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8.閑話
16.永那 中2 秋〜春《室橋芹奈編》
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馬鹿にガツガツあれを突っ込まれて、痛かったところ。
最後の最後まで、血こそ出ないけど、痛かったはずのところ…。
…なんでっ?
恐る恐る永那を見た。
永那の手は、全然動いているように見えなかった。
でも、お腹のなかの指は、あたしを撫で続けている。
永那と目が合って、優しく微笑まれた。
「んぁっ…」
クチュクチュと音が鳴り始めて、頭がボーッとしてくる。
「んんっ、んぅッ…」
気持ち良さに浸り始めた頃、「んぁぁっ…!」クリトリスに触れられて、あたしは一気に絶頂に達した。
「お、キツくなった」
イっても、永那の指はなかで動き続ける。
そして、あたしはすぐに果てた。
初めて、なかでイった。
ビクビクと痙攣が止まらなかった。
永那の指が出ていって、彼女がティッシュで指を拭く。
「もう…終わり…?」
気づけば、そんなことを言っていた。
永那がニヤリと笑う。
「もっとシてほしいの?」
あたしが頷くと「しょーがないなあ」と言いながら、彼女がなかに入ってきた。
汗まみれになって、でもそれを拭くのも億劫なくらい、疲れ果てた。
永那が楽しそうに「芹奈、めっちゃイくじゃん」と笑った。
「積極的だし、喘ぎ声可愛いし…。あいつの言ってることは全部めちゃくちゃだったな」
「…あいつって」
「あの馬鹿だよ。前話したとき、“芹奈は全然イかない”とか“全然積極的じゃなくてつまんない”とか“喘ぎ声が小さい”とか言われたんだけど、全部違った」
「そんな話…してたの…」
「うん」
「“良いこと教えてやる”ってのは…?」
「ん?…あー、女の子が本当に気持ち良くなると、なかがキツくなって、もっと気持ち良いはずだぞーって教えてやった。女の子が気持ち良くなるためには、たくさん褒めてあげたり、安心させてあげたりすることが大事で、逆にそれをしてあげないと、嫌われるって。1回嫌われたら好きになんてなってもらえないから、諦めて他の子探せって」
「ふーん?…じゃあ、永那があたしを褒めてくれるのは、そういうことなんだ?」
あたしが唇を尖らせると、キスされた。
「私は本当に思ったことしか言わないよ。嘘で言っても、きっと相手には気づかれる」
「ま、まあ…たしかに…?」
あたしはシャワーを浴びて、永那のためにお昼を作った。
「せっかくのネイル、剥げちゃわない?」
後ろから抱きしめられて、ドキッとした。
「だ、大丈夫…。慣れてるし」
「そっか」
ハンバーグとサラダとご飯。
ちょっと奮発した。
「うおー!すげー!芹奈って料理上手だったんだ!」
「馬鹿にも同じこと言われた…」
ニシシと永那が笑う。
「いただきます!」
“うまいうまい”と食べる姿が可愛い。
「そういえば永那」
「ん?」
「前、男ともヤったことあるって言ってたけど、相手って誰なの?」
「あー…」
永那がクラスの男子の名前を言う。
たしか…永那に告って振られたんじゃなかった?
それでも何度も永那に話しかけて…キモい奴だなあとは思ってたけど…そういうことか。
永那に告る前は、かなり鬱陶しい奴で有名だった。
女子にダル絡みしてくるし、「俺、佐藤千陽と付き合うから!佐藤千陽とパコパコしちゃうから!」と、腰を振ってコンドームを見せびらかしてたような…。
あたしの初カレも馬鹿だけど、そいつも同じくらいの馬鹿。
…最初は千陽狙いだったのに、なんで永那に変わったんだろう?
まあ、永那も美人だしな…男なんて、そんなもんか。
ファミレスのパートを終えた後、夕方にママが一旦帰ってくる。
永那はその前に帰った。
それからあたしは、千陽に張り合うようになった。
千陽が永那の腕に抱きつくなら、あたしは永那の背中。
千陽が永那の背中に抱きつくなら、あたしは腕。
千陽に睨まれるけど、気にしない。
ちゃっかりメイク情報は得つつ、永那の恋人になりたくて、毎日頑張った。
でも…そうすればするほど、永那は冷たくなった。
なんで…?
「永那、シようよ」
1年生がクラスに来たときは、永那の手を引っ張って4階に行った。
最初、多目的室に行こうとしたら、鍵がかかっていて入れなかった。
仕方なく、トイレに行く。
個室に入って、永那をドアに押し付ける。
強引にキスして、永那の体をさわった。
永那は応えてくれたけど、日に日にあたしへの扱いが雑になった。
永那は1年生とも、このトイレでするようになって、嫉妬した。
それでもあたしを見てほしくて、あたしは永那を誘い続けた。
春休み前の昼休み、いきなり歌が聞こえてきた。
永那の股を舐めていたときだった。
永那に頭を押さえられて、動きを止められる。
「ちょっと、行ってくる」
「いやっ!」
「芹奈…」
「芽衣…先輩…でしょ?嫌…」
「芹奈…」
永那が眉間にシワを寄せて、あたしを見下ろした。
「早くしてよー!」
人の声が聞こえて、ビクッとする。
「だって漏れそうだったんだもん!」
バタンとドアが閉まる。
流水音が流れた後、ガシャーッとトイレが流される音がした。
ドアが開いて「早く!」と、また急かす声。
パタパタと人が走り去る音がして、少ししてから、2人で「ハァ」と息を吐いた。
最後の最後まで、血こそ出ないけど、痛かったはずのところ…。
…なんでっ?
恐る恐る永那を見た。
永那の手は、全然動いているように見えなかった。
でも、お腹のなかの指は、あたしを撫で続けている。
永那と目が合って、優しく微笑まれた。
「んぁっ…」
クチュクチュと音が鳴り始めて、頭がボーッとしてくる。
「んんっ、んぅッ…」
気持ち良さに浸り始めた頃、「んぁぁっ…!」クリトリスに触れられて、あたしは一気に絶頂に達した。
「お、キツくなった」
イっても、永那の指はなかで動き続ける。
そして、あたしはすぐに果てた。
初めて、なかでイった。
ビクビクと痙攣が止まらなかった。
永那の指が出ていって、彼女がティッシュで指を拭く。
「もう…終わり…?」
気づけば、そんなことを言っていた。
永那がニヤリと笑う。
「もっとシてほしいの?」
あたしが頷くと「しょーがないなあ」と言いながら、彼女がなかに入ってきた。
汗まみれになって、でもそれを拭くのも億劫なくらい、疲れ果てた。
永那が楽しそうに「芹奈、めっちゃイくじゃん」と笑った。
「積極的だし、喘ぎ声可愛いし…。あいつの言ってることは全部めちゃくちゃだったな」
「…あいつって」
「あの馬鹿だよ。前話したとき、“芹奈は全然イかない”とか“全然積極的じゃなくてつまんない”とか“喘ぎ声が小さい”とか言われたんだけど、全部違った」
「そんな話…してたの…」
「うん」
「“良いこと教えてやる”ってのは…?」
「ん?…あー、女の子が本当に気持ち良くなると、なかがキツくなって、もっと気持ち良いはずだぞーって教えてやった。女の子が気持ち良くなるためには、たくさん褒めてあげたり、安心させてあげたりすることが大事で、逆にそれをしてあげないと、嫌われるって。1回嫌われたら好きになんてなってもらえないから、諦めて他の子探せって」
「ふーん?…じゃあ、永那があたしを褒めてくれるのは、そういうことなんだ?」
あたしが唇を尖らせると、キスされた。
「私は本当に思ったことしか言わないよ。嘘で言っても、きっと相手には気づかれる」
「ま、まあ…たしかに…?」
あたしはシャワーを浴びて、永那のためにお昼を作った。
「せっかくのネイル、剥げちゃわない?」
後ろから抱きしめられて、ドキッとした。
「だ、大丈夫…。慣れてるし」
「そっか」
ハンバーグとサラダとご飯。
ちょっと奮発した。
「うおー!すげー!芹奈って料理上手だったんだ!」
「馬鹿にも同じこと言われた…」
ニシシと永那が笑う。
「いただきます!」
“うまいうまい”と食べる姿が可愛い。
「そういえば永那」
「ん?」
「前、男ともヤったことあるって言ってたけど、相手って誰なの?」
「あー…」
永那がクラスの男子の名前を言う。
たしか…永那に告って振られたんじゃなかった?
それでも何度も永那に話しかけて…キモい奴だなあとは思ってたけど…そういうことか。
永那に告る前は、かなり鬱陶しい奴で有名だった。
女子にダル絡みしてくるし、「俺、佐藤千陽と付き合うから!佐藤千陽とパコパコしちゃうから!」と、腰を振ってコンドームを見せびらかしてたような…。
あたしの初カレも馬鹿だけど、そいつも同じくらいの馬鹿。
…最初は千陽狙いだったのに、なんで永那に変わったんだろう?
まあ、永那も美人だしな…男なんて、そんなもんか。
ファミレスのパートを終えた後、夕方にママが一旦帰ってくる。
永那はその前に帰った。
それからあたしは、千陽に張り合うようになった。
千陽が永那の腕に抱きつくなら、あたしは永那の背中。
千陽が永那の背中に抱きつくなら、あたしは腕。
千陽に睨まれるけど、気にしない。
ちゃっかりメイク情報は得つつ、永那の恋人になりたくて、毎日頑張った。
でも…そうすればするほど、永那は冷たくなった。
なんで…?
「永那、シようよ」
1年生がクラスに来たときは、永那の手を引っ張って4階に行った。
最初、多目的室に行こうとしたら、鍵がかかっていて入れなかった。
仕方なく、トイレに行く。
個室に入って、永那をドアに押し付ける。
強引にキスして、永那の体をさわった。
永那は応えてくれたけど、日に日にあたしへの扱いが雑になった。
永那は1年生とも、このトイレでするようになって、嫉妬した。
それでもあたしを見てほしくて、あたしは永那を誘い続けた。
春休み前の昼休み、いきなり歌が聞こえてきた。
永那の股を舐めていたときだった。
永那に頭を押さえられて、動きを止められる。
「ちょっと、行ってくる」
「いやっ!」
「芹奈…」
「芽衣…先輩…でしょ?嫌…」
「芹奈…」
永那が眉間にシワを寄せて、あたしを見下ろした。
「早くしてよー!」
人の声が聞こえて、ビクッとする。
「だって漏れそうだったんだもん!」
バタンとドアが閉まる。
流水音が流れた後、ガシャーッとトイレが流される音がした。
ドアが開いて「早く!」と、また急かす声。
パタパタと人が走り去る音がして、少ししてから、2人で「ハァ」と息を吐いた。
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