国王陛下に溺愛されて～メイド騎士の攻防戦～

第一章・メイド騎士の日常。3

私を見るなり、ニコッと微笑む。その笑顔にゾッとした。まだヤる気⁉
　ルチア様の底知れぬ体力に意気消沈する。そして国王陛下は私を隅から隅まで洗ってくれた。それは……もう。言えないところまで丁重に。
　お風呂から出ると私はバスタオルを巻いた状態で虫の息になっていた。なのにルチア様は上機嫌で、上半身は裸でズボンを穿いた状態のまま

「なぁなぁ、アイリス。今日は、どのメイド服と下着にする？　これか？　俺はこれとこれも捨てがたいのだが」

　私のメイド服と下着を選んでいた。いつも私のメイド服と下着をコーディネートして下さる。
　普通のメイド服でいいのだが、それだと見分けがにくいとか、面白くないとか言い
自分で選ぶと言い出した。
　しかし、それには問題が。ルチア様の選ぶ特注のメイド服と下着は、とにかく露出が多い。選ぶのに迷っているのだって生地が少ない。
　あれなんて、もう丈がギリギリ過ぎてスカートの役割を果たしていないわよ？
　こんなのを着て歩けってか？

「ルチア様。お願いですから普通のにして下さい」

「何を言うか。このメイド服なんて、まさに男のロマンではないか」

「男のロマンだかマロンだか知りませんけど、絶対に嫌ですから」

　ルチア様は自信満々で言ってきたが冗談ではない。こんなので着て歩いていたら、ただの変態だ。私は、着ないわよ……そんな服。

「はぁっ？　嫌だとはなんだ。お前、それでも男……あ、間違えた。それでも俺の専属メイドか」

　ちょっと私は専属メイドではなくて、騎士でボディーガードなんですけど。
　そう主張するが結局散々ルチア様と揉めたあげく何とかやや落ち着いた？　メイド服と下着に決まった。と言っても普通のメイド服ではない。胸元が見えるし、丈がギリギリのミニスカだ。
　本当なら太ももとウェストポーチにつけてある複数の短剣（ナイフ）は、スカートで隠れておりメイドとして身分を隠しているはずなのに。これだと騎士だと丸分かり。
　しかも動きやすいが、少しでも屈んだり跳び跳ねたりすれば下着まで見えてしまう。
　ちなみに下着は白のレースの紐パン。しかも布生地が少なめだし。ドロワーズはダメだって言われるし。私は、はぁっと深いため息を吐いた。もう怒る気力も出ない。
　そして、この後は食事になるのだが、こちらにも問題だった。長いテーブルには、