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#2 続く日々
不死の者
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私がそうやって、名前を言った辺りで彼女はあたふたし始めた。
「ちょっとみーちゃん!じ、自殺って!…ってアレ?なのに何で生きてるの…?」
「まぁまぁ、そこら辺は置いとこうよ、自己紹介が終わってないからね。」
そう言ってバイトこと、霊内の方へと目を向けた。
私がついさっきまで負傷した状態だったのはこいつが原因の可能性が高いのだ。
私も、アイツも、そしてあの馬鹿弟子と、残り1人ほど、この世には確定で半不死者が居る。
ここで指す不死とは、恐らく消す事が出来るであろうから、あくまで[半]と付けているが、実際は不死そのものだ。
首がとれても首が戻り。腕が落ち、失血死すれば腕が戻る。
毒を食らえば肉体が再構築され。頭に鉛弾を撃てば鉛弾を排出する。
そういうものだ、しかしこの[不死]も消せるのだ…。
いや[消す]と言うよりは、不死と言う能力の効果を押さえる、と言った方が正しいかもしれない。
まずこの不死は魔法を行使出来る力と紐付けされており、魔法を封印さえすれば、
老いて死ぬという夢も可能なのだ……なのだが……それは出来ないのだ。
正確に言えば、封印出来るレベルの人間が存在しないと言った方が正しい。
この封印は自身以下、もしくは自身と同レベルの人間には封印系統の魔法が効かないのだ。
効果自体は多少なりともある、体が重くなったり、魔法を行使する際に消費する魔力が多くなったり。
だがしかし、不死が封印されるのは、自身より格上の魔法でのみしか封印出来ない、
そして、漫画やアニメや小説でよく出てくる[ステータス]で言えば、
私やあの馬鹿弟子はレベル99……つまり限界値といっても差し支えない。
さて、ここまで長々と脳内で不死について講釈を垂れているのは不思議に思うだろう。
何故こんな説明をしていたのかを、説明しようと思ったが、
どうやら質問をされているようなので答えるのは先になりそうだ。
「……ちゃん!……みー……ん!……みーちゃん!」
そう彼女が私の背中を両手でポカポカと叩きながら呼んでいる。
「ああ、どうかしたかい?」
私がそう応答すると、
「だから自殺ってどういう事よ!そもそも何で生きてるの!
あと何でみーちゃんはもう教えられる事のない[攻撃魔法]を知ってるの!」
彼女の質問点はどうやら私の死に関する事らしい、まぁ何故生きてるか、
何故一回自殺と言う点を挟んだか、何で攻撃魔法を使えるのか。
これら全てを語るのが面倒だから私は、
「私の師匠がちょっと野蛮人でね。」
そう言った、まぁ私に師匠なんて居ないのだけれどね。
「……野蛮人って……まぁ……それなら攻撃魔法を知ってる点については分かりますけど…
けど自殺を一回挟むって……」
「……まぁその話は置いといて、まだ、自己紹介終わってないでしょ?」
「ちょっとみーちゃん!じ、自殺って!…ってアレ?なのに何で生きてるの…?」
「まぁまぁ、そこら辺は置いとこうよ、自己紹介が終わってないからね。」
そう言ってバイトこと、霊内の方へと目を向けた。
私がついさっきまで負傷した状態だったのはこいつが原因の可能性が高いのだ。
私も、アイツも、そしてあの馬鹿弟子と、残り1人ほど、この世には確定で半不死者が居る。
ここで指す不死とは、恐らく消す事が出来るであろうから、あくまで[半]と付けているが、実際は不死そのものだ。
首がとれても首が戻り。腕が落ち、失血死すれば腕が戻る。
毒を食らえば肉体が再構築され。頭に鉛弾を撃てば鉛弾を排出する。
そういうものだ、しかしこの[不死]も消せるのだ…。
いや[消す]と言うよりは、不死と言う能力の効果を押さえる、と言った方が正しいかもしれない。
まずこの不死は魔法を行使出来る力と紐付けされており、魔法を封印さえすれば、
老いて死ぬという夢も可能なのだ……なのだが……それは出来ないのだ。
正確に言えば、封印出来るレベルの人間が存在しないと言った方が正しい。
この封印は自身以下、もしくは自身と同レベルの人間には封印系統の魔法が効かないのだ。
効果自体は多少なりともある、体が重くなったり、魔法を行使する際に消費する魔力が多くなったり。
だがしかし、不死が封印されるのは、自身より格上の魔法でのみしか封印出来ない、
そして、漫画やアニメや小説でよく出てくる[ステータス]で言えば、
私やあの馬鹿弟子はレベル99……つまり限界値といっても差し支えない。
さて、ここまで長々と脳内で不死について講釈を垂れているのは不思議に思うだろう。
何故こんな説明をしていたのかを、説明しようと思ったが、
どうやら質問をされているようなので答えるのは先になりそうだ。
「……ちゃん!……みー……ん!……みーちゃん!」
そう彼女が私の背中を両手でポカポカと叩きながら呼んでいる。
「ああ、どうかしたかい?」
私がそう応答すると、
「だから自殺ってどういう事よ!そもそも何で生きてるの!
あと何でみーちゃんはもう教えられる事のない[攻撃魔法]を知ってるの!」
彼女の質問点はどうやら私の死に関する事らしい、まぁ何故生きてるか、
何故一回自殺と言う点を挟んだか、何で攻撃魔法を使えるのか。
これら全てを語るのが面倒だから私は、
「私の師匠がちょっと野蛮人でね。」
そう言った、まぁ私に師匠なんて居ないのだけれどね。
「……野蛮人って……まぁ……それなら攻撃魔法を知ってる点については分かりますけど…
けど自殺を一回挟むって……」
「……まぁその話は置いといて、まだ、自己紹介終わってないでしょ?」
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