いたずらはため息と共に

常森 楽

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6.さんにん

378.ふたり

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たっぷり楽しんだ後、顔を出して可愛く主張するクリトリスを舌先でトントンと叩いた。
「んあぁっ…!ぁッ、ハァッあっ」
彼女の腰が浮いて、肩に体重がかかる。
肩に乗った足もガクガクして止まらない。
もう一回、イかせよう。
ほんの少し強めに、舌先を左右に動かす。
「ぁぁっ、あ゙っ…ッ」
腰が宙に浮いたまま、床につかない。
「そんなに気持ち良い?」
「ハァッ、ぁっ…ハァッ、ハァッ」
返事がないから、もう一回。
軽めに吸う。
「ぁぁあっ、あッ…だっ…ぁッ」
彼女の全身から汗が吹き出る。
ガクガク、ガクガク震えて、呼吸するのも辛そうだ。
今失神されても困るから、彼女の足を肩から下ろして、落ち着くまで待つ。
失神すると穂は疲れちゃって、その後出来ないんだよね。

彼女の横に寝転んで、下腹部を優しく叩く。
「穂」
「ハァッ、ハァ…ハァ…」
「気持ち良い?」
彼女がコクリと頷く。
額からひとすじの汗を流すから、指で拭った。
「穂の望み通り、この後、激しくするからね?」
“知らない!”って言うみたいに、彼女がぷいと顔を背けてしまう。
「いいのかな?そんな態度取って」
彼女の脇腹をツンツン突く。
「もう気持ち良くしてあげないよ?もうエッチ、やめる?」
くるっとこちらを向いて、眉根を下げて見つめてくるから、私は笑う。
「ちゃんと、お願いして?」
「エッチ、して…」
まだ「ハァ、ハァ」と整わない息を吐きながら、彼女が言う。
「激しく?」
彼女は少し考えた後、頷く。
「激しくしてほしいの?」
もう一度頷く。
「それじゃ、ダメ。ちゃんと言って?」
「…激しく、して」
…最高だな。
「いいよ」

私は起き上がって、彼女の恥部に触れる。
ゆっくり中指と薬指を挿れて、奥に進む。
最初から激しくしてもつまらないから、最近、全私ぜんわたしのなかで流行ってる、押す・・やつから。
恥丘の上、子宮のところに手を当てて、手根部で軽く押す。
なかの指をクイ、クイと曲げると、穂の皮膚越しに自分を感じられる。
そのまま指を動かし続ければ…
「あぁッ、んぅっ…あっ、ハァッぁっ」
穂がイく。
楽しい。
もう一回、繰り返す。
少し手首も動かして、飽きの来ない快楽をご提供。
「ハァッあぁっ…んっ、ぁっ…ぁッ」
キツく締まった膣が、私の指を離そうとしない。

前、穂の膣内が広がったことがあった。
締まるんじゃなくて、広がる。
昔ヤった子でもそうなったことがあるから、そういう現象があることはわかっていた。
どうなるか・・・・・も、わかっていた。
だからこれ幸いと、穂に「お腹に力入れて」と言って、お腹に力を入れさせた。
ブゥッと、おならのような音が鳴る。
穂は顔を真っ赤にして「やっ!」と逃げようとした。
でも、私が逃がすはずもない。
一緒に暮らし始めてもうすぐ3カ月だというのに、穂は、なかなか私の前でおならをしない。
誉は、割と序盤から普通におならしてたのに。
それがなんだか寂しくて、膣が広がったときは嬉しかった。
“膣おなら”とも呼ばれる、おならもどき・・・を、穂に体験させられるのだと、すぐに閃いたから。
私の目論見は大成功。
彼女が逃げようと、うつ伏せになった。
だから彼女のお尻を持ち上げるように下腹部を腕で押し上げたら、ブゥッとおなら・・・が鳴る。
穂がお腹に力を入れなくたって、外から押せば空気が抜けて音は出る。
ブゥッ、ブゥッと何度も鳴らすと、そのうち穂が体をぐったりさせて諦めた。
それから、穂は少しずつ、私の前でおならをしてくれるようになった。
それでも遠慮がちに、だけど…。
…嬉しかったなあ。

穂の生きている音が好き。
呼吸する音、鼓動の音、咀嚼音、皮膚を掻く音、服が肌に擦れる音…おならも。
呼吸する音なら、こうやってセックスしてるときと、寝てるとき、勉強に集中してるとき、本を読んでリラックスしてるときでも全然違う。
鼓動の速さだって、違う。
彼女の汗の音は、頭の中でイメージする。
“ポタッ”なのか“ツーッ”なのか“ジワッ”なのか…。
セックスの最中、穂の音を聞く。
セックスの、新しい楽しみ方。
穂だけ。
穂とだけの、特別な、楽しみ方。

指を出し挿れして、恥部をグチュグチュ鳴らす。
彼女の要望通り、少しずつ激しくしていく。
彼女が果てる。
そのたびに、嬉しくなる。
彼女の腰を左手で掴んで、右手とタイミングを合わせて、彼女の奥に触れる。
爪は当たらないように、ちゃんと指の腹で。
腰を引き寄せるたびに、彼女の胸が揺れる。
…ああ、エロい。好きだ。
「ぁぁっ、んっ…ハァッ、あッ」
彼女が背を反りながら、ガクガクと痙攣する。
あれ?今日は潮吹かないな。
「穂、痛くない?」
「だいっ…ハァッぁっ、だい、じょうっ…ぶッ」
「ん」

指を入口のGスポットに移動する。
左手で子宮を押して、親指でクリトリスを撫でた。
「んぁっ、あぁっ…ハァッ、ぁッ」
彼女の痙攣が止まらなくなる。
そして、もう一度奥に。
腕が疲れてきた…。
掴んだ腰を引き寄せて、自分の体を穂に近づける。
「ぁっ…イぐッ…ああっ、ハァッぁっ」
ピュッと乳白色の液が出て、私の手を纏う。
「おぉ…出た…」
宝石を見るように、手を光にかざす。
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