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7.向
471.序開
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「やっぱり、千陽との後は穂、すごく気持ち良さそう」
彼女を見る。
彼女が悲しいのか嬉しいのか、傷ついているのか、いないのか…わからなくて、聞きたくなって、口を開こうとした。
だけど、聞く暇はなかった。
「ぁあッ、んっんッ、んッ」
何も考えられなくなる。
内側から何かが湧き出てくるような感覚。
彼女の手の動きが激しくなって、ぐちゃぐちゃになっていく。
片手で腰を掴まれ、体の芯に触れられているみたいな…。
私の嬌声と、蜜が掻き回される音、彼女の息遣いが共鳴し合う。
気持ち良すぎて、なにがなんだかわからなくなって、平衡感覚がおかしくなった。
それが怖くなって、彼女から逃げようと足掻く。
足掻く…けど…それすらも彼女は取り込んでしまう。
仰向けから横向きになった私の太ももを片手でベッドに押さえて、そのまま手を動かし続けた。
お腹が程よく圧迫され、子宮内が狭まり、快感のあまりガクガクと痙攣が止まらなくなる。
まるで鯉のぼりが風に靡いて空を泳ぐみたいに。
息も絶え絶えになって、喉が渇いて、咳をした。
やっと彼女の動きが止まる。
「大丈夫?」
答えられない。
彼女が私の片足を持ち上げて、仰向けに寝かせられた。
目を開けると、汗が流れ込んできて、染みた。
下腹部を指で押される。
「こっちと、どっちが気持ちいい?」
彼女がなかで動き出す。
「あぁっ、あッあッ…ハァッんっ」
…さっきよりも、浅い感じがするのは、気のせい?
それでも、イってしまう。
「穂、教えてよ。どっちが気持ちいい?」
私が答えられるように配慮されているのか、心なしか彼女の動きはさっきよりもゆっくりだ。
「さ…ハァッ、さっきの…」
「へえ」
楽しそうな声音。
ギュッと目を閉じる。
「じゃあ、もう1回」
本を閉じるみたいに、横向きに寝かせられる。
もう…無理…。
そう思うのに、嫌でも体は反応する。
当然のように、“もう1回”どころではなかった。
頭が真っ白になって、意識が朦朧としてきた頃、ようやく彼女が指を抜いた。
全身に力が入らず、ただ転がることしかできない。
飲み物が…ほしい…。
なのに永那ちゃんは私の足を肩に乗せて、続きを始めようとする。
心の内でため息をつきながら、“永那ちゃんの好きにシて”と言った自分の言葉を思い出す。
彼女が私に触れる。
覚悟していたのに、予想に反して今までの激しさはなくなり、柔らかな弾力が慰撫するように恥部を撫でた。
背を反る。
「ハァッ…あぁ…ハァッハァッ」
まるで喉を潤しているみたいに、彼女は私の蜜を舐めていた。
どうやらイかせる気はないらしく、ただ美味しそうに舐めていた。
上目遣いに見られて、目が合う。
恥ずかしくなって、すぐにそらしてしまった。
目を閉じると、眠気に襲われる。
今日は入学式の打ち合わせもあったし、なんだかすごく疲れた。
明日は筋肉痛になりそう…。
今晩は誉にご飯を作ってもらおう。
今すぐにでもお風呂に入りたいけど、立ち上がりたくない。
この後少し寝て、起きたら入れるかな?
あ…でも、お昼ご飯がまだだった…。
お腹、すごくすいている気がする。
永那ちゃんはお腹すかないのかなあ?
今から食べたら、夜ご飯、食べられなくなっちゃうかな?
「あッ」
油断した…!
「ぁぁっ」
蕾を吸われて、強引に意識を持っていかれる。
気持ちは“もうイけない”のに、体は感じてしまう。
疲れ切っているはずなのに、コリコリと舐められる感覚にピクピクと反応する。
たまにチュッと吸われ、その緩急で果てそうになる。
草木が芽吹くように、体の内側がジワジワとあたたかくなっていく。
永那ちゃんの頭を両膝で挟むようにして、ガクガクと震えた。
「おしまい」
ゆっくり足を下ろされる。
目を閉じたまま息を整えていると、彼女が隣に寝転んだ。
ギュッと抱きしめられる。
「どうだった?」
「…疲れた」
チラリと視線を遣ると、彼女は優しく微笑んでいた。
「でも…思ってたより…」
その優しい眼差しに、“疲れた”では、なんだか申し訳なく思えて、言葉を続ける。
でも恥ずかしくなって、言い淀む。
「思ってたより?」
「…思ってたより、そんなに、激しくなかった」
「ハハハッ」と彼女が軽快に笑う。
「もっと激しいの期待されてた?」
「…そんなこと、ないよ?」
「ふーん?…穂、拘束されるのとか好きだもんなあ」
「そんなことないってば!」
永那ちゃんに背を向ける。
彼女の腕の中で横向きに寝たから、抱きしめられたままだ。
うなじに彼女が顔を擦り付ける。
「好き、穂」
「私も好きだよ、永那ちゃん」
「お腹すいた」
「そうだね」
フフッと笑って、顔だけ彼女に向ける。
薄茶色の瞳に見つめられる。
「ご飯、食べる?」
「穂?」
「なに?」
「気持ちよかった?」
「うん」
「本当?下手じゃない?」
千陽が言ってたこと、気にしてたんだ…。
「下手じゃないよ。気持ちよかった、本当に」
「良かった…」
「ご飯、食べに行こ?」
「うん」
「永那ちゃん、起こして?」
「わ~!!可愛い~!!」
力任せに抱きしめられて、ちょっと苦しい。
でも、永那ちゃんの楽しそうな声が心地良い。
彼女を見る。
彼女が悲しいのか嬉しいのか、傷ついているのか、いないのか…わからなくて、聞きたくなって、口を開こうとした。
だけど、聞く暇はなかった。
「ぁあッ、んっんッ、んッ」
何も考えられなくなる。
内側から何かが湧き出てくるような感覚。
彼女の手の動きが激しくなって、ぐちゃぐちゃになっていく。
片手で腰を掴まれ、体の芯に触れられているみたいな…。
私の嬌声と、蜜が掻き回される音、彼女の息遣いが共鳴し合う。
気持ち良すぎて、なにがなんだかわからなくなって、平衡感覚がおかしくなった。
それが怖くなって、彼女から逃げようと足掻く。
足掻く…けど…それすらも彼女は取り込んでしまう。
仰向けから横向きになった私の太ももを片手でベッドに押さえて、そのまま手を動かし続けた。
お腹が程よく圧迫され、子宮内が狭まり、快感のあまりガクガクと痙攣が止まらなくなる。
まるで鯉のぼりが風に靡いて空を泳ぐみたいに。
息も絶え絶えになって、喉が渇いて、咳をした。
やっと彼女の動きが止まる。
「大丈夫?」
答えられない。
彼女が私の片足を持ち上げて、仰向けに寝かせられた。
目を開けると、汗が流れ込んできて、染みた。
下腹部を指で押される。
「こっちと、どっちが気持ちいい?」
彼女がなかで動き出す。
「あぁっ、あッあッ…ハァッんっ」
…さっきよりも、浅い感じがするのは、気のせい?
それでも、イってしまう。
「穂、教えてよ。どっちが気持ちいい?」
私が答えられるように配慮されているのか、心なしか彼女の動きはさっきよりもゆっくりだ。
「さ…ハァッ、さっきの…」
「へえ」
楽しそうな声音。
ギュッと目を閉じる。
「じゃあ、もう1回」
本を閉じるみたいに、横向きに寝かせられる。
もう…無理…。
そう思うのに、嫌でも体は反応する。
当然のように、“もう1回”どころではなかった。
頭が真っ白になって、意識が朦朧としてきた頃、ようやく彼女が指を抜いた。
全身に力が入らず、ただ転がることしかできない。
飲み物が…ほしい…。
なのに永那ちゃんは私の足を肩に乗せて、続きを始めようとする。
心の内でため息をつきながら、“永那ちゃんの好きにシて”と言った自分の言葉を思い出す。
彼女が私に触れる。
覚悟していたのに、予想に反して今までの激しさはなくなり、柔らかな弾力が慰撫するように恥部を撫でた。
背を反る。
「ハァッ…あぁ…ハァッハァッ」
まるで喉を潤しているみたいに、彼女は私の蜜を舐めていた。
どうやらイかせる気はないらしく、ただ美味しそうに舐めていた。
上目遣いに見られて、目が合う。
恥ずかしくなって、すぐにそらしてしまった。
目を閉じると、眠気に襲われる。
今日は入学式の打ち合わせもあったし、なんだかすごく疲れた。
明日は筋肉痛になりそう…。
今晩は誉にご飯を作ってもらおう。
今すぐにでもお風呂に入りたいけど、立ち上がりたくない。
この後少し寝て、起きたら入れるかな?
あ…でも、お昼ご飯がまだだった…。
お腹、すごくすいている気がする。
永那ちゃんはお腹すかないのかなあ?
今から食べたら、夜ご飯、食べられなくなっちゃうかな?
「あッ」
油断した…!
「ぁぁっ」
蕾を吸われて、強引に意識を持っていかれる。
気持ちは“もうイけない”のに、体は感じてしまう。
疲れ切っているはずなのに、コリコリと舐められる感覚にピクピクと反応する。
たまにチュッと吸われ、その緩急で果てそうになる。
草木が芽吹くように、体の内側がジワジワとあたたかくなっていく。
永那ちゃんの頭を両膝で挟むようにして、ガクガクと震えた。
「おしまい」
ゆっくり足を下ろされる。
目を閉じたまま息を整えていると、彼女が隣に寝転んだ。
ギュッと抱きしめられる。
「どうだった?」
「…疲れた」
チラリと視線を遣ると、彼女は優しく微笑んでいた。
「でも…思ってたより…」
その優しい眼差しに、“疲れた”では、なんだか申し訳なく思えて、言葉を続ける。
でも恥ずかしくなって、言い淀む。
「思ってたより?」
「…思ってたより、そんなに、激しくなかった」
「ハハハッ」と彼女が軽快に笑う。
「もっと激しいの期待されてた?」
「…そんなこと、ないよ?」
「ふーん?…穂、拘束されるのとか好きだもんなあ」
「そんなことないってば!」
永那ちゃんに背を向ける。
彼女の腕の中で横向きに寝たから、抱きしめられたままだ。
うなじに彼女が顔を擦り付ける。
「好き、穂」
「私も好きだよ、永那ちゃん」
「お腹すいた」
「そうだね」
フフッと笑って、顔だけ彼女に向ける。
薄茶色の瞳に見つめられる。
「ご飯、食べる?」
「穂?」
「なに?」
「気持ちよかった?」
「うん」
「本当?下手じゃない?」
千陽が言ってたこと、気にしてたんだ…。
「下手じゃないよ。気持ちよかった、本当に」
「良かった…」
「ご飯、食べに行こ?」
「うん」
「永那ちゃん、起こして?」
「わ~!!可愛い~!!」
力任せに抱きしめられて、ちょっと苦しい。
でも、永那ちゃんの楽しそうな声が心地良い。
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