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己の力で岸辺へ戻り、湖のふちに座り込む。用意しておいた布を体に巻き付ける。その状態でジグムントに声を掛けて、抱き上げてもらった。
同じように岸辺に上がったアルフレドが、思い切り全身を振るわせて水を払い、その飛沫が思い切りジグムントに降りかかる。随分と水を浴びせられたジグムントは怒ってアルフレドの名を呼ぶが、アルフレドはどこ吹く風だ。そんな光景に、肩を震わせて笑っている己に驚く。こんな自然に笑えるようになるなんて。
家へ戻って服を着て、二人で夕食の準備をした。準備が完成し、粗末であっても温かみのある食事を二人で食べる。夕食後に、一週間ほどかけて写本をした複製品をジグムントに渡した。これが、いくばくかのお金になれば良いと願いながら。
相変わらず、ジグムントは私にベッドを譲って床で寝ていた。ジグムントがいるとき、アルフレドはジグムントに寄り添って眠ってしまうので、少し寂しい思いをする。響き渡る鼾を聞いて、嗚呼ジグムントがいるなぁ、とぼんやりと考えた。気付いた時には深い眠りに落ちていた。
「じゃあ、行ってくるからな」
翌朝、朝靄が森を包んでいる時分にジグムントは準備を整えて、戸口に立っていた。ここでジグムントと生活を始めてから、私も彼に合せて早寝早起きになった。朝は早くから働き、夜は明日に備えて早く寝る。そんな規則正しい生活を送って体が健康になっていく。
「戸締りはしっかりしておくんだぞ」
「分かってる、大丈夫だよ。アルフレドもいるし」
「どうだかな。まっしろは、どっかぽやぁっとしてるからな。アル、まっしろのこと頼んだぞ」
ジグムントはアルフレドの黒い頭を勢いよく撫でて、私のことを託していた。私は、ちっともジグムントから信頼を勝ち取れていないらしい。
今までだって、留守番で失敗したことはない。ちゃんと、ジグムントに用事のある人からは言付けを聞いたし、盗み目的でやってくるような輩はアルフレドに任せて家の中で隠れて過ごした。何も問題はないのだ。
「いってらっしゃい」
庭に繋いでおいた馬に跨り、ジグムントが出発した。小さくなっていくその背中を見送りながら今日一日の段取りを考える。姿が見えなくなったのを確認して、私は杖を持って動き出した。
まずは、体に斜め掛けの鞄を下げてその中に布の生地を入れる。アルフレドに付き添われながら村へと向かった。杖に体重を掛けて傾きながら歩くのにも、もう随分と慣れてきている。村の領域に入らないところで、アルフレドが動きを止めた。賢い彼は、どこから入ると問題になるのかをよく理解しているのだ。
アルフレドに別れを告げて、一人で村へと進んだ。コツコツ、と石畳の上に杖の音が響き渡る。通りかかる人が、何か手助けをしようか、と救いの手を差し伸べてくれるが、丁寧に断った。
人に頼るばかりでは己の足で歩けなくなる。歩けるうちは、己の力で歩いていたいのだ。優しい人たちに断りを入れるのは心が痛むが、彼らも私の気持ちを理解してくれているようだった。
「メアリさん、こんにちは」
目的の家へと向かい、戸を叩く。すると、最近母親になったばかりの女性が出てきた。年頃は俺と同じか、もう少し上。可愛らしいという印象を与える瞳の大きなひとだった。
「あぁ、しろさん。こんにちは」
軽く世間話などをする。挨拶と世間話。それが庶民の間での礼儀だった。それらを終えて、鞄の中に入れておいた布を取出し彼女に向かって差し出す。
「あのこれ、良かったら赤ちゃんの肌着に使って下さい」
「え……、こんなにたくさん、いいの?」
「ジグムントが買ってきてくれたんですけど、私には多すぎて」
「でも、置いておけばいいじゃない」
「使わないのに置いておいて虫に食われるくらいなら、メアリさんの赤ちゃんに使ってもらった方がこの布も喜ぶと思うんです」
かつて、城で生活をしていた時は衣装部屋があり、たくさんの衣装箪笥があった。虫など湧かず、綺麗に吊るされていたものだ。しかし、庶民の生活においてはそうはいかない。しっかりと洗って乾かして日干しをしても、虫に食われることが多々ある。この生地だって使わずに放置しておけば、すぐに穴だらけになることだろう。
「ありがとう、それなら、有難く使わせてもらうわね」
逡巡の末に受け取ってもらえた。安心した気持ちになってほっとする。目的を果たしたため、それではと軽く言葉をかけて立ち去ろうとした。その瞬間。
「あ、ちょっと待ってて」
慌てた様子でメアリさんが部屋の中に戻っていった。どたどたという荒い足音が家屋の中から聞こえる。遠ざかった音が近づいてきて、再び扉が開かれた。
「これ、今朝パン窯で焼いたパンなの。よかったら食べて」
「えっ、こんなに良いんですか?」
「こんなに良いんですか、って言いたいのはこっちよ」
籠に乗ったパンたちは、次にジグムントが帰ってくる日までの私の食糧にするには十分すぎるほどだった。この量であれば、アルフレドにも振る舞える。
パンというものは、村にあるパン焼き釜でパン焼き職人が焼くものだ。パン自体は各々の家庭で作られ、焼くことだけが職人の手に委ねられる。一つ焼くのにいくら、といった感じで料金が発生するのだ。そんな大切なパンを、こんなにも貰えて心の底から温かい気持ちが湧いてくる。
「有難うございます。助かります」
庶民が食べるパンは、決して美味ではない。硬くて、ぱさぱさとしていて、何より味という味が特にないのだ。けれど、私も随分とそんなパンにお世話になっている。食事が普通に出来るということに、何よりも感謝していた。
「アル、パンをもらったよ。お昼に半分こしようか」
パンの入った籠の持ち手をアルフレドに咥えてもらいながら、家へと戻る。パン籠を食卓の上に置き、今度は洗濯物を籠に入れて村へ。アルフレドとは定位置で分かれ、洗濯場へ向かった。ご婦人たちと歓談しながら洗濯をして、また人の手を借りながら洗濯籠を家へと運ぶ。洗濯物を庭先に干していると、もう太陽は真上に昇って来ていた。昼食の準備をしなくては。
メアリさんにもらったパンと、野菜くずの浮いたスープを食べる。アルフレドも、美味しそうにパンを食べていた。もともと小食だった私だが、加虐の日々を経てその量が更に減った。食事量はアルフレドよりも少ないくらいだ。少ない量の食事を終わらせ、食卓の上を片付けると、今度は写本の準備をする。
食卓の上に本と白紙の本を並べて、文字を書き写していった。今、私が写している本は恋愛小説だ。心を焦がすような恋をしている少女の心情を書き写していると、ふと、私の人生にはこんな恋は訪れないだろうという悲しい気持ちになった。
淡い想いを抱いた相手は、確かにいる。当時はまったく考えもしなかったけれど、私はテオドールに惹かれていた。流れるような夜色の髪と、見つめられるだけで心臓が跳ねてしまう紅玉の瞳。
彼が自分にだけは特別優しいような気がして、どきどきとしていた時もあった。私だけが特別なんて、あるわけがないのに。彼は国王に仕える軍人だった。であるからこそ、国王の子である私に優しかっただけ。ただ、それだけのことだ。
淡い恋など、もう出来ない。この身は穢れきって、みすぼらしい姿にもなってしまった。おまけに足の自由も失った。彼の前に立って以前のように振る舞えるわけがない。私はただの庶民となったのだ。
写本をしていただけなのに、随分と悲しい気持ちに陥ってしまった。気分を変えようと、今度は裁縫を始める。ジグムントが買ってきてくれた生地で、新しい服を作るのだ。鋏を持ち、机の上に広げた生地を切っていく。裁縫の教育を受けていない私は、型紙を使って丁寧に作ることが出来ず、いつも大雑把な作り方をしている。それでも着られるから良いのだ。
生地を切り終わり、糸と針を用意していた時。家の扉が軽く叩かれた。来客だ。アルフレドを見ても、彼は落ち着いた状態で床の上に寝そべっている。扉の方を見てはいるが、警戒していない。
以前、泥棒が家に近付いてきた時は、泥棒が家の外にいるだけでも盛んに吠えていた。最初は何故アルフレドが吠えるのか分からず、ジグムントに、アルフレドがずっと吠えていたのだと伝えたところ、それはきっと泥棒のような輩が来ていたからだろうと教えてもらった。
「誰だろう」
もう一度、戸が叩かれる。扉の向こうにいる人物が、悪意を持った人ならこの時点でアルフレドが牙を剥いて唸っている。不思議なことに、アルフレドには人の善意や悪意が見えているらしいのだ。俺は椅子から立ち上がって、杖をつきながら扉へ向かう。そして、ゆっくりと扉を開けた。
「はい」
そんな、まさか。
こんなことが、起こり得るのか。
扉を開けて、私は体を硬直させた。驚愕ゆえだった。驚きすぎて言葉が出てこない。目を見開いて、そこに立っていた人物を見る。一年以上の時が過ぎたとしても、見間違えることなどあるわけがない。美しい紅玉の双眸が私を見下ろしていた。
私の目の前に立っていたのは、焦がれ続けたテオドール・ヴィンツその人だった。
同じように岸辺に上がったアルフレドが、思い切り全身を振るわせて水を払い、その飛沫が思い切りジグムントに降りかかる。随分と水を浴びせられたジグムントは怒ってアルフレドの名を呼ぶが、アルフレドはどこ吹く風だ。そんな光景に、肩を震わせて笑っている己に驚く。こんな自然に笑えるようになるなんて。
家へ戻って服を着て、二人で夕食の準備をした。準備が完成し、粗末であっても温かみのある食事を二人で食べる。夕食後に、一週間ほどかけて写本をした複製品をジグムントに渡した。これが、いくばくかのお金になれば良いと願いながら。
相変わらず、ジグムントは私にベッドを譲って床で寝ていた。ジグムントがいるとき、アルフレドはジグムントに寄り添って眠ってしまうので、少し寂しい思いをする。響き渡る鼾を聞いて、嗚呼ジグムントがいるなぁ、とぼんやりと考えた。気付いた時には深い眠りに落ちていた。
「じゃあ、行ってくるからな」
翌朝、朝靄が森を包んでいる時分にジグムントは準備を整えて、戸口に立っていた。ここでジグムントと生活を始めてから、私も彼に合せて早寝早起きになった。朝は早くから働き、夜は明日に備えて早く寝る。そんな規則正しい生活を送って体が健康になっていく。
「戸締りはしっかりしておくんだぞ」
「分かってる、大丈夫だよ。アルフレドもいるし」
「どうだかな。まっしろは、どっかぽやぁっとしてるからな。アル、まっしろのこと頼んだぞ」
ジグムントはアルフレドの黒い頭を勢いよく撫でて、私のことを託していた。私は、ちっともジグムントから信頼を勝ち取れていないらしい。
今までだって、留守番で失敗したことはない。ちゃんと、ジグムントに用事のある人からは言付けを聞いたし、盗み目的でやってくるような輩はアルフレドに任せて家の中で隠れて過ごした。何も問題はないのだ。
「いってらっしゃい」
庭に繋いでおいた馬に跨り、ジグムントが出発した。小さくなっていくその背中を見送りながら今日一日の段取りを考える。姿が見えなくなったのを確認して、私は杖を持って動き出した。
まずは、体に斜め掛けの鞄を下げてその中に布の生地を入れる。アルフレドに付き添われながら村へと向かった。杖に体重を掛けて傾きながら歩くのにも、もう随分と慣れてきている。村の領域に入らないところで、アルフレドが動きを止めた。賢い彼は、どこから入ると問題になるのかをよく理解しているのだ。
アルフレドに別れを告げて、一人で村へと進んだ。コツコツ、と石畳の上に杖の音が響き渡る。通りかかる人が、何か手助けをしようか、と救いの手を差し伸べてくれるが、丁寧に断った。
人に頼るばかりでは己の足で歩けなくなる。歩けるうちは、己の力で歩いていたいのだ。優しい人たちに断りを入れるのは心が痛むが、彼らも私の気持ちを理解してくれているようだった。
「メアリさん、こんにちは」
目的の家へと向かい、戸を叩く。すると、最近母親になったばかりの女性が出てきた。年頃は俺と同じか、もう少し上。可愛らしいという印象を与える瞳の大きなひとだった。
「あぁ、しろさん。こんにちは」
軽く世間話などをする。挨拶と世間話。それが庶民の間での礼儀だった。それらを終えて、鞄の中に入れておいた布を取出し彼女に向かって差し出す。
「あのこれ、良かったら赤ちゃんの肌着に使って下さい」
「え……、こんなにたくさん、いいの?」
「ジグムントが買ってきてくれたんですけど、私には多すぎて」
「でも、置いておけばいいじゃない」
「使わないのに置いておいて虫に食われるくらいなら、メアリさんの赤ちゃんに使ってもらった方がこの布も喜ぶと思うんです」
かつて、城で生活をしていた時は衣装部屋があり、たくさんの衣装箪笥があった。虫など湧かず、綺麗に吊るされていたものだ。しかし、庶民の生活においてはそうはいかない。しっかりと洗って乾かして日干しをしても、虫に食われることが多々ある。この生地だって使わずに放置しておけば、すぐに穴だらけになることだろう。
「ありがとう、それなら、有難く使わせてもらうわね」
逡巡の末に受け取ってもらえた。安心した気持ちになってほっとする。目的を果たしたため、それではと軽く言葉をかけて立ち去ろうとした。その瞬間。
「あ、ちょっと待ってて」
慌てた様子でメアリさんが部屋の中に戻っていった。どたどたという荒い足音が家屋の中から聞こえる。遠ざかった音が近づいてきて、再び扉が開かれた。
「これ、今朝パン窯で焼いたパンなの。よかったら食べて」
「えっ、こんなに良いんですか?」
「こんなに良いんですか、って言いたいのはこっちよ」
籠に乗ったパンたちは、次にジグムントが帰ってくる日までの私の食糧にするには十分すぎるほどだった。この量であれば、アルフレドにも振る舞える。
パンというものは、村にあるパン焼き釜でパン焼き職人が焼くものだ。パン自体は各々の家庭で作られ、焼くことだけが職人の手に委ねられる。一つ焼くのにいくら、といった感じで料金が発生するのだ。そんな大切なパンを、こんなにも貰えて心の底から温かい気持ちが湧いてくる。
「有難うございます。助かります」
庶民が食べるパンは、決して美味ではない。硬くて、ぱさぱさとしていて、何より味という味が特にないのだ。けれど、私も随分とそんなパンにお世話になっている。食事が普通に出来るということに、何よりも感謝していた。
「アル、パンをもらったよ。お昼に半分こしようか」
パンの入った籠の持ち手をアルフレドに咥えてもらいながら、家へと戻る。パン籠を食卓の上に置き、今度は洗濯物を籠に入れて村へ。アルフレドとは定位置で分かれ、洗濯場へ向かった。ご婦人たちと歓談しながら洗濯をして、また人の手を借りながら洗濯籠を家へと運ぶ。洗濯物を庭先に干していると、もう太陽は真上に昇って来ていた。昼食の準備をしなくては。
メアリさんにもらったパンと、野菜くずの浮いたスープを食べる。アルフレドも、美味しそうにパンを食べていた。もともと小食だった私だが、加虐の日々を経てその量が更に減った。食事量はアルフレドよりも少ないくらいだ。少ない量の食事を終わらせ、食卓の上を片付けると、今度は写本の準備をする。
食卓の上に本と白紙の本を並べて、文字を書き写していった。今、私が写している本は恋愛小説だ。心を焦がすような恋をしている少女の心情を書き写していると、ふと、私の人生にはこんな恋は訪れないだろうという悲しい気持ちになった。
淡い想いを抱いた相手は、確かにいる。当時はまったく考えもしなかったけれど、私はテオドールに惹かれていた。流れるような夜色の髪と、見つめられるだけで心臓が跳ねてしまう紅玉の瞳。
彼が自分にだけは特別優しいような気がして、どきどきとしていた時もあった。私だけが特別なんて、あるわけがないのに。彼は国王に仕える軍人だった。であるからこそ、国王の子である私に優しかっただけ。ただ、それだけのことだ。
淡い恋など、もう出来ない。この身は穢れきって、みすぼらしい姿にもなってしまった。おまけに足の自由も失った。彼の前に立って以前のように振る舞えるわけがない。私はただの庶民となったのだ。
写本をしていただけなのに、随分と悲しい気持ちに陥ってしまった。気分を変えようと、今度は裁縫を始める。ジグムントが買ってきてくれた生地で、新しい服を作るのだ。鋏を持ち、机の上に広げた生地を切っていく。裁縫の教育を受けていない私は、型紙を使って丁寧に作ることが出来ず、いつも大雑把な作り方をしている。それでも着られるから良いのだ。
生地を切り終わり、糸と針を用意していた時。家の扉が軽く叩かれた。来客だ。アルフレドを見ても、彼は落ち着いた状態で床の上に寝そべっている。扉の方を見てはいるが、警戒していない。
以前、泥棒が家に近付いてきた時は、泥棒が家の外にいるだけでも盛んに吠えていた。最初は何故アルフレドが吠えるのか分からず、ジグムントに、アルフレドがずっと吠えていたのだと伝えたところ、それはきっと泥棒のような輩が来ていたからだろうと教えてもらった。
「誰だろう」
もう一度、戸が叩かれる。扉の向こうにいる人物が、悪意を持った人ならこの時点でアルフレドが牙を剥いて唸っている。不思議なことに、アルフレドには人の善意や悪意が見えているらしいのだ。俺は椅子から立ち上がって、杖をつきながら扉へ向かう。そして、ゆっくりと扉を開けた。
「はい」
そんな、まさか。
こんなことが、起こり得るのか。
扉を開けて、私は体を硬直させた。驚愕ゆえだった。驚きすぎて言葉が出てこない。目を見開いて、そこに立っていた人物を見る。一年以上の時が過ぎたとしても、見間違えることなどあるわけがない。美しい紅玉の双眸が私を見下ろしていた。
私の目の前に立っていたのは、焦がれ続けたテオドール・ヴィンツその人だった。
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