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四話 イズ・ディス・ラブ!?

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そろそろ起きる?」

「そーだね。って言うか現実世界では何時くらいなんだろ。」

「この世界だと・・・」



私は車のナビに付いてある時計をみた。

深夜の0時。

ダラダラと過ごしてる間にこんな時間になったしまった。

私たちは車を運転して空を飛んだ。

そしてかなりの高さの所まで来るとドアを開けた。

建物の光と街灯の灯りでかなり明るい。

夜のこの世界はかなり綺麗だ。





「行くよー」

夢見はそう言った。

全然怖気付いてない。

前回の私は本当にどうかしていたんだと思う。



現実世界で『バンジージャンプしなきゃ殺す。』ってって言われても私はバンジージャンプはしたくないって言うほど高所恐怖症なのに前回は何も怖く無かった。



今はどうだろう。

怖い。

怖いけど現実世界のバンジージャンプ程じゃない。

だってこの世界は夢だから。

これは現実じゃないから。



私は夢見と一緒に車から飛び降りた。



ーーー



目が覚めるとやっぱりベッドの上にいた。

時計を見ると26時。 深夜の2時。



え!?

10時に寝たから・・・四時間しか寝てないの!?

あの夢じゃ昼にリスポーンして夜中の12時に自殺したから大体12時間。

そしてこのドッとくる疲労感。

たまったもんじゃない。



私はもう一度眠ろうとしたけどやめた。

そもそも寝れる気がしないし、もう一度あの夢を見るかもしれない。

私はスマホを見ながら時間を潰した。

そして気がつくともう登校時間で、焦って家を出て学校の近くに来る忘れ物に気がつく。



やっぱり私は神様に嫌われているのか?

本当に何をやっても上手くいかない。

ふと隣を見るとドラマか映画かの撮影をしていた。

綺麗な女の人が大きなカメラに囲まれていた。

きっと彼女は神様に溺愛されてる。

神様は人に平等に愛をくれないのだろうか。



という様に自分で言っていて恥ずかしくなるような事を考えていた。

そして学校に着いた。

私はいつも通りに過ごした。

夢見を探そうと思ったけど、男を食ってるって噂されてるらしいし・・・。

やっぱりやめよう。

昼休みになると食堂に向かった。

そこでサイアクな奴らに会ってしまった。



一昨日、私をレイプしようとした奴らだ。

私は目があった瞬間、その場から離れ近くにある非常階段で教室まで戻ろうとした。

教室では人の目があるから彼らは何も言ってこなかったが、ここじゃ何してくるか分からない。



「夢野ちゃーん!なんで逃げるの~」



振り返るとそこには奴らがいた。



「べ、別に逃げてないし・・」

「そ~お?そんでさこの前の事なんだけどさー。もしかして誰かに言ったりした~?」

「い、言ってないです。ほんとに。言う人いないし。」

「ならいいんだけどねー?でもさ、俺はさ、用心深い男なんだな~。だからさ、これ!」



そう言いながら彼はポケットからスマホを取り出しそして画面を私に向けた。

そこには素っ裸の私が写っていた。

いや、正確には私じゃない。

私はこんなにおっぱい大きくない。



「何これ・・・」

「これはさ、前撮った動画をちょこっと加工した画像なんだな~。これをさ、学校中にバラまれたく無かったらあの件は『シ~!』な?」

「分かったって・・・」



私のその言葉を聞き、満足したのか彼らは階段を降りて行った。



が、そこには一人の男が立っていた。



「お前らさぁ。やっぱりさぁ。ゴミなんだなぁ? 人の形したゴミなんだろぉ?

俺さぁ。頭スッゲー良いの。だからさぁ、分かるんだよね。

お前らさぁ、『燃えるゴミ』だろ?」

「あ、お前は。」

「そうだ、俺は・・・『爆弾ヒーロー!ダイナマイトマン!』」



だっさぁ。



「カレー・ダイナマイトォ!」



夢見はそう言いながら食堂の人気メニューのカレーをぶちまけた。



「どーだ!」

「どーだ!じゃねぇ!何がダイナマイトだ!」

「フハハ!逃げるよザヤちゃん!」

「え?」



夢見は私の手を取り、走り出した。

走った。かなり走った。



「はぁ。はぁ。」



屋上まできた。

ここなら誰もいないだろう。



「ありがとう、夢見。」



ガッという衝撃が肩に走った。

気づくと夢見は私の肩を掴んでいた。



「ザヤちゃん!なんで怒らないんですか!!」

「え?」

「あいつらになんで反撃しないんですか!僕が来てなかったらまた危ない目に遭ったかもしれないんですよ!?」

「できる訳ないじゃん・・・」

「なんで!?」

「だって、そしたらクラスで噂が広まって、いじめられるもん。」

「その時は僕が全員ぶっ飛ばしてやりますよ!僕にいつも言うみたいに反論しなきゃ!!」

「無理だって。」

「だからなんで!?」

「だってあれが言えたのはあそこが夢だからだもん!でもここは現実でしょ!?」

「関係なんでしょ!」

「あるの!」



しばらく沈黙だった。



「ごめん、ザヤちゃん。」

「ううん。ありがと夢見。」



その瞬間、夢見と目があった。

ギュッと心臓が掴まれたみたいな感覚になった。

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