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憧れの人
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「レティシア、お洒落なカフェってどのあたり?」
レギアスが魔術を使っているのか秋の野外なのに程よく暖かい。どうやら私は東屋のベンチの上でレギアスの腕に抱かれているようだった。
「えっと……さっきの、公園の近く」
「じゃあとりあえず公園まで行くか」
レギアスは私を抱えたまま紙袋を下げ東屋から出ると軽く地面を蹴って上空に跳び上がった。
空中に着地し眼下を見回すと、目的地に向かって軽く跳んで行く。
後ろを見ると空中に作られた氷の足場がキラキラと散っていって綺麗だった。
レギアスは何度か跳びながら私にカフェの場所を聞くと、近くのひと気の無い木立にフワリと降りた。そのまま何事もなかったように私を抱いて歩いていくと、周りが少しずつ私に気づき始めてざわめきが広がる。
「レギアス、自分で歩くから下ろして」
「え?ダメだよ」
「な、なんで……恥ずかしいよ……」
「仲のいいところもっと見せつけないと」
「も、もういいのに……」
私は顔を隠して切り抜けようかと思ったけれど、レギアスがそもそも目立つのに気づいた……
店にはすぐに着き、気を遣われてソファ席に案内されてしまった。
「レギアス、隣、隣に座るから、ね?」
「そう?向かい合わせだと思ってたよ、普通こういうところって」
「へ?じゃ、じゃあ向かい合わせで……」
「嘘だよ。俺がそんなの有り得ないだろ。隣か膝の上だよ」
レギアスが耳元で低く囁きながらソファに下ろしてくれた。すぐにレギアスも隣に座り腰を抱き寄せられる。
私、翻弄されてる??
「私、自分で食べるからね?」
「たまには、レティシアが俺に食べさせてくれてもいいんだよ?」
「え?…………食べさせて欲しいの?」
「欲しいよ、レティシア」
ま、また耳元で……
この席、通りから見える位置なのに。
しばらくして、ケーキとドリンクが運ばれてきた。
お気に入りのチョコレートケーキをひと口レギアスに食べさせてみる。
「えーと、はい、あーん?」
見るとレギアスが蕩けそうな笑顔でパクリと食べた……。どうしよう可愛い上に色っぽい。
ドキドキしながら次々とレギアスの口に運んでいると、フォークを握る手をそっと押さえられた。
「レティシア、嬉しいけど自分の分が無くなるよ?」
そう言ってフォークを取り上げ私の口にケーキを運ぶ。
普段自室でやっているのに衆人環視の中だと異様に照れる……。せっかくのケーキの味がわからない。心を落ち着かせるために私は目の前のラテを飲んで一息ついた。
なにやらざわめきが聞こえてきて私は入口の方に目をやった。
「アルフォンス?」
近衞騎士団長が私の元に来て跪いた。
近衞騎士たちが店の外に押しかけているのがざわめきの原因らしい。
「陛下、殿下、お楽しみのところ申し訳ございません。お客様がお見えになりましたのでお伝えした方がよろしいかと」
「お客様?」
「殿下の姉上のビビアン様でございます」
「今すぐ帰るわ!」
私はウエイターに声を掛けてお土産用のスイーツを包んでもらった。
待ってる間に急いで食べかけのケーキを口に運ぶ。
「レティシア、そんなに急がなくても」
「だって、ビビアン様よ?お待たせするわけにはいかないわ!」
「ああ、もしかしてまだファンなの?」
「当たり前よ。おかげで私たちも出会えたんだもの」
「あー……そうだな」
レギアスは余裕でブラックコーヒーを飲みながらもう一つの手つがずのケーキを丸ごと口に放り込み上品に咀嚼している。どうなってるのこの口……
「そ、それともうひとつ……」
「なに?アルフォンス」
「その、先ほど契約の湖の管理者から、ハメをはずしたカップルが監視網をかいくぐり侵入しているようだから捕縛して欲しいとの連絡がありまして……」
「へ??」
「なんでもその……最中の声が聞こえるのだとか……その……もしもお2人ならば出動せずに言い含めておきますので……」
管理者が近づいてるのになんでやめないのよ!!
私が睨みつけるとレギアスは嬉しそうにニヤニヤして慌てて手で口を押さえていた。
「アルフォンス……い、言い含めておいて」
「かしこまりました」
も、もう絶対外でなんてしない!!
アルフォンスは苦笑いを浮かべそうになりながら立ち上がり、連絡のために出て行った。
何度も深呼吸してなんとか気持ちを落ち着かせ、スイーツの箱を受け取るとお会計をして自室に転移した。
「へ、陛下!!?」
突然現れた私たちに侍女たちが驚いている。
「驚かせてごめんなさい。開発した転移魔術を試してみたの。ビビアン様が来ているって聞いたけれど、会えるかしら?」
「は、はい。客室でジャンジャックと共に待っていただいております」
「じゃあ迎えに行くから用意しておいてね。これ、お土産のパンとスイーツよ。たくさんあるからあなた達も食べてね」
「まさかその格好のままお会いになるのですか!?」
さすがに元王女殿下に町娘風の格好は失礼かしら。ビビアン様は今は降嫁して竜騎士の夫と子供もいるらしい。
「ビビアンは服装なんて気にしないよ。早く迎えに行きたいんだろ?」
「ええ、それに、あまりかしこまらない感じでお会いしたいわ」
「姉貴は偉そうなやつには反発するタイプだからな。その方がいい」
近衛に案内させて2人で手を繋いで客室に赴いた。
「ビビアン様。この度はわたくし達のためにお運びいただきありがとうございます。あの、お会いできてとても光栄です。ビビアンお姉様とお呼びしても、よろしいですか?」
私は凄く緊張して、開けられたドアから部屋に入るなり下を向いたまま口を開いてしまった。かなりモジモジして滑稽だったと思う。
「お姉様???もしかして……この子がレティシアちゃん!?」
「おいビビアン。皇主にちゃん付けとはいい度胸だな」
「れ、レギアス!ビビアン様、是非、是非レティシアちゃんとお呼び下さい!!」
舞い上がって顔を上げると、短めのオレンジ色の髪に澄んだ水色の瞳の健康的な美人が目に飛び込んできた。ショートパンツに胸元を強調したちょっと色っぽい格好をしている。
イメージしていた通りの素敵な人!
「レティシアちゃん!なんて可愛いのかしら。もちろんお姉様とでもなんとでも呼んで!!」
ビビアンお姉様が私の手を取って握ってくれた。嬉しい!
「あ、ありがとうございます!ふつつか者ですが、今後ともよろしくお願い致します」
「レティシア、いくらなんでもへりくだり過ぎじゃないか??コイツもう王女ですらないんだぞ?」
「王女とか関係ないわ!ビビアン様よ!?というか……なんでコイツとか言っているの?お姉様に弱いんじゃなかったの??」
「レギアスはねぇ、レティシアちゃんに会ってから私たちの言うこと全然聞かなくなったの!レティシアちゃんのおかげで男になって、本当に感謝してるわ!」
男になった?どういう意味??初めてを卒業したとかそういう??
「レティシア、姉貴はそんな赤くなるような話はしてないぞ?性格が男らしくなったって意味だ」
「あ、あああ!そ、そういうこと!」
「皆さま方、ずっと立ち話もなんですから、席につかれてはどうですか?」
あ、ジャンジャック居たんだ。
「ビビアンお姉様。あの、わたくしの部屋に美味しいパンとスイーツを用意してあるのです。良ければそちらでお話しませんか?」
「皇主陛下のお部屋に招待してくれるの?もちろん行くわ!」
ビビアンお姉様が手を繋いで下さったので2人で並んで部屋まで歩いた。
レギアスが不服そうなオーラを放っていたけど知らない。
部屋に着くとパンとスイーツがテーブルに綺麗に盛り付けられ、侍女がお茶の用意をして待っていた。
ビビアンお姉様をソファに促すとすぐにレギアスに持ち上げられていつものようにカウチソファで拘束された。
後ろから抱きしめられるとさっきの行為を思い出してしまって……あ、赤くなって変に思われていないかしら??
私は誤魔化すようにお姉様にパンを勧めて自分もパクパクと食べた。レギアスが適温に温めてくれるから凄く便利!
うん娘さん (https://www.pixiv.net/users/63981643)に描いていただいたビビアンお姉様の挿絵です。
レギアスが魔術を使っているのか秋の野外なのに程よく暖かい。どうやら私は東屋のベンチの上でレギアスの腕に抱かれているようだった。
「えっと……さっきの、公園の近く」
「じゃあとりあえず公園まで行くか」
レギアスは私を抱えたまま紙袋を下げ東屋から出ると軽く地面を蹴って上空に跳び上がった。
空中に着地し眼下を見回すと、目的地に向かって軽く跳んで行く。
後ろを見ると空中に作られた氷の足場がキラキラと散っていって綺麗だった。
レギアスは何度か跳びながら私にカフェの場所を聞くと、近くのひと気の無い木立にフワリと降りた。そのまま何事もなかったように私を抱いて歩いていくと、周りが少しずつ私に気づき始めてざわめきが広がる。
「レギアス、自分で歩くから下ろして」
「え?ダメだよ」
「な、なんで……恥ずかしいよ……」
「仲のいいところもっと見せつけないと」
「も、もういいのに……」
私は顔を隠して切り抜けようかと思ったけれど、レギアスがそもそも目立つのに気づいた……
店にはすぐに着き、気を遣われてソファ席に案内されてしまった。
「レギアス、隣、隣に座るから、ね?」
「そう?向かい合わせだと思ってたよ、普通こういうところって」
「へ?じゃ、じゃあ向かい合わせで……」
「嘘だよ。俺がそんなの有り得ないだろ。隣か膝の上だよ」
レギアスが耳元で低く囁きながらソファに下ろしてくれた。すぐにレギアスも隣に座り腰を抱き寄せられる。
私、翻弄されてる??
「私、自分で食べるからね?」
「たまには、レティシアが俺に食べさせてくれてもいいんだよ?」
「え?…………食べさせて欲しいの?」
「欲しいよ、レティシア」
ま、また耳元で……
この席、通りから見える位置なのに。
しばらくして、ケーキとドリンクが運ばれてきた。
お気に入りのチョコレートケーキをひと口レギアスに食べさせてみる。
「えーと、はい、あーん?」
見るとレギアスが蕩けそうな笑顔でパクリと食べた……。どうしよう可愛い上に色っぽい。
ドキドキしながら次々とレギアスの口に運んでいると、フォークを握る手をそっと押さえられた。
「レティシア、嬉しいけど自分の分が無くなるよ?」
そう言ってフォークを取り上げ私の口にケーキを運ぶ。
普段自室でやっているのに衆人環視の中だと異様に照れる……。せっかくのケーキの味がわからない。心を落ち着かせるために私は目の前のラテを飲んで一息ついた。
なにやらざわめきが聞こえてきて私は入口の方に目をやった。
「アルフォンス?」
近衞騎士団長が私の元に来て跪いた。
近衞騎士たちが店の外に押しかけているのがざわめきの原因らしい。
「陛下、殿下、お楽しみのところ申し訳ございません。お客様がお見えになりましたのでお伝えした方がよろしいかと」
「お客様?」
「殿下の姉上のビビアン様でございます」
「今すぐ帰るわ!」
私はウエイターに声を掛けてお土産用のスイーツを包んでもらった。
待ってる間に急いで食べかけのケーキを口に運ぶ。
「レティシア、そんなに急がなくても」
「だって、ビビアン様よ?お待たせするわけにはいかないわ!」
「ああ、もしかしてまだファンなの?」
「当たり前よ。おかげで私たちも出会えたんだもの」
「あー……そうだな」
レギアスは余裕でブラックコーヒーを飲みながらもう一つの手つがずのケーキを丸ごと口に放り込み上品に咀嚼している。どうなってるのこの口……
「そ、それともうひとつ……」
「なに?アルフォンス」
「その、先ほど契約の湖の管理者から、ハメをはずしたカップルが監視網をかいくぐり侵入しているようだから捕縛して欲しいとの連絡がありまして……」
「へ??」
「なんでもその……最中の声が聞こえるのだとか……その……もしもお2人ならば出動せずに言い含めておきますので……」
管理者が近づいてるのになんでやめないのよ!!
私が睨みつけるとレギアスは嬉しそうにニヤニヤして慌てて手で口を押さえていた。
「アルフォンス……い、言い含めておいて」
「かしこまりました」
も、もう絶対外でなんてしない!!
アルフォンスは苦笑いを浮かべそうになりながら立ち上がり、連絡のために出て行った。
何度も深呼吸してなんとか気持ちを落ち着かせ、スイーツの箱を受け取るとお会計をして自室に転移した。
「へ、陛下!!?」
突然現れた私たちに侍女たちが驚いている。
「驚かせてごめんなさい。開発した転移魔術を試してみたの。ビビアン様が来ているって聞いたけれど、会えるかしら?」
「は、はい。客室でジャンジャックと共に待っていただいております」
「じゃあ迎えに行くから用意しておいてね。これ、お土産のパンとスイーツよ。たくさんあるからあなた達も食べてね」
「まさかその格好のままお会いになるのですか!?」
さすがに元王女殿下に町娘風の格好は失礼かしら。ビビアン様は今は降嫁して竜騎士の夫と子供もいるらしい。
「ビビアンは服装なんて気にしないよ。早く迎えに行きたいんだろ?」
「ええ、それに、あまりかしこまらない感じでお会いしたいわ」
「姉貴は偉そうなやつには反発するタイプだからな。その方がいい」
近衛に案内させて2人で手を繋いで客室に赴いた。
「ビビアン様。この度はわたくし達のためにお運びいただきありがとうございます。あの、お会いできてとても光栄です。ビビアンお姉様とお呼びしても、よろしいですか?」
私は凄く緊張して、開けられたドアから部屋に入るなり下を向いたまま口を開いてしまった。かなりモジモジして滑稽だったと思う。
「お姉様???もしかして……この子がレティシアちゃん!?」
「おいビビアン。皇主にちゃん付けとはいい度胸だな」
「れ、レギアス!ビビアン様、是非、是非レティシアちゃんとお呼び下さい!!」
舞い上がって顔を上げると、短めのオレンジ色の髪に澄んだ水色の瞳の健康的な美人が目に飛び込んできた。ショートパンツに胸元を強調したちょっと色っぽい格好をしている。
イメージしていた通りの素敵な人!
「レティシアちゃん!なんて可愛いのかしら。もちろんお姉様とでもなんとでも呼んで!!」
ビビアンお姉様が私の手を取って握ってくれた。嬉しい!
「あ、ありがとうございます!ふつつか者ですが、今後ともよろしくお願い致します」
「レティシア、いくらなんでもへりくだり過ぎじゃないか??コイツもう王女ですらないんだぞ?」
「王女とか関係ないわ!ビビアン様よ!?というか……なんでコイツとか言っているの?お姉様に弱いんじゃなかったの??」
「レギアスはねぇ、レティシアちゃんに会ってから私たちの言うこと全然聞かなくなったの!レティシアちゃんのおかげで男になって、本当に感謝してるわ!」
男になった?どういう意味??初めてを卒業したとかそういう??
「レティシア、姉貴はそんな赤くなるような話はしてないぞ?性格が男らしくなったって意味だ」
「あ、あああ!そ、そういうこと!」
「皆さま方、ずっと立ち話もなんですから、席につかれてはどうですか?」
あ、ジャンジャック居たんだ。
「ビビアンお姉様。あの、わたくしの部屋に美味しいパンとスイーツを用意してあるのです。良ければそちらでお話しませんか?」
「皇主陛下のお部屋に招待してくれるの?もちろん行くわ!」
ビビアンお姉様が手を繋いで下さったので2人で並んで部屋まで歩いた。
レギアスが不服そうなオーラを放っていたけど知らない。
部屋に着くとパンとスイーツがテーブルに綺麗に盛り付けられ、侍女がお茶の用意をして待っていた。
ビビアンお姉様をソファに促すとすぐにレギアスに持ち上げられていつものようにカウチソファで拘束された。
後ろから抱きしめられるとさっきの行為を思い出してしまって……あ、赤くなって変に思われていないかしら??
私は誤魔化すようにお姉様にパンを勧めて自分もパクパクと食べた。レギアスが適温に温めてくれるから凄く便利!
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