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第七章・二人の絆。7

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「ハッ!」
 騎士や兵達は戦いに備える。そしてギルトとの戦いが始まった。戦だ!
 私は必死にアミーナを抱き締める。怖い……。
 これは、パフォーマンスでも冗談でもない。本気で陛下を殺そうと向かってきている。それは、すぐに理解する。ギルトは強く、騎士達が苦戦させていた。
 アミーナはガタガタと震えている。私も初めて見る光景に頭が真っ白になるが必死に何か回避は出来ないかと考える。
「ユリア。聞こえるか⁉ 絶対に外に出てくるな。お前は俺が死んでも守ってやる」
「……陛下⁉」
 陛下の言葉にハッとさせられる。自分が殺されるかもしれないのに、こんな時も私の身を心配してくれていた。しかも死んでも守るって……言ってくれた。でも本当にそれでいいのだろうか? 私は守られるだけで……。
 ギルトがガチャガチャとドアをこじ開けようとしてきた。このまま、どちらにしても殺られる。何とかしないと。 私は一緒に持ってきた木刀を思わず手に取った。
 すると、その時だった。
『死なれると困るから特別に僕が手を貸してあげる』
 えっ……? 何処からか声が⁉
 そうしたら持っていた木刀が突然黄金の輝き出した。ちょっと……何よ、これ⁉
 木刀は、見る見るうちに剣の姿に変わっていく。青の龍の紋章が入った細長い剣だ。
 どうなっているの……これは?
 しかも、この声は見覚えがある。あっ……黒猫の声だわ⁉ まさか、黒猫が手を貸してくれたの⁉
 私をこの世界に連れ込んだ張本人が。すると等々ガッシャンとドアが壊されてしまった。アミーナは悲鳴を上げる。
 私は慌てて剣を構えた。噓っ……軽い⁉ まるで羽が生えているような軽さだ。
 ギルトの一人が私を見るなりニヤリと笑ってくる。
「悪いが命令なんでな。大人しくしてくれたら苦しまずに殺してやる」
「そんなことさせる訳がないでしょ⁉﹂
 無理やり手を掴まえようとしてくる。くっ……そうはさせるか!
 戦も人を切りつけたこともないが、そんなことは言ってられなくなっていた。せめて牽制ぐらいさせないと。それか急所を外せば。
 咄嗟に判断して、こちらから攻撃を仕掛ける。だが、どういうことだろうか?
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