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1. No pain, No gain.
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しおりを挟む私は自分で演じるより演じる人を観るのが好き。ドラマや映画とは違って、ストレートプレイやミュージカルのような、演技を肌で感じることのできる舞台がいい。俳優たちは私にとって、アマでもプロでも関係ない。むしろ、プロは敷居が高いし、アマであればいつかプロになるかもしれないという期待感や、私しか知らない特別感を持てる。おかしく聞こえるかもしれないが、それが演劇サークルに入った理由。
壱歩を誘ってみようかと、佐環と行く予定だった舞台のチケットを財布から出す。壱歩は小学生の頃に観たミュージカルに魅了され、私のように舞台鑑賞が趣味たと教えてくれた。
「今から舞台観に行くんだけど、一緒にどう?」
「え、いいの?」
「もちろん!佐環…私の友達が行けなくなって。相手を探してたところなの」
「だったら、ご厚意に甘えようかな」
傍からすれば、仲のいい男女もしくはカップルだと思われるかもしれない。だけど、私は彼のことを恋愛対象としていない。彼が私の本性を知れば、離れていくことは分かっているから。
壱歩はカレーを頼んだ。白いご飯にドロドロのルゥの、値段の割に量が盛られたシンプルなカレー。結局、私も同じにした。
食べている間、私はこれから見る舞台の話をした。主催は新進気鋭の劇団、と言ってしまえば聞こえはいいが、まだ日の光を浴びていない私達と同世代の10人で結成された小さな劇団。その中で、私が推しているのは、吉良ヨシトくん。今風の美少年というより、いぶし銀のカッコいい顔をしている。演技力も高くて、どの役もそつなくこなせる。彼はもっと上に行くべきだし、なぜ周りも彼を放って置くのか分からない。
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