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第二章・レイナ嬢の思惑。4

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「かしこまりました」
 レイヴァン様は、それだけ言うと保健室から出て行ってしまう。心配してくれたのかしら? 普段冷たいように見えて思いがけないところで優しさを見せてくれる。
 ドキドキする心臓を必死に気づかれないように隠して寝たふりをする。
 その後。やっと起きられるまでに回復すると、言われた通りに帰宅した。
『ホワイトキャッスル』に帰宅するとトムソンとビビアン達が慌てて迎え入れてくれた。真っ青な顔して
「エルザ様。熱があるとお聞きしました。大丈夫ですか!?」
「大丈夫よ。ちょっと熱があるだけだから」
「お医者様もお呼びしました。すぐに治療してもらい、お休みになってくださいませ」
「フフッ……大げさね。ありがとう」
 私は、クスクスと笑うと自分の部屋に向かう。しかし本当は、立つのもやっと。心配かけないように気丈に振る舞った。
 ビビアンとルルは、それに気づいたのか私を支えてくれる。
 部屋に入るとネグリジェに着替えてベッドに横になる。お医者様が私を診てくれた。
「疲労もですが風邪ですな。薬を飲んで休めばすぐに治るでしょう」
「そうですか。ありがとうございます」
 お医者様は、頭を下げると寝室から出て行った。私は、ため息を吐くと再び横になる。こんな時に風邪をひくなんて。体調を崩すなんて情けないと思った。
 しかし、また熱が上がってしまう。ビビアンとルルに汗を拭いてくれたり、看病をしてくれた。すると眠っていると誰かの優しい手が私のおでこを触れてきた
 ビビアン……?
 うっすらと目を開けると、レイヴァン様だった。いつお戻りに?
「目を覚ましたか?」
「レイヴァン様。も、申し訳ございません」
 私は、慌てて起き上がろうとするが、熱でふらついてしまう。するとレイヴァン様が咄嗟に支えてくれた。抱き締められ心臓がドキッと高鳴った。
「急に起き上がるな。病み上がりなのに」
「申し訳ございません……」
 私は、ドキドキしながらも謝罪する。そうしたらレイヴァン様は、私を支えた状態で腰にクッションを敷いて座りやすくしてくれた。お陰で安定する。
 すると近くにあった椅子に腰をかけるレイヴァン様。
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