきた時に聞くものだった。
慌てて杖を取り、立ち上がって扉を開けた。弾かれたように駆け出したアルフレドのあとを私も追いかける。扉を開け放った先には、彼が立っていた。
「ジグムント!?」
ジグムントは、馬に跨ることなくその手綱を引いてよろよろと歩いている。体はひどく泥にまみれ、何事かと私は目を白黒させてしまった。
「ただいま、まっしろ」
「お、おかえり……ジグムント、何があったの……?」
「いや、それが。道のぬかるみに嵌って、馬が踏み外してな。この有様だ」
歩き方が普段と異なっている。片方の足に重心を掛けるのを厭うような挙動だ。
「足、怪我したの?」
「少し捻っただけだ。でも、すっげー不便だな。まっしろの苦労が少し分かった」
そう言って己の苦痛も不便も笑い飛ばす彼の、そんな強さと明るさに私は支えられてきた。今、私がジグムントに出来ることはなんだろうか、とそんなことを考えていると、背後で足音が聞こえた。ジグムントの視線がそちらへ動く。
「お? テオドールじゃねぇか。来てたのかよ」
「あぁ。久しぶりだな」
親しい友人同士が交わすような挨拶を、ジグムントとテオドールがしていた。本当に知り合いだったのか、と思ってしまう。実をいうと、テオドールがジグムントと知り合いだというのは方便だと思っていたのだ。だが、それが私の浅慮であったことが証明された。
「手を貸そうか」
「あぁ、頼む」
テオドールがジグムントの腕を己の肩にかけ、力強く支えて歩く。私はそんな二人のあとをアルフレドと共に追いかけた。
「あー、痛かった」
椅子に腰掛けてジグムントは大きく溜息を吐き捨てた。靴を脱ぎ、酷く腫れた足首を晒す。骨が折れているのではと心配するが、ジグムントは折れてはいないと断言した。
「落馬したから引き返したってことなんだよね?」
「あぁ。何の収穫もなくて悪いな」
「大丈夫。食べ物の蓄えもあるし、しばらく養生してくれて問題無いよ」
水で濡らした布を手渡し、ジグムントが患部を冷やす。赤く腫れていてとても痛そうだ。大したことはないとジグムントは笑うけれど、それが痩せ我慢であることは私にも分かった。
「大変な時に来てしまったようだ」
「なんかバタバタしてて悪いな」
流れるような所作で私に椅子を勧めたテオドールは、私とジグムントの丁度中間に立って私たちを交互に見つめた。そして、ジグムントがテオドールを指さして私に彼を紹介する。
「まっしろ、こいつはテオドールって言って、少し前からちょくちょくこの村に来るようになったやつだ。なんでも、大切なものを探しているとかで、各地を巡ってるんだとさ」
大切なもの、という言葉に胸が苦しくなった。それが、私のことであったらどれほど幸せだろうか。有りえないことを本気で願う己の浅ましさに吐き気がする。
テオドールが私を探す道理がない。王朝は打倒され、この国は王政ではなくなった。彼が戴くべきは最早、王ではない。尚のこと、王の三番目の息子であるわけもない。
彼が各地を巡るほどに求める大切なものとはなんだろう。それが人なのか、物なのかは分からない。けれど、愚かにも私は嫉妬していた。そんなものになれたら、どれほど幸せだろうかと思わずにはいられなかったのだ。
「……各地を巡るなんて、大変ですね」
「いえ、大変だと思ったことはありませんよ」
私は今、どんな顔をしているのだろう。きっと醜いおもてだ。嫉妬に歪み、羨望に軋む。テオドールを直視出来ず俯く。彼の視線がこちらを向いていることには、気付かなかった。
「テオドール、こいつは」
「まっしろさん、だろ。昨日からここに来てて一晩泊めてもらったんだ。お互いに自己紹介は済ませてるよ」
「そうだったか」
まっしろさん。テオドールにそんな風に呼ばれるなんて。否、そう名乗ったのは私だ。こんなことで傷つくのは間違っている。場違いな傷心を飲み込んで、視線を上げる。緋色の双眸が私を見ていた。
「それで、どうなんだよ。探し物は見つかったか?」
「どうだろう……手が届きそうで、届かない感じかな」
「なんだそりゃ」
探し物が見つかったら、彼はもうここには来ないのだろうか。もう二度と、彼と過ごすことは出来ないのだろうか。もっとずっと一緒にいたいと願う心と、これ以上焦がれたくなくて彼から離れたいと叫ぶ心が背反し合う。
己の願いが分からなくなる。私はどうしたいのだろう。彼にどう接したいのだろう。こんな定まらない心では、彼と対峙することなど到底出来なかった。
「そういうジグムントこそ、例の富豪宅の襲撃で目ぼしいものは手に入ったのか?」
「目ぼしいっていうかなんていうか。あの襲撃の夜に俺は、このまっしろを拾ったんだ」
「拾った……? では、貴方はあの邸宅に?」
テオドールの目が私に向けられた。体がびくりと震える。テオドールの双眸に詰問されているような気持ちになった。あの屋敷で、私はアントンに道具のように扱われていた。道具、という言葉では足りない。あれは玩具だ。私は性玩具だった。そんな過去を知られたくなくて、私の体は強張る。目を瞑り、耳を塞ぎ、口を閉ざしてしまいたい。
「テオドール、駄目だぞ。まっしろは何も言いたくないんだ。だから俺は何も聞いてない。根掘り葉掘り聞かないってのがここでのルールだ」
凄惨な日々を暴かれる恐怖に震えた私を、ジグムントが守ってくれた。彼の干渉しないという優しさが、私にとって一番有り難いことだった。
「分かった。詮索はしない。……御無礼をお許しください」
すっと頭を下げて詫びるテオドール。彼のそんな所作はどこまでも美しくて、流れるようだった。謝罪をしてくれたというのに私はろくな返事も出来ず、あ、だの、えっと、だのと、しどろもどろになっていた。情けなくて、唇を噛みしめて俯く。
「服、どろどろにしちまった。悪いな、まっしろ」
「洗いがいがあるよ」
確かにジグムントの衣類は泥に満ちていて、酷い転倒であったことを物語っている。洗濯は嫌いじゃない。それに、家事でジグムントに恩返しが出来るのなら、どれだけ泥だらけであっても構わない。
「それに、この足だと水浴びだってさせてやれない」
「水浴びはいいよ別に。気にしないで」
「でも、まっしろ。水浴び好きだろ」
「それは……そうだけど」
怪我をしているジグムントに、水浴びをさせてくれなど頼むわけがない。清潔な状態でいられるのなら、それに越したことはないが、少々汚れても私は気にしない。もっともっと穢れた状態で長らく生きていたのだ。それを思えば、どうということはない。
「ジグムント、水浴びとはなんだ?」
「この、まっしろ姫は綺麗好きで、俺が帰ってくるたびに隣の泉で水浴びをしてるんだよ。で、水浴びした後の水を含んで重たくなった体を、まっしろは杖だけじゃ上手く支えられないから、いつも俺が抱き上げて運んでるんだ。まぁ……でもこの足だと、暫くはそれも難しそうなんだよなぁ」
「それなら私が代わりを務めよう」
しまった、と思った時には遅かった。テオドールの前でする話ではなかった。今までの流れから言えば、テオドールが手助けを申し出るというのは想定出来たことだった。
私は焦った。流石にそんなことをさせるのは気が引けた。そして何より、恥ずかしいのだ。水浴びをした後の姿をテオドールに見られるということを考えただけで、顔が熱くなった。
「そんな、迷惑をかけるわけには……っ」
「迷惑などとは思っていません。是非、お手伝いさせて下さい」
「でも……、その、ちょっと……」
どんな言葉を伝えれば彼は考えを改めてくれるだろうか、と必死で頭を働かせるが、焦るばかりで妙案は浮かばなかった。そもそも、親切心で申し出てくれているテオドールに、どんな言い訳を口にして断ればいいのか。
「私ではお役に立てないでしょうか」
「えっと……そういうわけでは……」
「何が嫌なんだよ、まっしろ」
「嫌っていう訳じゃないけど……」
混迷の縁に立つ私に、ジグムントが追い打ちをかけた。どうしてこんなことになってしまったのだろう。小さく呻き声が漏れて、そして私はため息を吐き捨てる。頑ななテオドールの前では、私が折れるしかないのだ。
「……お願いします」
テオドールは椅子に座りこちらを見ている。新たな服を繕っている私の一挙手一投足をじいっと見つめていた。針のむしろに立たされているようで息が詰まる。
私のことを、私であると気付いていないテオドールと同じ時間を過ごすのは、とても苦しいことだった。妙に気疲れしてしまう。彼がこの家から立ち去る気配はなく、いつまでこの状況が続くのだろうかと頭を抱えた。
そんな頃だった。机の下で横になって眠っていたアルフレドが、突然立ち上がったのは。耳がピンと立って、何かの音を敏感に捉えている。そして戸口に立ち、吠え始めた。
威嚇するような、警戒心を孕んだものではない。甘えるようでいて、求めるような声。この吠え方には覚えがある。ジグムントが帰ってきた時に聞くものだった。
慌てて杖を取り、立ち上がって扉を開けた。弾かれたように駆け出したアルフレドのあとを私も追いかける。扉を開け放った先には、彼が立っていた。
「ジグムント!?」
ジグムントは、馬に跨ることなくその手綱を引いてよろよろと歩いている。体はひどく泥にまみれ、何事かと私は目を白黒させてしまった。
「ただいま、まっしろ」
「お、おかえり……ジグムント、何があったの……?」
「いや、それが。道のぬかるみに嵌って、馬が踏み外してな。この有様だ」
歩き方が普段と異なっている。片方の足に重心を掛けるのを厭うような挙動だ。
「足、怪我したの?」
「少し捻っただけだ。でも、すっげー不便だな。まっしろの苦労が少し分かった」
そう言って己の苦痛も不便も笑い飛ばす彼の、そんな強さと明るさに私は支えられてきた。今、私がジグムントに出来ることはなんだろうか、とそんなことを考えていると、背後で足音が聞こえた。ジグムントの視線がそちらへ動く。
「お? テオドールじゃねぇか。来てたのかよ」
「あぁ。久しぶりだな」
親しい友人同士が交わすような挨拶を、ジグムントとテオドールがしていた。本当に知り合いだったのか、と思ってしまう。実をいうと、テオドールがジグムントと知り合いだというのは方便だと思っていたのだ。だが、それが私の浅慮であったことが証明された。
「手を貸そうか」
「あぁ、頼む」
テオドールがジグムントの腕を己の肩にかけ、力強く支えて歩く。私はそんな二人のあとをアルフレドと共に追いかけた。
「あー、痛かった」
椅子に腰掛けてジグムントは大きく溜息を吐き捨てた。靴を脱ぎ、酷く腫れた足首を晒す。骨が折れているのではと心配するが、ジグムントは折れてはいないと断言した。
「落馬したから引き返したってことなんだよね?」
「あぁ。何の収穫もなくて悪いな」
「大丈夫。食べ物の蓄えもあるし、しばらく養生してくれて問題無いよ」
水で濡らした布を手渡し、ジグムントが患部を冷やす。赤く腫れていてとても痛そうだ。大したことはないとジグムントは笑うけれど、それが痩せ我慢であることは私にも分かった。
「大変な時に来てしまったようだ」
「なんかバタバタしてて悪いな」
流れるような所作で私に椅子を勧めたテオドールは、私とジグムントの丁度中間に立って私たちを交互に見つめた。そして、ジグムントがテオドールを指さして私に彼を紹介する。
「まっしろ、こいつはテオドールって言って、少し前からちょくちょくこの村に来るようになったやつだ。なんでも、大切なものを探しているとかで、各地を巡ってるんだとさ」
大切なもの、という言葉に胸が苦しくなった。それが、私のことであったらどれほど幸せだろうか。有りえないことを本気で願う己の浅ましさに吐き気がする。
テオドールが私を探す道理がない。王朝は打倒され、この国は王政ではなくなった。彼が戴くべきは最早、王ではない。尚のこと、王の三番目の息子であるわけもない。
彼が各地を巡るほどに求める大切なものとはなんだろう。それが人なのか、物なのかは分からない。けれど、愚かにも私は嫉妬していた。そんなものになれたら、どれほど幸せだろうかと思わずにはいられなかったのだ。
「……各地を巡るなんて、大変ですね」
「いえ、大変だと思ったことはありませんよ」
私は今、どんな顔をしているのだろう。きっと醜いおもてだ。嫉妬に歪み、羨望に軋む。テオドールを直視出来ず俯く。彼の視線がこちらを向いていることには、気付かなかった。
「テオドール、こいつは」
「まっしろさん、だろ。昨日からここに来てて一晩泊めてもらったんだ。お互いに自己紹介は済ませてるよ」
「そうだったか」
まっしろさん。テオドールにそんな風に呼ばれるなんて。否、そう名乗ったのは私だ。こんなことで傷つくのは間違っている。場違いな傷心を飲み込んで、視線を上げる。緋色の双眸が私を見ていた。
「それで、どうなんだよ。探し物は見つかったか?」
「どうだろう……手が届きそうで、届かない感じかな」
「なんだそりゃ」
探し物が見つかったら、彼はもうここには来ないのだろうか。もう二度と、彼と過ごすことは出来ないのだろうか。もっとずっと一緒にいたいと願う心と、これ以上焦がれたくなくて彼から離れたいと叫ぶ心が背反し合う。
己の願いが分からなくなる。私はどうしたいのだろう。彼にどう接したいのだろう。こんな定まらない心では、彼と対峙することなど到底出来なかった。
「そういうジグムントこそ、例の富豪宅の襲撃で目ぼしいものは手に入ったのか?」
「目ぼしいっていうかなんていうか。あの襲撃の夜に俺は、このまっしろを拾ったんだ」
「拾った……? では、貴方はあの邸宅に?」
テオドールの目が私に向けられた。体がびくりと震える。テオドールの双眸に詰問されているような気持ちになった。あの屋敷で、私はアントンに道具のように扱われていた。道具、という言葉では足りない。あれは玩具だ。私は性玩具だった。そんな過去を知られたくなくて、私の体は強張る。目を瞑り、耳を塞ぎ、口を閉ざしてしまいたい。
「テオドール、駄目だぞ。まっしろは何も言いたくないんだ。だから俺は何も聞いてない。根掘り葉掘り聞かないってのがここでのルールだ」
凄惨な日々を暴かれる恐怖に震えた私を、ジグムントが守ってくれた。彼の干渉しないという優しさが、私にとって一番有り難いことだった。
「分かった。詮索はしない。……御無礼をお許しください」
すっと頭を下げて詫びるテオドール。彼のそんな所作はどこまでも美しくて、流れるようだった。謝罪をしてくれたというのに私はろくな返事も出来ず、あ、だの、えっと、だのと、しどろもどろになっていた。情けなくて、唇を噛みしめて俯く。
「服、どろどろにしちまった。悪いな、まっしろ」
「洗いがいがあるよ」
確かにジグムントの衣類は泥に満ちていて、酷い転倒であったことを物語っている。洗濯は嫌いじゃない。それに、家事でジグムントに恩返しが出来るのなら、どれだけ泥だらけであっても構わない。
「それに、この足だと水浴びだってさせてやれない」
「水浴びはいいよ別に。気にしないで」
「でも、まっしろ。水浴び好きだろ」
「それは……そうだけど」
怪我をしているジグムントに、水浴びをさせてくれなど頼むわけがない。清潔な状態でいられるのなら、それに越したことはないが、少々汚れても私は気にしない。もっともっと穢れた状態で長らく生きていたのだ。それを思えば、どうということはない。
「ジグムント、水浴びとはなんだ?」
「この、まっしろ姫は綺麗好きで、俺が帰ってくるたびに隣の泉で水浴びをしてるんだよ。で、水浴びした後の水を含んで重たくなった体を、まっしろは杖だけじゃ上手く支えられないから、いつも俺が抱き上げて運んでるんだ。まぁ……でもこの足だと、暫くはそれも難しそうなんだよなぁ」
「それなら私が代わりを務めよう」
しまった、と思った時には遅かった。テオドールの前でする話ではなかった。今までの流れから言えば、テオドールが手助けを申し出るというのは想定出来たことだった。
私は焦った。流石にそんなことをさせるのは気が引けた。そして何より、恥ずかしいのだ。水浴びをした後の姿をテオドールに見られるということを考えただけで、顔が熱くなった。
「そんな、迷惑をかけるわけには……っ」
「迷惑などとは思っていません。是非、お手伝いさせて下さい」
「でも……、その、ちょっと……」
どんな言葉を伝えれば彼は考えを改めてくれるだろうか、と必死で頭を働かせるが、焦るばかりで妙案は浮かばなかった。そもそも、親切心で申し出てくれているテオドールに、どんな言い訳を口にして断ればいいのか。
「私ではお役に立てないでしょうか」
「えっと……そういうわけでは……」
「何が嫌なんだよ、まっしろ」
「嫌っていう訳じゃないけど……」
混迷の縁に立つ私に、ジグムントが追い打ちをかけた。どうしてこんなことになってしまったのだろう。小さく呻き声が漏れて、そして私はため息を吐き捨てる。頑ななテオドールの前では、私が折れるしかないのだ。
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