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変化
文化祭
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「文化祭の出し物の話し合いが中断になったんだけども、うちのクラスは【お化け屋敷】ということでいいか?」
朝のHR。
担任の先生が、野沢さんと私、私の首を絞めた南くん、そして、その子を殴った颯斗くんを見て言った。
「もうどーでもいいよ、文化祭なんて」
「ゾンビとお化け役は決まったんだからさ」
クラスの皆の反応は悪い。
人気者だった颯斗くんと皆との間に僅かな溝が出来たせいか、何となく雰囲気が暗いからだ。
教壇の方を見ないで、後ろを向いて話してる子もいる。
年に一度の文化祭なのに、盛り下がっている。
「まぁ、そのお化役はおいおい。……とりあえず実行委員として熊川、野沢、里、南が務めろ」
面倒臭がりの先生は、大事な委員を勝手に任命して、この話を済ませてしまった。
「あ??何で俺が実行委員なんだよ!」
「そうです、私は嫌です。里さん達とするのなんて」
南くんと野沢さんが反論するも、
「昨日、問題起こした罰だ。特に南と熊川は謹慎処分に相当する行為だった。それを黙認してやるんだからこれくらいやれよ!」
先生はうて合わない。
颯斗くん、どう思ってるだろ? 係を押し付けられたこと。
チラッと振り返り、真ん中の席の颯斗くんを見ると、眠たそうにアクビをしていた。
……もう、拍子抜け。
休み時間。
「別に俺は構わないよ。美海もたまにはこういう役目もいいんじゃない?」
先生に抗議しなかった颯斗くんに聞くと、全く苦じゃないようだ。
そりぁ……、彼は元々、皆の中心にいるような人だけども。
「だって、問題起こしたって言われたけど、颯斗くんは私を助けてくれただけなのに」
昨日のもめ事で、一番悪いのが誰なのか分かってないのは先生だけだ。
「結果だけ言うとね、俺は、自然に美海と一緒の時間が増えるから嬉しいんだよ」
「え」
颯斗くんは、私の肩をポンと叩いたあと、
「南くん、野沢さーん、放課後に実行委員の話し合いするから帰るなよー」
ワダカマリを感じさせない笑顔で二人を誘っていた。
廊下にいた南くんは、軽く舌打ちしてるようだったし、野沢さんは、一瞬だけこちらを見て知らん顔してた。
「あいつらが来るか来ないかは、任せるしかない」
颯斗くんは、席に戻ると、いつものようにクラスメートと雑談を始めていた。
どんなに酷い事を言う人がいようと、 彼は屈することなく輪に入っていく。
そんな颯人くんに見とれる私。
両思いなんて夢みたい。
それに、……なんか、私だけがドキドキしてない?
″ 一緒の時間 ″ 。
どうせなら、二人きりが良かったけどな。
朝のHR。
担任の先生が、野沢さんと私、私の首を絞めた南くん、そして、その子を殴った颯斗くんを見て言った。
「もうどーでもいいよ、文化祭なんて」
「ゾンビとお化け役は決まったんだからさ」
クラスの皆の反応は悪い。
人気者だった颯斗くんと皆との間に僅かな溝が出来たせいか、何となく雰囲気が暗いからだ。
教壇の方を見ないで、後ろを向いて話してる子もいる。
年に一度の文化祭なのに、盛り下がっている。
「まぁ、そのお化役はおいおい。……とりあえず実行委員として熊川、野沢、里、南が務めろ」
面倒臭がりの先生は、大事な委員を勝手に任命して、この話を済ませてしまった。
「あ??何で俺が実行委員なんだよ!」
「そうです、私は嫌です。里さん達とするのなんて」
南くんと野沢さんが反論するも、
「昨日、問題起こした罰だ。特に南と熊川は謹慎処分に相当する行為だった。それを黙認してやるんだからこれくらいやれよ!」
先生はうて合わない。
颯斗くん、どう思ってるだろ? 係を押し付けられたこと。
チラッと振り返り、真ん中の席の颯斗くんを見ると、眠たそうにアクビをしていた。
……もう、拍子抜け。
休み時間。
「別に俺は構わないよ。美海もたまにはこういう役目もいいんじゃない?」
先生に抗議しなかった颯斗くんに聞くと、全く苦じゃないようだ。
そりぁ……、彼は元々、皆の中心にいるような人だけども。
「だって、問題起こしたって言われたけど、颯斗くんは私を助けてくれただけなのに」
昨日のもめ事で、一番悪いのが誰なのか分かってないのは先生だけだ。
「結果だけ言うとね、俺は、自然に美海と一緒の時間が増えるから嬉しいんだよ」
「え」
颯斗くんは、私の肩をポンと叩いたあと、
「南くん、野沢さーん、放課後に実行委員の話し合いするから帰るなよー」
ワダカマリを感じさせない笑顔で二人を誘っていた。
廊下にいた南くんは、軽く舌打ちしてるようだったし、野沢さんは、一瞬だけこちらを見て知らん顔してた。
「あいつらが来るか来ないかは、任せるしかない」
颯斗くんは、席に戻ると、いつものようにクラスメートと雑談を始めていた。
どんなに酷い事を言う人がいようと、 彼は屈することなく輪に入っていく。
そんな颯人くんに見とれる私。
両思いなんて夢みたい。
それに、……なんか、私だけがドキドキしてない?
″ 一緒の時間 ″ 。
どうせなら、二人きりが良かったけどな。
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