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第五章・スイーツのように甘くなりたい。3
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自分で言っておきながら落ち込んでしまう。ベッドの上に乗りながら唸っていた。
するとそれを見ていたエレンが困った表情をしていた。
「それは困りましたわね。もうすぐ陛下のバースデーパーティーもありますのに。そこでユリア様を紹介する話もあったんですよ」
えっ? バースデーパーティー⁉嘘っ……聞いてないわよ。陛下って、もうすぐ誕生日なの? 私は、慌てて起き上がりエレンを見る。
「それ本当なの? 私聞いてないわよ⁉﹂
「えぇ……そうでしようね。今、言いましたから来週に陛下のバースデーパーティーがありますわ。国内の上流貴族やそれ以外の親しい方だけで招待されます」
ちょっと……肝心なことは早めに言って⁉ 国内の上流貴族って……凄い人達が集まるじゃない。何故、国内だけなのか分からないけど。
「それに、このバースデーパーティーは誕生日のお祝いだけではなく甘党の陛下のために、いろんな国や有名パティシエから取り寄せた、お菓子がたくさん用意されるので有名なんですよ! 街の人達にもおこぼれとしてたくさん頂けるので、皆も大変楽しみにしていることなんです」
「えっ? ちょっと待って。アイツ甘党なの⁉﹂
信じられない。見た目は、どう見ても甘党には見えないのに……。
まさかの真実に驚いてしまう。意外。
「はい。陛下的には甘いのが好きなのは子供だけだとか変な見栄を張ってしまい、甘いものを滅多に口にしません。ですが誕生日やクリスマスなど特別だからと理由をつけて、お召し上がりになります。陛下にとっても街の人にとっても大切な日。あまり刺激されますとパーティーに支障が出て中止になりかねませんわ」
エレンの言葉に重要性を知る。甘いものが好きなのは女子供だけって……どんな偏見の仕方よ? 私の世界ではスイーツ男子とかあるのに。相変わらずややこしい男ね。
しかし、そこまでして食べないってことは、その日は大切にしてきたのだろう。
だとしたら喧嘩をしている場合ではないはずだ。偉い方も招待されて来るのに……。
「ユリア様。やはり謝れた方がいいのでは?」
「……そうね」
アミーナに言われて私は渋々納得する。自分でも言い過ぎたと思っていたから、ちゃんと謝らないといけない。しかし、ただ謝っただけでは言い訳に聞こえてしまうだろうし、お互いにまた意地を張ってしまうだろう。どうにか出来ないかしら?
お菓子だって食べてもらわないといけないし。
するとそれを見ていたエレンが困った表情をしていた。
「それは困りましたわね。もうすぐ陛下のバースデーパーティーもありますのに。そこでユリア様を紹介する話もあったんですよ」
えっ? バースデーパーティー⁉嘘っ……聞いてないわよ。陛下って、もうすぐ誕生日なの? 私は、慌てて起き上がりエレンを見る。
「それ本当なの? 私聞いてないわよ⁉﹂
「えぇ……そうでしようね。今、言いましたから来週に陛下のバースデーパーティーがありますわ。国内の上流貴族やそれ以外の親しい方だけで招待されます」
ちょっと……肝心なことは早めに言って⁉ 国内の上流貴族って……凄い人達が集まるじゃない。何故、国内だけなのか分からないけど。
「それに、このバースデーパーティーは誕生日のお祝いだけではなく甘党の陛下のために、いろんな国や有名パティシエから取り寄せた、お菓子がたくさん用意されるので有名なんですよ! 街の人達にもおこぼれとしてたくさん頂けるので、皆も大変楽しみにしていることなんです」
「えっ? ちょっと待って。アイツ甘党なの⁉﹂
信じられない。見た目は、どう見ても甘党には見えないのに……。
まさかの真実に驚いてしまう。意外。
「はい。陛下的には甘いのが好きなのは子供だけだとか変な見栄を張ってしまい、甘いものを滅多に口にしません。ですが誕生日やクリスマスなど特別だからと理由をつけて、お召し上がりになります。陛下にとっても街の人にとっても大切な日。あまり刺激されますとパーティーに支障が出て中止になりかねませんわ」
エレンの言葉に重要性を知る。甘いものが好きなのは女子供だけって……どんな偏見の仕方よ? 私の世界ではスイーツ男子とかあるのに。相変わらずややこしい男ね。
しかし、そこまでして食べないってことは、その日は大切にしてきたのだろう。
だとしたら喧嘩をしている場合ではないはずだ。偉い方も招待されて来るのに……。
「ユリア様。やはり謝れた方がいいのでは?」
「……そうね」
アミーナに言われて私は渋々納得する。自分でも言い過ぎたと思っていたから、ちゃんと謝らないといけない。しかし、ただ謝っただけでは言い訳に聞こえてしまうだろうし、お互いにまた意地を張ってしまうだろう。どうにか出来ないかしら?
お菓子だって食べてもらわないといけないし。
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