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第五章・愛するが故に。13
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「自分で言うなよ」
「アハハッ」
嬉しそうにルチア様は笑う。私は、まんまとルチア様の思惑に引っかかってしまった。だが、それでもいいと思えるのは好きだからだろう。
こうして私は国に戻るとルチア様と結婚することになった。と言ってもすぐに出来た訳じゃない。帰ったら依頼をしてきた敵国に言い逃れの出来ない証拠と書類を持って本当に、敵国の国王を王座から引きずり落とした。
国は傘下にして、また新たに国を広げることに成功する。もちろん。敵国の民の生活は変わらないまま、いやむしろ圧力と権力で民を従わせていた前国王と違い、ルチア様になってからの方が豊かになっていた。これもルチア様の実力だろう。
それからも式のためのウェディングドレスを作ったりと多忙のため、やっと落ち着いた頃には私は出産していた。元気な男の子を産む。
名前はエディファード(愛称エディ)。次期の跡継ぎ候補になる。
ルチア様だけではなく国全体で息子の誕生を喜んでくれた。のち私達は無事に結婚式を迎えて夫婦になった。そして数ヶ月後。
「あら、ルチア様もエディも何処に行ったのかしら?」
二人の姿が無いため捜していると、裏庭で見つけるのだが汚れてもいい格好に麦わら帽子。しかもエディを背負った陛下が畑仕事をしていた。まるで子煩悩な農家の青年の姿だった。
「ルチア様。なんですか⁉ その格好は……」
「おーアイリス。何って、見ての通り畑仕事だが?」
いや。それは見たら分かりますから。そうではなくて。何故そんな格好で畑仕事をしているのかを聞きたいのよ⁉
「あなたは国王陛下なんですから仕事をして下さいよ」
「何を言うか? これも大切な仕事だ。見ろ。この収穫した野菜を」
「いやいや。あなたの場合は、ただの趣味でしょーが‼ いいから。自分の与えられた仕事を優先して下さい」
まったく。ルチア様は父親になってもこの性格は変わらなかった。それどころか、たまにエディを連れて街まで行ってしまうので、捜す身にもなってほしいものだ。
「え~まだ収穫の途中なのに」
「え~じゃありません」
「アハハッ」
嬉しそうにルチア様は笑う。私は、まんまとルチア様の思惑に引っかかってしまった。だが、それでもいいと思えるのは好きだからだろう。
こうして私は国に戻るとルチア様と結婚することになった。と言ってもすぐに出来た訳じゃない。帰ったら依頼をしてきた敵国に言い逃れの出来ない証拠と書類を持って本当に、敵国の国王を王座から引きずり落とした。
国は傘下にして、また新たに国を広げることに成功する。もちろん。敵国の民の生活は変わらないまま、いやむしろ圧力と権力で民を従わせていた前国王と違い、ルチア様になってからの方が豊かになっていた。これもルチア様の実力だろう。
それからも式のためのウェディングドレスを作ったりと多忙のため、やっと落ち着いた頃には私は出産していた。元気な男の子を産む。
名前はエディファード(愛称エディ)。次期の跡継ぎ候補になる。
ルチア様だけではなく国全体で息子の誕生を喜んでくれた。のち私達は無事に結婚式を迎えて夫婦になった。そして数ヶ月後。
「あら、ルチア様もエディも何処に行ったのかしら?」
二人の姿が無いため捜していると、裏庭で見つけるのだが汚れてもいい格好に麦わら帽子。しかもエディを背負った陛下が畑仕事をしていた。まるで子煩悩な農家の青年の姿だった。
「ルチア様。なんですか⁉ その格好は……」
「おーアイリス。何って、見ての通り畑仕事だが?」
いや。それは見たら分かりますから。そうではなくて。何故そんな格好で畑仕事をしているのかを聞きたいのよ⁉
「あなたは国王陛下なんですから仕事をして下さいよ」
「何を言うか? これも大切な仕事だ。見ろ。この収穫した野菜を」
「いやいや。あなたの場合は、ただの趣味でしょーが‼ いいから。自分の与えられた仕事を優先して下さい」
まったく。ルチア様は父親になってもこの性格は変わらなかった。それどころか、たまにエディを連れて街まで行ってしまうので、捜す身にもなってほしいものだ。
「え~まだ収穫の途中なのに」
「え~じゃありません」
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