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番外編・皇太子の憂鬱(レイヴァン視点)17
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そう言うと、 やっと頭痛から解放される。あぁ……死ぬかと思った。
「本当に大丈夫ですか?」
「あぁ、ちょっと頭痛がしただけで問題ない」
私はトムソンに笑って誤魔化した。さすがに息子にやられたとは言いにくい。
「それよりもエルザを頼む」
「承知致しました」
私はそれだけ言うとそそくさと馬車に乗った。これ以上居ると、またクリスが頭痛にさせられそうになるから。それにしても、どうしたものか。
何としてでもエルザに、それとなくアピールが出来ないものか?
だが、翌日になって、エルザアカデミーに登校してきたとしても伝える事はままならなかった。アカデミーでは彼女と話をしようとしたら、レイナが引っ付いて邪魔をしてくる。そうなると彼女を邪険にしないといけない。
二人で話しをと思えばクリスの監視もあるし、逆に理由をつけて抱かないといけない。
彼女を抱くのは最初は抵抗もあったが、段々と無意識に自分から理由を探するぐらいハマりそうになってしまっていた。
それにエルザ自身も最初は痛がっていたが、回数につれ気持ち良くなってきたのか自分から腰を動かすようになる。今では命令すれば乗馬体位で自分から動いてくれる。
愛しのエルザを抱けるのだ。その上、あたたかいぬくもりや感触。どれをとっても素晴らしく官能的。だからこそ余計に自己嫌悪に陥るのだった。
「はぁっ……」
「レイヴァン様。大丈夫ですか? 最近食欲が無いように思えますが」
いや……食欲が無いどころか、胃がキリキリするよ。
現在皇帝になるための教育を受けている最中。合間に軽食のサンドイッチを食べていたのだが、まったく食事が進んでいない。
それを見て秘書官のクレソンも心配しているぐらいだった。
そういえばエルザにも顔色が悪いと言われたな。レイナがそばにいたから
『君が居るせいで気分が悪くなったんだ』と咄嗟に誤魔化したけど、あの時のエルザは傷ついた表情をしていたな。あれは、申し訳なかった。
そう思い直していると、みぞおちの部分が激しい痛みが。
あまりの気持ち悪さに何度か嘔吐した事もあった。もしかして何処か悪いのか?
最近、悪い夢を見るから寝不足だし。
「殿下。一度医師に診て頂いた方がよろしいのでは?」
「本当に大丈夫ですか?」
「あぁ、ちょっと頭痛がしただけで問題ない」
私はトムソンに笑って誤魔化した。さすがに息子にやられたとは言いにくい。
「それよりもエルザを頼む」
「承知致しました」
私はそれだけ言うとそそくさと馬車に乗った。これ以上居ると、またクリスが頭痛にさせられそうになるから。それにしても、どうしたものか。
何としてでもエルザに、それとなくアピールが出来ないものか?
だが、翌日になって、エルザアカデミーに登校してきたとしても伝える事はままならなかった。アカデミーでは彼女と話をしようとしたら、レイナが引っ付いて邪魔をしてくる。そうなると彼女を邪険にしないといけない。
二人で話しをと思えばクリスの監視もあるし、逆に理由をつけて抱かないといけない。
彼女を抱くのは最初は抵抗もあったが、段々と無意識に自分から理由を探するぐらいハマりそうになってしまっていた。
それにエルザ自身も最初は痛がっていたが、回数につれ気持ち良くなってきたのか自分から腰を動かすようになる。今では命令すれば乗馬体位で自分から動いてくれる。
愛しのエルザを抱けるのだ。その上、あたたかいぬくもりや感触。どれをとっても素晴らしく官能的。だからこそ余計に自己嫌悪に陥るのだった。
「はぁっ……」
「レイヴァン様。大丈夫ですか? 最近食欲が無いように思えますが」
いや……食欲が無いどころか、胃がキリキリするよ。
現在皇帝になるための教育を受けている最中。合間に軽食のサンドイッチを食べていたのだが、まったく食事が進んでいない。
それを見て秘書官のクレソンも心配しているぐらいだった。
そういえばエルザにも顔色が悪いと言われたな。レイナがそばにいたから
『君が居るせいで気分が悪くなったんだ』と咄嗟に誤魔化したけど、あの時のエルザは傷ついた表情をしていたな。あれは、申し訳なかった。
そう思い直していると、みぞおちの部分が激しい痛みが。
あまりの気持ち悪さに何度か嘔吐した事もあった。もしかして何処か悪いのか?
最近、悪い夢を見るから寝不足だし。
「殿下。一度医師に診て頂いた方がよろしいのでは?」
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