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第二章・初めての夜。5
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アミーナが読み終わると私は硬直する。最後の方は母親みたいだったわよ?
それよりも全体に硬い……そして。我慢らなくて思わず噴き出してしまった。
「ちょっと……何よそれ? あの極悪非道な顔して、内容が真面目じゃない。しかも相談してくれたら嬉しいって」
笑いが止まらない。もっとツンデレした言葉を送ってくるかと思ったら年配の方が送ってくる内容だったり、母親が娘を心配するような内容だったなんて。アミーナも釣られてか笑いそうになっていた。
「ユリア様ったら、ダメですよ~笑ったりなんかして。陛下が知ったら怒られますよ?」
「えっ~そう? ごめんなさい。でも可笑しくて……フフッ」
こんなに笑ったのは久しぶりだわ。異世界に来てから笑顔を見せても本心で笑うことはなかった。だから余計に新鮮だった。涙を吹きながら深呼吸をする。
「ねぇ、アミーナ。私は読み書きとか苦手だから、返事の書き方を教えてくれないかしら? せっかく手紙をくれたのなら私も返さないといけないし」
「は、はい。喜んで」
アミーナは嬉しそうに返事をしてきた。せっかく手紙を書いてくれたんだから
私も返さないと失礼よね? やっぱり。そしてティータイムを終わらせると私は、
アミーナの指示のもと手紙を書いた。なかなか思いを手紙にするのは難しかった。
慣れない英文もだが、素直になれないのは自分も同じ。それを言葉にしないといけないのだ。陛下もこんな風に悩んで書いていたんだ?
初めてお互いに同じ距離に立てたように感じた。何だか、くすぐったくて嫌な気持ちにはならなかった。
時間はかかったが、何とか返事を書けた。内容は……こうだ。
『アディ皇帝陛下様へ。お手紙ありがとうございました。読み書きが苦手なのでアミーナに教えてもらい、この手紙を書いています。心遣いありがとうございます。まだ慣れない環境で、そして生活の変化に戸惑いや失礼な態度ばかりとってしまい大変申し訳ありませんでした。私も少しずつですが慣れるように努力しますので、あたたかい気持ちで見守って頂けたら幸いです。あなたの妻・ユリアより』
う、うーん。これは、どうだろうか? 何だか同じように堅苦しいような気がする。
それに、あなたの妻よりって。まるで陛下を妻になったことを認めたようなものだ。
無いわよね……これは。
私は、まだ陛下を認めた訳ではない。それに、これだとまるで私が陛下を受け入れているみたいだし。
それよりも全体に硬い……そして。我慢らなくて思わず噴き出してしまった。
「ちょっと……何よそれ? あの極悪非道な顔して、内容が真面目じゃない。しかも相談してくれたら嬉しいって」
笑いが止まらない。もっとツンデレした言葉を送ってくるかと思ったら年配の方が送ってくる内容だったり、母親が娘を心配するような内容だったなんて。アミーナも釣られてか笑いそうになっていた。
「ユリア様ったら、ダメですよ~笑ったりなんかして。陛下が知ったら怒られますよ?」
「えっ~そう? ごめんなさい。でも可笑しくて……フフッ」
こんなに笑ったのは久しぶりだわ。異世界に来てから笑顔を見せても本心で笑うことはなかった。だから余計に新鮮だった。涙を吹きながら深呼吸をする。
「ねぇ、アミーナ。私は読み書きとか苦手だから、返事の書き方を教えてくれないかしら? せっかく手紙をくれたのなら私も返さないといけないし」
「は、はい。喜んで」
アミーナは嬉しそうに返事をしてきた。せっかく手紙を書いてくれたんだから
私も返さないと失礼よね? やっぱり。そしてティータイムを終わらせると私は、
アミーナの指示のもと手紙を書いた。なかなか思いを手紙にするのは難しかった。
慣れない英文もだが、素直になれないのは自分も同じ。それを言葉にしないといけないのだ。陛下もこんな風に悩んで書いていたんだ?
初めてお互いに同じ距離に立てたように感じた。何だか、くすぐったくて嫌な気持ちにはならなかった。
時間はかかったが、何とか返事を書けた。内容は……こうだ。
『アディ皇帝陛下様へ。お手紙ありがとうございました。読み書きが苦手なのでアミーナに教えてもらい、この手紙を書いています。心遣いありがとうございます。まだ慣れない環境で、そして生活の変化に戸惑いや失礼な態度ばかりとってしまい大変申し訳ありませんでした。私も少しずつですが慣れるように努力しますので、あたたかい気持ちで見守って頂けたら幸いです。あなたの妻・ユリアより』
う、うーん。これは、どうだろうか? 何だか同じように堅苦しいような気がする。
それに、あなたの妻よりって。まるで陛下を妻になったことを認めたようなものだ。
無いわよね……これは。
私は、まだ陛下を認めた訳ではない。それに、これだとまるで私が陛下を受け入れているみたいだし。
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