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揺れる皇宮
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リビングでは侍女達がドレスを用意して待ち構えていた。かなり気合が入っている。
彼女達に身を任せながら近くで見物するレギアスに声をかける。
「レギアス、あのね、今夜のパーティーにはアンサリムの貴族はだいたい出てくると思うんだけど……」
「うん?」
「レギアスに恋しちゃう人が出ないように気をつけて欲しいの」
「なに?ヤキモチ?」
レギアスが嬉しそうにニコニコしている。可愛い。
「そ、そりゃ独占欲もあるんだけど……それよりもね、私が嫌われると困るの」
「ああ……」
「もし祝福が得られないなんて事になったら最悪国外追放しなきゃならなくなるから……」
「え?そんなことするの?」
「皇主に敵意のある者は基本この国には住めないのよ。庶民でも嫌だけど貴族だとややこしくなる……」
説得も洗脳も効かず追放となれば、一族が揉めに揉めて皇主を恨む家族がさらに出て大変な事になったりするのだとか。未婚の子女なら他国に嫁や婿に出して事なきを得ることが多いようだけれど。
庶民なら教団の判断であっさり一家もろとも追い出されることもあるとか。おかげで近隣の国にはアンサリムを何百年も恨み続けている一族なんてのもいるらしく恐ろしい。
「わかったけど……具体的にどうすればいいんだ?」
「うーん……笑いかけないとか?」
「じゃあ自然な態度とっておけば大丈夫かな。猫かぶってない俺を好きになるのなんてレティシアみたいな被虐趣味のマニアだけだろうし」
もしかして私いま変態みたいに言われた???
「ひ、ひぎゃく………………ま、まあいいわ、そうして?賓客を相手にしている時とかの、完璧な王子様なレギアスだとみんな好きになっちゃう」
「はは、それは言い過ぎだと思うよ」
「女の人はみんな、……男の人まで顔を赤らめてたのよ?ちょっとだけ、妬いちゃったんだから……」
「そうか、それは嬉しいな」
レギアスは嬉しそうに私の手を取ってキスをした。
「それはいいとして……そのドレス、そのまま着ていくの?その上に何か羽織ったりする?」
扉の前のアレから3日経っているのでかなり深い噛み跡も聖印効果で綺麗になくなり、私の肌は何の跡も無いまっさらな状態だった。なので今日は久々に肌を見せるドレスを着ることにした。上品な深い青に金銀の地模様や刺繍が入り、宝石もふんだんに使われている。
「羽織らないわよ?」
「凄く綺麗だし似合うと思うけど……俺以外の男にそれ、見せるの??」
肌が出すぎてレギアスは看過できないようだ。どうしよう。
「国葬が終わったってだけじゃなくて皇主としての私のお披露目パーティーみたいなものなのよ?1番綺麗で1番目立つ装いにしないと」
「はぁ……いっぱい痕付けとけば良かった……」
「痕付いてても消そうと思えば消せるのよねぇ」
「うぅ……」
レギアスが今にも噛み付いてきそうな雰囲気で歯噛みしている。
「普段レギアスに合わせてるんだからたまには我慢して?ね?」
「……後でそれ着たまま抱いてもいい?」
「…………いいけど……」
期待で赤くなっちゃうじゃない……こんなに肌出してるのに……もう。
「頑張ってあんまり見られないようにガードする!」
「えーと、ほどほどにしてね?」
着付けとヘアメイクが終わるとレギアスは興奮しながら、
「レティシア、綺麗だ。清廉な雰囲気は失わずに豪華で……。髪を上げてるの初めて見たけど……凄く似合うし雰囲気が変わって……あああ今すぐ乱したい!!」
そう捲し立てて飛びかかってこようとする。
「ちょ、ちょっと近づかないでレギアス!!」
レギアスをなんとかかわし、皇宮主催のパーティーに出席した。最初こそ心配されたり祝われたり美しさやらを褒め称えられ崇められたけれど、時間が深くなるにつれ私とレギアスの仲をさんざんからかわれた。
アスタレイウスに向けて啖呵を切った時の『レギアスになら何されても嬉しい』とかの一連の発言やら何やらで……
途中から我慢できなくなったレギアスが周りを完全に無視して私の肌を隠そうとずっと後ろから抱きついてきたからなおさら……
アンサリム皇国ではいくつかの公爵家も女神の血を受け継いだ皇族として扱われている。序列はないけれど皇位継承権を持ち、臣下とはいえ皇主と気安く接することが許されている。
他にも当然女神の子孫はいるけれど、なるべく血を薄めないよう広めないよう皇族同士で結婚するのがお約束になっている。女神の子孫というプライドが大きいからか自由恋愛を掲げる国なのに皇族にさして不満は出ていない。
その公爵家の面々が寄ってたかって私が無理やり犯されたのかどうかに興味津々で遠回しに聞いてくるから、私にまとわりついているレギアスを結界で力を奪って地べたに張り付けて見せた。
「わたくしが本当に嫌がれば誰も手出しなんてできないのよ?これでわかったかしら?」
アスタレイウスには効かないとか言われたけど、余計なことは言わずに黙っておく。みんな私の力に恐れをなしながら納得してくれたようだ。
「れ、レティシア……もういいだろ?結界解いてくれ……」
「あ、ごめんね?」
「納得させるためとはいえこんな屈辱的な姿を衆目に晒すなんてちょっと酷いじゃないか……」
パタパタと服から埃を払いながらレギアスが文句を言う。
「こ、こないだ私がされた扉の前のアレに比べたらなんてことないじゃない……」
「アレは、結局喜んでたろ?」
「喜んでない!もう……」
うう、思い出して体が熱くなっちゃった……
「そういえば、レティシアは踊らないの?」
「私は踊らなくていいの。レギアスが踊りたいなら付き合うわよ?」
「じゃあ1回だけ踊ろう」
私がレギアスに手を引かれると、ちょうど音楽が切り替わるところだった。
慣れないステップを踏みながらレギアスに誘導されてパーティー会場の真ん中で注目を一身に浴びながらクルクルと踊る。
ダンスが好きじゃない私もレギアスにリードされて踊ると楽しくてドキドキして、気づいたら夢中になっていた。
そういえばダンスが嫌いなんじゃなくて男と踊るのが嫌だったんだ私。
踊り終えてふと見上げると柔らかく細まった銀の瞳が私を見つめていて、痛いほど胸が高鳴った。
どうしよう、レギアスが好きすぎて死にそう……
またアレかしら、吊橋効果的な……
「……レティシア、赤くなってどうしたの?俺、そろそろ抜けて部屋に帰りたいな」
レギアスが腰を抱きながら耳元で囁くからまた私の体はすぐに反応してしまう。
触れられているところから体中に甘い痺れが拡がって……顔が歪んでしまうのを止められない。
「レギアス、みんな見てるから、やめて……」
感じてしまった顔を見られないように、レギアスの胸に縋りつきながら顔を寄せて隠れた。
それなのにレギアスは私を胸から引き剥がしてまた耳元で囁く。
「何をやめて欲しいの?俺、何もしてないけど」
「耳、息かかるから、やめて……」
「耳に近づけなきゃ、内緒話できないだろ?」
今度はよりによって耳に触れながら囁き、首にキスまでしてくる。
私は恥ずかしさから条件反射でキスされた場所を手で隠した。たぶん顔も体も真っ赤になってしまっている。
見ていた令嬢たちから悲鳴が上がった。
これじゃ部屋に戻るどころか好奇心旺盛な令嬢達に捕まってしまう……
レギアスがいたずらっぽい顔で笑いながら私の手を引き、会場から逃げようと早足で歩き出した。
レギアスが可愛くてドキドキしながら小走りでついて行くと、途中すれ違う令嬢と目が合った。
「レティシア様!キャロラインが襲われたというのは、本当ですか?」
「シルビア……」
シルビアの悲鳴のような問いかけに周囲はざわめき、私はレギアスを止めて公爵令嬢のシルビアの元に向かった。
キャロラインは伯爵令嬢だがシルビアの従姉にあたる。説明しないわけにもいかない。
「本当よ。刺客に襲われて重症だったのだけれど、わたくしが治療したからあとは失った血を回復すれば跡も残らずすっかり元気になるわ。でも、ショックを受けて落ち込んでいると思うから……明日にでも会いに行ってあげてくれる?」
「は、はい、もちろんです。助かって、良かったですわ……レティシア様自ら治療して下さって、ありがとうございます……」
シルビアは目を潤ませてホッとため息をついた。
こんなことを私に直接聞くなんて……連絡を受けたばかりでかなり混乱していたようだ。
「わたくしの大事な侍女だもの、当たり前よ。ごめんなさいね、今日は楽しんでもらいたいのと、他国の要人も出席しているから明日発表しようと思っていたの。刺客は取り逃がしたけれど、国全体を結界で覆ったからもう危険は低いはずよ」
「そ、それなら、安心ですわね。あの皇帝の仕業なのですよね?レティシア様に手が届かないからと側近に手をかけるなんて、卑怯な……」
「証拠はないけれどね」
「お引き止めして大変失礼致しました。わたくしたちにできることがあれば、なんなりと仰ってくださいませね」
「いいのよ。ありがとう」
シルビアが下がったあとも、周りで聞いていた者たちが様々に質問してきてかわすのが大変だった。レギアスが威圧しだしたらすぐ楽になったけど。
下手に影使いの事なんかを話したらパニックになるかもしれない。なにせ今のところ防ぎようがないのだ。
明日捜査状況を聞いて会議するからその後の発表を待てと言って私たちは会場を後にした。
お願いだから、誰も私を帝国に売り渡そうなんて考えないでね……
ここぞとばかりに誘導する動きがないか、特に賓客たちの動向を厳重に見張るよう暗部に命じて私とレギアスは部屋に戻った。
彼女達に身を任せながら近くで見物するレギアスに声をかける。
「レギアス、あのね、今夜のパーティーにはアンサリムの貴族はだいたい出てくると思うんだけど……」
「うん?」
「レギアスに恋しちゃう人が出ないように気をつけて欲しいの」
「なに?ヤキモチ?」
レギアスが嬉しそうにニコニコしている。可愛い。
「そ、そりゃ独占欲もあるんだけど……それよりもね、私が嫌われると困るの」
「ああ……」
「もし祝福が得られないなんて事になったら最悪国外追放しなきゃならなくなるから……」
「え?そんなことするの?」
「皇主に敵意のある者は基本この国には住めないのよ。庶民でも嫌だけど貴族だとややこしくなる……」
説得も洗脳も効かず追放となれば、一族が揉めに揉めて皇主を恨む家族がさらに出て大変な事になったりするのだとか。未婚の子女なら他国に嫁や婿に出して事なきを得ることが多いようだけれど。
庶民なら教団の判断であっさり一家もろとも追い出されることもあるとか。おかげで近隣の国にはアンサリムを何百年も恨み続けている一族なんてのもいるらしく恐ろしい。
「わかったけど……具体的にどうすればいいんだ?」
「うーん……笑いかけないとか?」
「じゃあ自然な態度とっておけば大丈夫かな。猫かぶってない俺を好きになるのなんてレティシアみたいな被虐趣味のマニアだけだろうし」
もしかして私いま変態みたいに言われた???
「ひ、ひぎゃく………………ま、まあいいわ、そうして?賓客を相手にしている時とかの、完璧な王子様なレギアスだとみんな好きになっちゃう」
「はは、それは言い過ぎだと思うよ」
「女の人はみんな、……男の人まで顔を赤らめてたのよ?ちょっとだけ、妬いちゃったんだから……」
「そうか、それは嬉しいな」
レギアスは嬉しそうに私の手を取ってキスをした。
「それはいいとして……そのドレス、そのまま着ていくの?その上に何か羽織ったりする?」
扉の前のアレから3日経っているのでかなり深い噛み跡も聖印効果で綺麗になくなり、私の肌は何の跡も無いまっさらな状態だった。なので今日は久々に肌を見せるドレスを着ることにした。上品な深い青に金銀の地模様や刺繍が入り、宝石もふんだんに使われている。
「羽織らないわよ?」
「凄く綺麗だし似合うと思うけど……俺以外の男にそれ、見せるの??」
肌が出すぎてレギアスは看過できないようだ。どうしよう。
「国葬が終わったってだけじゃなくて皇主としての私のお披露目パーティーみたいなものなのよ?1番綺麗で1番目立つ装いにしないと」
「はぁ……いっぱい痕付けとけば良かった……」
「痕付いてても消そうと思えば消せるのよねぇ」
「うぅ……」
レギアスが今にも噛み付いてきそうな雰囲気で歯噛みしている。
「普段レギアスに合わせてるんだからたまには我慢して?ね?」
「……後でそれ着たまま抱いてもいい?」
「…………いいけど……」
期待で赤くなっちゃうじゃない……こんなに肌出してるのに……もう。
「頑張ってあんまり見られないようにガードする!」
「えーと、ほどほどにしてね?」
着付けとヘアメイクが終わるとレギアスは興奮しながら、
「レティシア、綺麗だ。清廉な雰囲気は失わずに豪華で……。髪を上げてるの初めて見たけど……凄く似合うし雰囲気が変わって……あああ今すぐ乱したい!!」
そう捲し立てて飛びかかってこようとする。
「ちょ、ちょっと近づかないでレギアス!!」
レギアスをなんとかかわし、皇宮主催のパーティーに出席した。最初こそ心配されたり祝われたり美しさやらを褒め称えられ崇められたけれど、時間が深くなるにつれ私とレギアスの仲をさんざんからかわれた。
アスタレイウスに向けて啖呵を切った時の『レギアスになら何されても嬉しい』とかの一連の発言やら何やらで……
途中から我慢できなくなったレギアスが周りを完全に無視して私の肌を隠そうとずっと後ろから抱きついてきたからなおさら……
アンサリム皇国ではいくつかの公爵家も女神の血を受け継いだ皇族として扱われている。序列はないけれど皇位継承権を持ち、臣下とはいえ皇主と気安く接することが許されている。
他にも当然女神の子孫はいるけれど、なるべく血を薄めないよう広めないよう皇族同士で結婚するのがお約束になっている。女神の子孫というプライドが大きいからか自由恋愛を掲げる国なのに皇族にさして不満は出ていない。
その公爵家の面々が寄ってたかって私が無理やり犯されたのかどうかに興味津々で遠回しに聞いてくるから、私にまとわりついているレギアスを結界で力を奪って地べたに張り付けて見せた。
「わたくしが本当に嫌がれば誰も手出しなんてできないのよ?これでわかったかしら?」
アスタレイウスには効かないとか言われたけど、余計なことは言わずに黙っておく。みんな私の力に恐れをなしながら納得してくれたようだ。
「れ、レティシア……もういいだろ?結界解いてくれ……」
「あ、ごめんね?」
「納得させるためとはいえこんな屈辱的な姿を衆目に晒すなんてちょっと酷いじゃないか……」
パタパタと服から埃を払いながらレギアスが文句を言う。
「こ、こないだ私がされた扉の前のアレに比べたらなんてことないじゃない……」
「アレは、結局喜んでたろ?」
「喜んでない!もう……」
うう、思い出して体が熱くなっちゃった……
「そういえば、レティシアは踊らないの?」
「私は踊らなくていいの。レギアスが踊りたいなら付き合うわよ?」
「じゃあ1回だけ踊ろう」
私がレギアスに手を引かれると、ちょうど音楽が切り替わるところだった。
慣れないステップを踏みながらレギアスに誘導されてパーティー会場の真ん中で注目を一身に浴びながらクルクルと踊る。
ダンスが好きじゃない私もレギアスにリードされて踊ると楽しくてドキドキして、気づいたら夢中になっていた。
そういえばダンスが嫌いなんじゃなくて男と踊るのが嫌だったんだ私。
踊り終えてふと見上げると柔らかく細まった銀の瞳が私を見つめていて、痛いほど胸が高鳴った。
どうしよう、レギアスが好きすぎて死にそう……
またアレかしら、吊橋効果的な……
「……レティシア、赤くなってどうしたの?俺、そろそろ抜けて部屋に帰りたいな」
レギアスが腰を抱きながら耳元で囁くからまた私の体はすぐに反応してしまう。
触れられているところから体中に甘い痺れが拡がって……顔が歪んでしまうのを止められない。
「レギアス、みんな見てるから、やめて……」
感じてしまった顔を見られないように、レギアスの胸に縋りつきながら顔を寄せて隠れた。
それなのにレギアスは私を胸から引き剥がしてまた耳元で囁く。
「何をやめて欲しいの?俺、何もしてないけど」
「耳、息かかるから、やめて……」
「耳に近づけなきゃ、内緒話できないだろ?」
今度はよりによって耳に触れながら囁き、首にキスまでしてくる。
私は恥ずかしさから条件反射でキスされた場所を手で隠した。たぶん顔も体も真っ赤になってしまっている。
見ていた令嬢たちから悲鳴が上がった。
これじゃ部屋に戻るどころか好奇心旺盛な令嬢達に捕まってしまう……
レギアスがいたずらっぽい顔で笑いながら私の手を引き、会場から逃げようと早足で歩き出した。
レギアスが可愛くてドキドキしながら小走りでついて行くと、途中すれ違う令嬢と目が合った。
「レティシア様!キャロラインが襲われたというのは、本当ですか?」
「シルビア……」
シルビアの悲鳴のような問いかけに周囲はざわめき、私はレギアスを止めて公爵令嬢のシルビアの元に向かった。
キャロラインは伯爵令嬢だがシルビアの従姉にあたる。説明しないわけにもいかない。
「本当よ。刺客に襲われて重症だったのだけれど、わたくしが治療したからあとは失った血を回復すれば跡も残らずすっかり元気になるわ。でも、ショックを受けて落ち込んでいると思うから……明日にでも会いに行ってあげてくれる?」
「は、はい、もちろんです。助かって、良かったですわ……レティシア様自ら治療して下さって、ありがとうございます……」
シルビアは目を潤ませてホッとため息をついた。
こんなことを私に直接聞くなんて……連絡を受けたばかりでかなり混乱していたようだ。
「わたくしの大事な侍女だもの、当たり前よ。ごめんなさいね、今日は楽しんでもらいたいのと、他国の要人も出席しているから明日発表しようと思っていたの。刺客は取り逃がしたけれど、国全体を結界で覆ったからもう危険は低いはずよ」
「そ、それなら、安心ですわね。あの皇帝の仕業なのですよね?レティシア様に手が届かないからと側近に手をかけるなんて、卑怯な……」
「証拠はないけれどね」
「お引き止めして大変失礼致しました。わたくしたちにできることがあれば、なんなりと仰ってくださいませね」
「いいのよ。ありがとう」
シルビアが下がったあとも、周りで聞いていた者たちが様々に質問してきてかわすのが大変だった。レギアスが威圧しだしたらすぐ楽になったけど。
下手に影使いの事なんかを話したらパニックになるかもしれない。なにせ今のところ防ぎようがないのだ。
明日捜査状況を聞いて会議するからその後の発表を待てと言って私たちは会場を後にした。
お願いだから、誰も私を帝国に売り渡そうなんて考えないでね……
ここぞとばかりに誘導する動きがないか、特に賓客たちの動向を厳重に見張るよう暗部に命じて私とレギアスは部屋に戻った。
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